eternity
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | Pray | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 13thシングル 最高2位 売上40.7万枚 |
2 | Reason | Every Little Thing | 五十嵐充 | Every Little Thing&石塚知生 | |
3 | switch(Album Mix) | 持田香織 | 伊藤一朗 | 伊藤一朗 | 14thシングルC/W |
4 | Just be you | Every Little Thing | 五十嵐充 | Every Little Thing&石塚知生 | |
5 | The One Thing | Every Little Thing | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 15thシングルC/W(カット) |
6 | Get Into A Groove | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 13thシングル両A面曲 |
7 | Rescue me | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 15thシングル(カット) 最高2位 売上9.9万枚 |
8 | Smile Again | Every Little Thing | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 15thシングル両A面曲(カット) |
9 | sure(Orchestra Version) | 持田香織 | Every Little Thing | Every Little Thing&星野靖彦 | 14thシングル 最高3位 売上25.1万枚 |
10 | Who cries for me?(Pray Reprise) | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 「Pray」のコーラス部分を使用したリプライズ | |
11 | sure(Are you sure? Mix) | Remixed by 渥美尚樹 | 14thシングルのリミックス |
Strings arranged by Jerremy Labbock(9)
リリースデータ
2000年3月15日 2012年3月21日(廉価再発) |
初登場1位 | 売上96.7万枚 | Produced by Every Little Thing | avex trax |
メンバー
Vocal&Chorus | 持田香織 |
Keyboard,Programming | 五十嵐充 |
Electric&Acoustic Guitar | 伊藤一朗 |
Every Little Thing3rdアルバム。ベスト盤から1年、オリジナルとしては2年ぶり。99年はベスト盤リリース後、活動を実質休止。00年元旦に「Pray/Get Into A Groove」をリリースして活動を再開した。ベスト盤に収録された98〜99年のシングル4作は未収録。再開後のシングル2作からリミックス以外のオリジナル4曲全てが収録された。今作リリースを持って五十嵐充が脱退を表明。当初プロデュースに専念するという発表のされ方だったため、表に出なくなるだけで楽曲提供を続けるものと思われたが、このまま完全に離れてしまった(2009〜2010年に一時期サウンドプロデューサーとして関与した)。4月よりスタートした今作を引っ提げての全国ツアーにも五十嵐は参加していない。また6月に15thシングル「Rescue me/Smile Again」、C/Wに「The One Thing」が一気にシングルカットされた。楽曲自体は3人時代のもので、C/Wに収録されたリミックスには五十嵐が参加していたりもしたが、2人での最初の作品となり、発売時のプロモーション、PV、ジャケットなどもすべて2人だった。休止中に一気に人気のピークを越えてしまい、それでも十分に大ヒットしたものの、初のミリオン割れとなった。2012年にはエイベックス25周年を記念した過去のヒットアルバムを一斉廉価再発する「マスターピース」シリーズの1作としてリリースされた。ELTの場合は1st〜4thまでの4枚が選ばれている。
3人時代の集大成というより、初めてメンバー3人で総力を結集して作り上げた3人時代のELTの進化系にして到達点のような1作。実際にはほとんど五十嵐のままだったのかもしれないけど、作詞作曲編曲にELT名義のものが増加し、プロデュースも五十嵐単独では無くELT名義。休止を挟んだものの五十嵐充は結局ハイペースリリースの波に戻ることができずに脱退も制作時点で決まっていたと思われるが、だからこそ(自分にとっての)最後の1作は自分1人ではなく3人で作り上げようという気合もあったのかもしれない(今後もELTを続けるのであれば制作の過程も少し経験させておこうという考えもあったのかも?)。この辺り、五十嵐充って相当真面目な人だったんだろうなと思える。そして何気にこれまでの殻を破った意欲作に仕上がっている。
まずもってサウンドの傾向がこれまでとやや異なる。隙間なくシンセで埋め尽くしていたこれまでとは異なり、やや隙間があって硬質な音色になっている。ツアーでは普通に生のバンド体制だったというのもあり、それを見据えていたのかは分からないが、打ち込みながらそのままバンド演奏で置き換えられそうな楽曲が多い。伊藤が初めて歌入りの楽曲を手掛けた「switch」なんかはこれまでにないギター主体のナンバーになっていて新境地を見せている。正直「Time goes by」頃までの圧倒的な勢いが戻ったとは思えないけど、サウンドの方向性を変えることでかなりの新鮮味及びELTが進化した感じを出すことには成功していると思う。3人時代最後にして新たな方向性を見せた今作は一般的なイメージの3人時代のELTとも「fragile」以降とも異なるものの、個人的には3人時代の最高傑作。
ただアルバム本編が実質9曲しかなく、短いコーラスのリプライズで締めてもまだちょっと尺が短く感じられてしまうためか、最後に今聞いたばかりの「sure」を無理やりアップテンポに仕上げたリミックスが入っているというのは蛇足感半端ない。ブックレットの五十嵐充は完全に頬がこけてしまっていて当時の過酷さが伺えるし、「Resucue me」の"複雑な社会に大人はこき使われ"とか当時の五十嵐充の心境がかなりストレートに書き綴られていたのでは…(持田自身も後にそう述懐している)。今作においてもギリギリでフルアルバムの体裁を整えた感はある。その上3曲もシングルカットしてしまい、アルバムのほとんどがシングル曲になってしまった(シングル自体は3枚しか無いんだけど…)。まあシングルカットに耐えうるくらいのクオリティの楽曲が揃っていたということではあるんだけど、残ったオリジナル曲が2曲だけになってしまうというのはどうもなぁ…。過去2作に比べるとかなり不人気な1作になってしまったのはシングル曲が多すぎるという印象からアルバム自体にまとまりがないように思えてしまうというのはあるかも。
なおあまりに無感情な持田のドアップというジャケットだけ見るとむしろ疲弊していたのは持田に思えてしまう。なんでこんな表情採用したのこれ…。
印象度★★★★☆