ファンキーモンキーベイビーズLAST BEST

DISC1<ファンBEST>
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 サヨナラじゃない FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/Naoki-T Naoki-T 20thシングル 最高17位 売上1.8万枚
2 あとひとつ FUNKY MONKEY BABYS/川村結花 島田昌典 14thシングル 最高8位 売上8.4万枚
3 ちっぽけな勇気 FUNKY MONKEY BABYS soundbreakers 5thシングル 最高8位 売上5.6万枚
4 告白 FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/Naoki-T Naoki-T 8thシングル 最高4位 売上4.0万枚
5 悲しみなんて笑い飛ばせ FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/Naoki-T Naoki-T 4thアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ4』収録曲
6 大切 FUNKY MONKEY BABYS
/川村結花
FUNKY MONKEY BABYS
/川村結花/Naoki-T
Naoki-T 13thシングル 最高6位 売上3.5万枚
7 希望の唄 FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/田中隼人 田中隼人 9thシングル 最高11位 売上3.0万枚
8 ヒーロー FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/田中隼人 田中隼人 11thシングル 最高4位 売上7.7万枚
9 Lovin' Life FUNKY MONKEY BABYS/クボケンジ/菅谷豊 soundbreakers 4thシングル 最高10位 売上11.7万枚
10 ALWAYS FUNKY MONKEY BABYS Naoki-T 3rdシングル 最高55位 売上0.6万枚
11 この世界に生まれたわけ FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/YANAGIMAN YANAGIMAN 18thシングル 最高4位 売上2.8万枚
12 ナツミ FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/Naoki-T Naoki-T 8thシングルC/W
13 西日と影法師 FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/AGENT-MR Naoki-T 3rdシングルC/W

Strings Arranged by soundbreakers,CHICA(3,9)、Naoki-T(6)、今野均,田中隼人(7)、後藤勇一郎(11)

DISC2<メンバーBEST>
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 太陽おどり〜新八王子音頭〜 井田誠一 いずみたく   3rdアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ3』収録曲
地元八王子の音頭カバー
2 モーニングショット FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS 田中隼人 2ndアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ2』収録曲
3 泣いて笑って夢を見てた FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS
/菅谷豊
野田雪文 2ndアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ2』収録曲
4 ありがとう FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS
/YANAGIMAN
YANAGIMAN 21stシングル 最高4位 売上4.8万枚
5 夢で逢えたら〜I'm feelin' you〜 FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS
/Shingo Nakamura
Shingo Nakamura 5thアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ5』収録曲
6 メロディーライン FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS
/田中隼人
田中隼人 3rdアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ3』収録曲
7 ガムシャラBOY FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS
/soundbreakers
soundbreakers 3rdアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ3』収録曲
8 ぼくはサンタクロース
(DJケミカル & Floor on the Intelligence remix)
FUNKY MONKEY BABYS 田中隼人 9thシングルC/W収録Ver. 6thシングルC/Wのリミックス
9 サヨナラの向こう側 FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS
/YANAGIMAN
YANAGIMAN 15thシングルC/W
10 FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS
/Shingo Nakamura
Shingo Nakamura 4thアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ4』収録曲
11 Oh my lady FUNKY MONKEY BABYS Naoki-T 1stアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ』収録曲
12 天使と悪魔 FUNKY MONKEY BABYS 野間康介 2ndアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ2』収録曲
13 八王子純愛物語 FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS
/soundbreakers
soundbreakers 4thアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ4』収録曲

Produced & All Programming by DJケミカル(1)
Strings Arranged by 西脇辰弥(4)、後藤勇一郎(9)

DISC3<シングルBEST>
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 LIFE IS A PARTY FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/Naoki-T Naoki-T 19thシングル 最高16位 売上1.7万枚
2 そのまんま東へ FUNKY MONKEY BABYS Naoki-T 1stシングル 最高77位 売上0.5万枚
3 恋の片道切符 FUNKY MONKEY BABYS Naoki-T 2ndシングル 最高30位 売上1.6万枚
4 もう君がいない FUNKY MONKEY BABYS/菅谷豊/大塚利恵 soundbreakers 6thシングル 最高8位 売上4.3万枚
5 ラブレター FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/soundbreakers soundbreakers 16thシングル両A面曲
6 明日へ FUNKY MONKEY BABYS
/川村結花
FUNKY MONKEY BABYS/オオバコウスケ soundbreakers 11thシングル両A面曲
7 旅立ち FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/蔦谷好位置/菅谷豊 soundbreakers 7thシングル 最高10位 売上2.3万枚
8 FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/田中隼人 田中隼人 12thシングル両A面曲
9 FUNKY MONKEY BABYS/川村結花 soundbreakers 10thシングル 最高7位 売上2.5万枚
10 FUNKY MONKEY BABYS/平義隆 soundbreakers 12thシングル 最高4位 売上3.6万枚
11 ランウェイ☆ビート FUNKY MONKEY BABYS FUNKY MONKEY BABYS/田中隼人 田中隼人 15thシングル 最高5位 売上2.4万枚
12 LOVE SONG FUNKY MONKEY BABYS/川村結花 亀田誠治 17thシングル 最高10位 売上2.7万枚
13 それでも信じてる FUNKY MONKEY BABYS
/川村結花
FUNKY MONKEY BABYS/川村結花/YANAGIMAN YANAGIMAN 16thシングル 最高10位 売上3.2万枚

Strings Arranged by 今野均,田中隼人(3)、soundbreakers,CHICA(4,6,7,9,10)、四家卯大(5)、後藤勇一郎(13)

リリースデータ

2013年3月27日 初登場2位、最高1位 売上46.3万枚 ドリーミュージック

メンバー

MC ファンキー加藤
MC モン吉
DJ DJケミカル

FUNKY MONKEY BABYS2ndベストアルバム。5thアルバムから3ヶ月でのリリース。20thシングル「サヨナラじゃない」発売直後、5thアルバム発売1ヵ月前となった2012年11月末にDJケミカルが実家の寺の住職を継ぐ準備のため引退を表明、これを受けて解散が決定。1〜3月まで最後のツアーを行い、ツアー最終日目前に今作が発売された。その後6月1,2日の東京ドームでのライブをもって解散。DISC-1は各メディア(DAM、レコチョク、MUSIC ON! TV、GYAO!、タワーレコード八王子店、公式サイト、ファンクラブ)で行われたファン投票結果を総合したファンBEST、DISC-2はメンバーが選曲したメンバーBEST、DISC-3は残りのシングルを網羅したシングルBESTとなっていて、サンキューに引っ掛けて全39曲構成。ほぼ全シングルが両A面曲まで収録されたが9th両A面「風」のみ未収録となった。また09年の配信シングル「ふるさと」、09年のDVDシングル「雪が降る街」も未収録。実質先行シングルとなったラストシングル「ありがとう」はアルバム初収録。初回盤は厳選されたシングル10曲+ラストシングル「ありがとう」MVと「西日と影法師」メモリアルビデオを収録したDVD付。

2010年の1stベストは1st〜12thまでのシングルと一部C/W、アルバムからの選曲だったため今作とは大半が重複しているが、「風」と「ふるさと」は収録されていた。また2016年には10周年記念でラブソングとエールソングで振り分けた『FUNKY MONKEY BABYS 10th Anniversary Best “LOVE”』『FUNKY MONKEY BABYS 10th Anniversary Best “YELL”』も発売されていて聞きたい曲の方向性が明確であればそちらの方がスマートではある。この2作と同時発売でリリースされた『FUNKY MONKEY BABYS 10th Anniversary“COMPLETE BEST”』はベストではなく全曲集BOXとなる。

シングルほぼ網羅とはいえなかなかボリューミー。しかもファンベスト、メンバーベストは珍しくないが、そこから漏れた残りのシングルをシングルベストとして一緒に詰め込むという構成は珍しい。というのもこういうやり方をすると当然DISC-3はファンにもメンバーにも選んでもらえなかった不人気シングル群とも受け取られかねない。まあメンバーベストがラストシングル「ありがとう」以外はシングル表題曲を選ばずにC/W&アルバムセレクションにしているのでバランスは取れているけど、1stと5thからは1曲ずつで2nd〜4thの3作からの選曲が多いのでメンバー的にも活動の中間期がピーク感あったのかなという選曲ではある。

そしてざっと聞いていくとやはりDISC-1のファンベストが最もベストアルバムっぽさがあって代表曲、ヒット曲として記憶している曲が多かった。DISC-2もあまり雰囲気は変わらずアルバムでやりたい事をやるとか、よりHIP HOPを追求するみたいなことは一切無い。アルバムでしか出来ないようなパーティーノリもあって多少の遊び心はあるものの元々がストレートな人たちでトレンド売れ線J-POP志向の人たちだったんだなという感じ。DISC-3は全部シングルなのでなんだかんだアルバム曲よりは強く、代表曲ほどではないがらしいポップチューンが並んでいる印象だが、前述のようにファン投票から漏れたシングルという前提で聞いてしまうとDISC-1で選ばれた曲と同系統ではあるがどうにも及ばない曲たちという印象にもなってくる。

総じて擦れていないピュアな中高生向けといった装いのキャッチーでストレートに聞き手を応援するかストレートに愛を歌うラブソング主体。体裁としてMCやDJなどHIP HOPのフォーマットを使っているものの、ラップはほとんど要素に過ぎず、ポップミュージックにちょっとラップを導入しているという程度。Naoki-T、YANAGIMANといったケツメイシに関与していたアレンジャー陣の参加も目立つが、どんどんポップミュージック化していったケツメイシよりさらにポップミュージックに寄せていて、ついには島田昌典、亀田誠治といったいきものがかりと同じアレンジャーまで起用するなど完全に00年代の王道J-POPに乗っかった分かりやすいヒットチャートミュージック。よってかつてRIP SLYME、KICK THE CAN CREW、ケツメイシが3者ほぼ同時に売れた時みたいにHIP HOP界隈(重鎮のZさんとか)からセルアウト扱いされる以前にもうここまで来るとそもそも畑違い・別ジャンルであって何も言われない扱い、プロリスナーからも無視されがちでいわゆる音楽的に評価されるみたいな事が一切ない、それらとは真逆に位置していたのが彼らの立ち位置であくまでメインの客層はそういった小難しい事を抜きにして音楽に接する一般のリスナーである。それで多くの支持を得た。トレンドと大衆性を捉えた事が彼らの評価であり魅力だろう。

ファンモンは3人の役割分担が完璧だった。まずDJをしないDJケミカルのケミカルというよりコミカルな存在感が凄まじく、中央で飛び跳ねたりしているだけなのにファンモン=ケミカルであり、MC2人の顔も名前も浮かばなくてもケミカルの顔は浮かぶというくらいマスコットとして君臨。マスコット的存在のケミカルの存在が何より重要だった。加えてMC2人の一生懸命な熱量のこもった歌唱スタイルとストレートな曲調がマッチしていて「あとひとつ」のようなストレートなメッセージが一定以上の熱量で聞き手に響く。キャッチーさでもストレートな売れ線でも負けていなかったソナーポケットら同系統のグループがファンモン以上にはなれなかったのはマスコット的ケミカルの存在と2人の熱量による3人の総合力有名人ジャケット起用という尽きない話題性、企画力が優れていたためだと思う。今作はそういったファンモンの良さが存分に感じられる最後の総括ベストだ。

一方で楽曲の幅はさほど広くなく同系統の印象の曲が多いのでやはりどうしても聞いているうちに飽きてきてしまうところがあり、特に気に入った曲だけ残るというそういう感じにはなってしまうところもある。前ベストリリース当時の2枚組でも同様の印象を抱いたが今作は3枚組なのでよりそう思う。解散せずに続いていても恐らく変わって進化するタイプではなく、変わらぬストレートな姿勢に魅力があるタイプのグループだと思うので、10年15年とそのまま続いていてもリスナーが年を重ねて離脱していってけっこう厳しいところはあったかもしれない。

 

解散後にケミカルは宣言通りに引退し住職となった。2016年の『FUNKY MONKEY BABYS 10th Anniversary Best “LOVE”』『FUNKY MONKEY BABYS 10th Anniversary Best “YELL”』『FUNKY MONKEY BABYS 10th Anniversary“COMPLETE BEST”』リリース時のジャケット写真は本人が快諾した事により2016年最新撮り下ろしのDJケミカルの写真が使用され、アルバムジャケットは全てケミカルの顔写真というお決まりが継続された。ファンキー加藤とモン吉はそれぞれソロ名義で活動していた。ファンキー加藤は即座にソロ活動を開始して精力的な作品リリースを続けた。モン吉は2016年になってようやくソロデビューを果たしたが両者とも2010年代末期には低迷してリリースが滞り気味になっていった。2021年3月11日TBS『音楽の日』で一夜限りの復活として3人が再集結し「あとひとつ」「ありがとう」「ちっぽけな勇気」を披露。その後引退しているケミカルは不参加でファンキー加藤とモン吉の2人でFUNKY MONKEY BABY'S(読みは同じ)としてプチ改名して活動を開始すると発表した。

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印象度★★★★☆

2021.4.7更新

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