ココベース

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 マイ・ソング 山内総一郎 山内総一郎 佐橋佳幸  
2 大丈夫 槇原敬之 槇原敬之 佐橋佳幸 13thシングル 最高27位 売上0.5万枚
3 おとな人間 橋本絵莉子 橋本絵莉子 佐橋佳幸  
4 パン 浜野謙太 浜野謙太 佐橋佳幸  
5 Change! オカモトショウ オカモトコウキ 佐橋佳幸  
6 ミトン 大貫妙子 岡村靖幸 佐橋佳幸  
7 Tact 花澤香菜 佐橋佳幸 佐橋佳幸  
8 春に愛されるひとに わたしはなりたい 水野良樹 水野良樹 佐橋佳幸 12thシングル 最高15位 売上0.46万枚
9 おしえて 関取花 関取花 佐橋佳幸  
10 満月の音 真島昌利 真島昌利 佐橋佳幸  
11 ゆうのそら ENA☆ ハルナ 佐橋佳幸  
12 Ready to go 花澤香菜 佐橋佳幸 佐橋佳幸  

リリースデータ

2019年2月20日 初登場18位 売上0.6万枚 All Songs Produced & Arranged by 佐橋佳幸 SACRA MUSIC

花澤香菜5thアルバム。前作から2年ぶり。前作以降1年リリースが無く、08年2月のシングル「春に愛されるひとに わたしはなりたい」からソニーが新たに設立したアニメソング系のレーベルSACRA MUSICへ移籍(移動)した。前作以降の2シングルを収録。これまでシングルによっては関与しない事もありながらも4作のアルバム全てに総合的に関与していた北川勝利は完全に離れ、移籍と同時に佐橋佳幸プロデュース体制へと変わった。初回盤はフジファブリックのカバー「若者のすべて」と3rd『Blue Avenue』収録曲「Trace」のスタジオライブ映像とアルバムメイキングを収録したDVD付。

当初は水野良樹提供のシングルという前提があって佐橋佳幸にプロデュースの依頼があったのが始まりで、次のシングルも担当する事になり、槇原敬之の初期からギタリストとして関わりが深かった佐橋佳幸が直接槇原敬之に提供を依頼したとされている。今作に関しては花澤香菜本人が好んで聞いていたアーティストを挙げていったところ、佐橋佳幸の人脈により次々と提供が実現したようだ。佐橋佳幸というと世間的には松たか子と結婚した際に1番世に名前が出たんじゃないかと思う。アレンジャーやプロデューサーとしても活動しているが、本職はギタリストで様々なアーティストのレコーディング、ライブに参加してきたけっこう歴戦な人物。アレンジャーとしては正直個人的にあまり印象が無い。これだけの個性豊かな提供陣の楽曲を個性を殺さずに、しかしアルバムとしてまとめ上げているのだから確かなんだろうけど、強い主張をするタイプではなく、あくまで裏方然としているというか。作曲に関してはもっと印象が無く、シングルC/Wや今作での2曲の作曲した楽曲も今作の中では比較的地味な方だと思う。

ギタリストとしての腕は当然として佐橋佳幸が凄いのは多くのミュージシャンと仕事をしてきた事で培われた圧倒的な人脈だと思う。インタビュー等を見る限り、佐橋佳幸を通したから実現したと思われる提供も多く、本人が30歳を迎えるタイミングでの発売なので30歳を迎えるという事を念頭に置いての提供依頼なんてのもちゃっかり行われている。「マイ・ソング」には山内総一郎が直接演奏参加、「おとな人間」「Change!」にはOKAMOTO'Sが全員参加で演奏、「パン」も在日ファンクが全員参加。OKAMOTO'Sのオカモトレイジ(ドラム)と花澤香菜は共に子役時代、花澤香菜が小学1年〜4年生(オカモトレイジは2学年下)の時に『あっぱれさんま大先生』で共演していたらしく、20数年ぶりの共演となった。なおギターが被っている曲でも全曲で佐橋佳幸もギターを必ず担当。ロックフェス系のリスナーにとってはかなり豪華に感じられるであろうラインナップになった。果たして花澤香菜を聞いている声優シンガー系とロックフェス系でリスナー層が合致するのかどうかは分からないが…。

そんなわけで今作では比較的ロック系のノリの曲が増えて、これまでとはかなり雰囲気が変わった。本人の声質優先なところはあるのでさすがにエレキギターがガンガンに鳴り響くようなロックは無いが、無理のない範囲で今回は攻めてきたなという印象。シングルが割と王道(お茶の間)のJ-POP提供だったところからするとだいぶ予想外のところに着地したけど、本人元々こういうロック系を好んで聞くみたいだし(インタビューで仙台までGOING UNDER GROUNDのライブ見に行ったとか語っていたのでGOINGにも提供してほしかったがさすがに佐橋さん人脈でも関与が無さそうだしなぁ…)、本人の好みに接近させたという意味では今作が今までで1番なのかもしれないし、それだけに伸び伸びしているようにも感じられる。上質なポップスだけど1曲1曲が薄味だったこれまでから、比較的1曲1曲が強くなったので、だいぶ雰囲気が変わったけどこれもありなのかなと思う。前半に勢いのある曲が続く一方で、後半がゆったりまったり続きなのが少しネックか。ただ後半部分の方が今までに近い。前半に新鮮さとか勢いがあるから後半が相対的に落ち着きすぎているように感じてしまうところがあるというだけか。

個人的には提供者それぞれは知らないか、知っていても特に何とも思ってない人達しかいなかったので提供陣が豪華だからどうかというと別にどうという事もなかったんだけど、アルバム全体でも今までにない面白さはあった

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印象度★★★★☆

2019.5.11更新

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