CITY/はっぴいえんどベスト・アルバム
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 備考 |
1 | はいからはくち | 松本隆 | 大瀧詠一 | 1stシングルB面、2ndアルバム『風街ろまん』収録曲 未発表バージョン |
2 | 風をあつめて | 松本隆 | 細野晴臣 | 2ndアルバム『風街ろまん』収録曲 |
3 | 抱きしめたい | 松本隆 | 大瀧詠一 | 2ndアルバム『風街ろまん』収録曲 |
4 | 12月の雨の日 | 松本隆 | 大瀧詠一 | 1stアルバム『はっぴいえんど』収録Ver.、1stシングル(カット) |
5 | 氷雨月のスケッチ | 松本隆 | 鈴木茂 | 3rdアルバム『HAPPY END』収録曲 |
6 | 風来坊 | 細野晴臣 | 細野晴臣 | 3rdアルバム『HAPPY END』収録曲 |
7 | 花いちもんめ | 松本隆 | 鈴木茂 | 2ndアルバム『風街ろまん』収録曲、2ndシングル(カット) |
8 | 夏なんです | 松本隆 | 細野晴臣 | 2ndアルバム『風街ろまん』収録曲、2ndシングルB面(カット) |
9 | 飛べない空 | 細野晴臣 | 細野晴臣 | 1stアルバム『はっぴいえんど』収録曲 |
10 | 春よ来い | 松本隆 | 大瀧詠一 | 1stアルバム『はっぴいえんど』収録曲 |
11 | さよなら通り3番地 | 松本隆 | 鈴木茂 | 3rdアルバム『HAPPY END』収録曲 |
12 | かくれんぼ | 松本隆 | 大瀧詠一 | 1stアルバム『はっぴいえんど』収録曲 初収録ライブ音源 71年中津川フォーク・ジャンボリーでのライブバージョン |
リリースデータ
1973年9月1日 1988年10月21日 1991年7月21日 1995年4月5日 2000年2月4日 2012年10月3日(Bellwood 40th Anniversary Collection) 2017年9月20日(UHQCDリマスター) |
- - - - - 初登場226位 300位圏外、最高267位 |
- - - - - 売上0.05万枚 売上0.015万枚 |
KING RECORDS |
メンバー
Vo・B | 細野晴臣 |
Vo・G | 大瀧詠一 |
Ds | 松本隆 |
Vo・G | 鈴木茂 |
はっぴいえんどベストアルバム。70年にデビューし、73年までの3枚のアルバムをリリース後に解散。正確には3rdアルバム発売前に解散が決定しており、その前にライブ活動の休止発表は行っていた。その後9月に正式な解散ライブが行われる事になり、解散ライブに合わせてライブ前に今作がリリースされた。3枚のアルバムから選曲されている。シングルは3作リリースされていたが(99年に4作目が出ているが新作では無い)このうち3枚目のシングル「さよならアメリカ さよならニッポン」は選曲されていない。「はいからはくち」はアルバムバージョンともシングルバージョンとも異なる小坂忠がコーラス参加した未発表音源での収録、「かくれんぼ」は初収録のライブ音源で収録された。CD化以降小刻みに何度も発売されてきたが、2017年のUHQCDリマスターが最新盤。その前の2012年の最新リマスター盤はプラケースによる通常発売とは別に紙ジャケ仕様の完全限定プレスでも発売されている。
ヒット曲は残していないが、解散後にメンバー4人全員が大活躍した事、日本語オリジナルによるロック・ポップの方向性を示していたことから、現在のJ-POPシーンにも通じる大きな功績を残したとして短い活動期間ながら後年になるほど評価されている伝説的存在のバンドとして現在は知られている…らしい。いわゆる「日本の音楽シーン」を語る上で「一般教養」のような欠かせない存在としてその功績があちこちで称えられているものの、プロリスナーみたいな視点で"日本の音楽史においてはっぴいえんどが残した功績は後年のロックバンドに云々…"みたいな書き出しから何か語る事は出来ないし、そんな構えて聞くのも疲れるのであくまで大瀧詠一のベスト盤を聞いた後にその前にやってたというバンドの曲を聞いてみようかとお手軽に聞いてみた。
細野晴臣はYMOの人、大瀧詠一は「幸せな結末」の人、松本隆は作詞の人(デビュー当初のKinKi Kidsで見た)、というのが90年代後半からJ-POPを聞き始めて中高生くらいで得た認識だ。鈴木茂に関しては今まで聞いてきたJ-POPアルバムのクレジットをよく見るとギタリストとして参加していたとかはあるので、実際には他の3人とほぼ同時期にはそのギタープレイを耳にしていたと思われるが、さすがにサポートミュージシャン全員をそこまで細かくチェックしていなかったので、あまりちゃんとした認識は無く、もう少し後になってから認識した。細野と鈴木は解散後に松任谷正隆、林立夫と共にキャラメル・ママを結成して荒井由実のデビューからバックバンドとして関与していたりとそういう繋がりも後年になってから知った。楽曲に関してはDEENとBEGINによるコラボカバーで「風をあつめて」、スピッツのカバーで「12月の雨の日」は知っていた。
70年代前半のヒット曲というともっと歌謡曲とかフォークが流行っていた時代だと思うけどその時代に日本語によるロックをやっていたというのは確かに斬新だ。大瀧詠一というとポップスの印象が強かったけどそれ以前にロックをやっていたというのも意外性があって面白かった。何よりあまり古さも感じないというのが凄い。現在でも聞きやすい作品だ。オリジナルアルバム3枚しか出ていないし、特に2枚目のアルバム『風街ろまん』の評価はプロリスナーの人たちの間で評価が高いらしいのでそっちを聞いた方がいいのかもしれないけど、はっぴいえんどをちょっと聞いてみようというのに最適なお手軽なベストアルバム。シングルを集めた『SINGLES』という作品はあるものの、改めて後年に最新ベストアルバム発売!みたいな事もやってなくてベスト盤は解散間際のこれ1作のみ、というのも選びやすくて良かった。
印象度★★★★☆
2016.4.13更新