Loving You

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 恋のメモリー:三昧編 原由子 原由子 桑田佳祐&Head Arrangers 2ndアルバム『Miss YOKOHAMADULT』収録曲
2 Loving You 原由子 原由子 HARABOSE 2ndシングルC/W(カット)
3 うさぎの唄 関口和之 宇崎竜童 HARABOSE 2ndシングル(カット) 最高63位 売上1.8万枚
4 いちょう並木のセレナーデ 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&Head Arrangers 2ndアルバム『Miss YOKOHAMADULT』収録曲
5 恋は、ご多忙申し上げます 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&Head Arrangers 4thシングル 最高5位 売上24.7万枚
6 I'll Be Good To You HARABOSE HARABOSE HARABOSE 3rdシングル『誕生日の夜』C/W 桑田佳祐とのデュエット
7 あじさいのうた 原由子 原由子 桑田佳祐&藤井丈司 6thシングル 最高22位 売上4.8万枚
8 ガール(GIRL) 原由子&桑田佳祐 原由子&桑田佳祐 小林武史 7thシングル 最高17位 売上5.6万枚
9 じんじん 桑田佳祐 桑田佳祐 小林武史&桑田佳祐 12thシングル 最高24位 売上14.2万枚
10 ハートせつなく 桑田佳祐 桑田佳祐 小林武史&桑田佳祐 10thシングル 最高16位 売上11.5万枚
11 ためいきのベルが鳴るとき 桑田佳祐 桑田佳祐 小林武史 9thシングル 最高35位 売上2.2万枚
12 花咲く旅路 桑田佳祐 桑田佳祐 小林武史&桑田佳祐 3rdアルバム『MOTHER』収録曲
13 想い出のリボン 桑田佳祐 桑田佳祐 小林武史&桑田佳祐 3rdアルバム『MOTHER』収録曲
14 少女時代 原由子 原由子 小林武史&桑田佳祐 12thシングル『負けるな女の子!』C/W(カット) 斉藤由貴へ提供 セルフカバー
15 涙の天使に微笑みを 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐 13thシングル 最高16位 売上7.7万枚
BONUS TRACK
16 みんないい子(わるい子ヴァージョン) 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐 香取慎吾&原由子 シングル 最高13位 売上11.3万枚
香取のボーカル部分を桑田佳祐に差し替えたバージョン

管編曲:八木正生(1)
弦編曲:島健(15)

リリースデータ

1998年2月25日 初登場3位 売上20.5万枚 ビクター

原由子1stベストアルバム。『MOTHER』から6年8ヵ月ぶりのアルバム。91年6月の『MOTHER』リリース後、91年11月にシングル「負けるな女の子!」発売を最後にソロ活動は行われなくなっていたが、97年10月にSMAP香取慎吾とのデュエットで"香取慎吾&原由子"名義でシングル「みんないい子」を発売、翌11月には6年ぶりの単独ソロシングル「涙の天使に微笑みを」が発売され、再びソロ活動が再開されたタイミングで年明けに今作がリリースされた。ここまでのソロ名義での楽曲からラブソングのベスト盤として選曲されたため、厳密にはコンセプトベストアルバムとなっており、純然たるベストアルバムとしては扱われなかった。ただしサザン本体も桑田ソロでもストレートにベストアルバムを銘打つことをせずに毎回何らかの企画盤のような売り文句を使ってベスト盤を出すのが慣例となっている。3枚のオリジナルアルバムに未収録になっていた「I'll Be Good To You」「ガール(GIRL)」、先行シングルとなった「涙の天使に微笑みを」がアルバム初収録。「みんないい子」は香取慎吾ではなく桑田佳祐のボーカルに差し替えた"わるい子ヴァージョン"としてボーナストラック扱いで収録された。オリジナルはSMAPサイド含めてアルバム未収録。また3rdシングル「誕生日の夜」もアルバム未収録のままで取り残された。シングルではトップ10入りできなかったが、今作はトップ3入りして2ndの2倍の売上を記録したものの1st、3rdは大きく下回った。初回盤はデジパック仕様。

全13枚のシングル及び"原由子&稲村オーケストラ"によるシングル「愛して愛して愛しちゃったのよ」、3枚のオリジナルアルバムというここまでの全ソロ作品を全て品番改定で同時発売で一斉再発した。既にレコード時代の作品はシングルもアルバムもCD化は完了していたが、今作で再度全作を再発した事でここまでの全てのソロ作品が98年2月25日発売盤で統一された。

 

ラブソングのベストアルバムという触れ込みで、アルバム未収録の「誕生日の夜」が放置されたり、全てのシングルが網羅されているわけではないが、ほぼソロの代表曲を並べたベスト盤といっていい内容。なんだかんだシングル中心+アルバム曲少々というバランスになっていて、どうしてもシングル曲中心となると3rdアルバム期に選曲が偏り、1stアルバムからは2ndシングルとしてカットした2曲ポッキリでアルバム曲ゼロ、2ndアルバムからはシングル含めて3曲、3rdアルバムからは8曲、初収録が3曲という内訳になってしまった。一応の最新アルバムからアルバムの半分となる8曲は多すぎるが、そこは6年8ヵ月ぶりという事で一旦リセット、90年代ミリオンヒットを飛ばして以降のサザン本体からの新しいファンや「みんないい子」や「涙の天使に微笑みを」での久々のソロリリースを経ているので、前作以降で原由子に興味を持った人にまずこの1作として提示された作品、とすればかなり的確な内容なんじゃないだろうか。ほんわかした不思議なボーカル、桑田佳祐を中心にその時々に周辺のミュージシャンが尽力しての楽曲は総じて"バンドのメインボーカル以外の人がボーカルをやるソロ作品"としては活動が少ないのがとても惜しいくらいにオンリーワンな魅力があると改めて感じられる。

現在は10年後に出た『ハラッド』との被りが…というところにもなってくるが、あちらはサザンでのソロボーカル曲がかなり含まれているので、サザン名義なしでソロ名義の作品だけのベスト盤としては今作が最も充実しているのに変わりはない。オリジナルアルバム3作+『ハラッド』を聞けば「涙の天使に微笑みを」も「みんないい子(わるい子ヴァージョン)」も聞けてしまい、今作に残るのは「I'll Be Good To You」「ガール(GIRL)」の2曲だけになってしまうが…1枚だけでソロ名義の入口とするには『ハラッド』よりも今作の方がいいと思う。

Loving You  

印象度★★★★☆

2018.12.5更新

戻る