平川地一丁目

DISC 1
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 とうきょう 林龍之介 林龍之介 斉藤和義 1stシングル 最高23位 売上4.4万枚
2 桜の隠す別れ道 林龍之介 林龍之介 斉藤和義&平川地一丁目 2ndシングル 最高18位 売上2.9万枚
3 君の分まで 林龍之介 林龍之介 斉藤和義&平川地一丁目 3rdシングル 最高17位 売上2.9万枚
4 はがれた夜 林龍之介 林龍之介 鹿島達也&平川地一丁目 4thシングル 最高22位 売上0.8万枚
5 十六度目の夏 林龍之介 林龍之介 平川地一丁目 5thシングル 最高40位 売上0.6万枚
6 夢見るジャンプ〜みんなのうた ver.〜 林直次郎 林直次郎 平川地一丁目 6thシングル(カット) 最高50位 売上0.3万枚
2ndアルバム『海風は時を越えて』収録曲のリメイク
7 夢の途中 林龍之介 林龍之介 笹路正徳&林龍之介 7thシングル 最高57位 売上0.3万枚
8 校庭に見つけた春 林直次郎 林直次郎 笹路正徳&平川地一丁目 7thシングル両A面曲
9 運命の向こう 林龍之介 林龍之介 笹路正徳&林龍之介 8thシングル 最高50位 売上0.5万枚
10 永遠の約束 林龍之介 林龍之介 笹路正徳&林龍之介 9thシングル 最高95位 売上0.1万枚
11 闇夜に生まれて 林龍之介 林龍之介 中村キタロー&林龍之介 10thシングル 最高78位 売上0.1万枚
12 うたかた 森山公一 林龍之介 森山公一 11thシングル 最高98位 売上0.1万枚
13 Tokyo 林龍之介 林龍之介 林龍之介 12thシングル(同発) 最高46位 売上2.1万枚
1stシングル「とうきょう」のセルフカヴァー
 
14 青い花 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲
15 時計の独り言 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲
16 しおりのページ〜 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲
17 まさ夢 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲
18 かわれないので 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲

 

DISC 2
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 青い花 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲 セルフカヴァー
2 時計の独り言 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲 セルフカヴァー
3 しおりのページ〜 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲 セルフカヴァー
4 まさ夢 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲 セルフカヴァー
5 かわれないので 林龍之介 林龍之介   インディーズミニアルバム『七つのひらがな』収録曲 セルフカヴァー
6 君と会う向日葵の丘 林龍之介 林龍之介 林龍之介 新曲
7 桜の隠す別れ道 林龍之介 林龍之介   2ndシングル セルフカヴァー

リリースデータ

2008年7月30日 初登場70位 売上0.2万枚 DefSTAR Records

メンバー

林龍之介
林直次郎

平川地一丁目1stベストアルバム。新潟県の佐渡島出身の兄弟デュオで03年3月にインディーズミニアルバム『七つのひらがな』でデビュー、11月にメジャーデビュー。『七つのひらがな』の時は進級前なので中2と小6、メジャーデビュー時は中学生デュオ(中3と中1)だった。08年5月に解散を発表。それに伴いデビュー曲「とうきょう」をリメイクしたシングル「Tokyo」と今作が同時発売された。DISC-1にはシングル12枚の全A面13曲+インディーズミニアルバム『七つのひらがな』全5曲をそのまま収録。DISC-2は『七つのひらがな』全5曲のセルフカバー、新曲「君と会う向日葵の丘」、「桜の隠す別れ道」のセルフカバーを収録。同時発売のシングル「Tokyo」は解散の話題性で通常時より売上を伸ばしたものの、今作は3rdアルバム『雪解けの頃に届く手紙』を上回りトップ100復帰を果たしたものの、70位に1週ランクインしたのみで2週目には300位圏外となった。11月にはA面以外の楽曲から選曲したベスト盤+ラストライブDVDの2枚組『平川地一丁目U〜もうひとつのベストアルバムとラストライブ〜』がリリースされた。

3rdと4thの間に限定盤としてリリースされたシングル「きっとサンタが」は未収録でアルバム未収録のままとなった(『平川地一丁目U〜もうひとつのベストアルバムとラストライブ〜』にも収録されず…)。3rdアルバム以降のシングルである「闇夜に生まれて」「うたかた」「Tokyo」がアルバム初収録。

07年には林直次郎が俳優活動やそれに付随してソロでの作品リリースもしていたが、解散当時は音楽活動を終了するような報道のされ方だった。実際には2人ともそれぞれ積極的な作品発表は無くとも音楽活動自体は継続していた模様。そして解散から10年後の2018年には再結成して解散十年記念ツアーを行った。

 

昭和のフォークを思わせるような音楽性と変声期前の少年ボイスだった直次郎のボーカルはデビュー当時かなり話題になり、メディアでもけっこう取り上げられて話題になっていた。代表曲となった「とうきょう」は枚数はそこまで出ていないがそこそこロングヒットもしていてかなり鮮烈なデビューだった。変声期前の少年ボーカルといえば古くはフィンガー5、90年代ではFolder(三浦大知)がいたが、いずれも限られていながらもそれなりに少年ボイス時代の期間があった。しかし直次郎の場合は少年ボイスの期間はかなり短くメジャーデビューとほぼ同時に変声期に突入。このため作品リリースのたびに声が低く変わっていく。シングルを並べた今作は変声期の過程をそのままドキュメントするような珍しいスタイルが非常に特徴的だと思う。

文字通りの成長をそのまま見せていくというスタイルは非常にユニークだったけど、声変わり後の声があまりに別人すぎ。かなりのイケメンボイスにはなったものの、少年時代の面影皆無の低い声質になった。子供の声の高音とフォーク独特の寂しさ・侘しさみたいなものが1つの味だったのが、声変わり後は喉に負担をかけないためなのかほとんど地声みたいな歌い方でかなり低い上にアコースティックギター主体のフォークよりも熱いロックバンドが似合うのでどうにも昭和のフォーク風の音楽性と直次郎のボーカルが合わなくなってしまったようにも感じた。実際後期のシングルではロック調の楽曲もやっているがそっちの方がイキイキとしてハマっているように思う。

最後にしてデビュー曲「とうきょう」を兄が培った音楽知識を元にアレンジした「Tokyo」での音楽性の広がりと弟の声の変貌ぶりには改めて驚くが今作ではその後で最初期の少年声による弾き語り路線『七つのひらがな』が全曲そのまま収録されている。そしてDISC-2に行くと今度は『七つのひらがな』をほぼ同じ弾き語りアレンジで現在の声で歌い直したバージョンが入っているので、聞き比べが簡単にできるような仕様になっているのは面白い。まあこれだとDISC-1はシングル13曲だけで締めて、DISC-2に『七つのひらがな』オリジナル→セルフカバー+新曲+2ndSgセルフカバーでまとめた方が意図が分かりやすかったような気もするが…。

いずれにせよ00年代半ばに昭和フォーク路線をやっていた事、変声期をそのままドキュメントしたような文字通りの成長記録というのは唯一無二の個性でなかなか他では聞けない音楽性だと思う。

平川地一丁目  

印象度★★★☆☆

2018.12.11更新

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