HIROBA
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | ボーカル | 備考 |
1 | ただ いま(with 橋本愛) | 橋本愛 | 清志まれ | 鈴木正人 | 橋本愛 | 新曲 2/13先行配信 |
2 | 透明稼業(feat.最果タヒ,崎山蒼志 & 長谷川白紙) | 最果タヒ | 水野良樹 | 長谷川白紙 | 崎山蒼志 | 小説+CD『OTOGIBANASHI』収録曲 |
3 | 哀歌(feat.皆川博子,吉澤嘉代子 & 世武裕子) | 皆川博子 | 水野良樹 | 世武裕子 | 吉澤嘉代子 | 小説+CD『OTOGIBANASHI』収録曲 |
4 | 光る野原(feat.彩瀬まる,伊藤沙莉 & 横山裕章) | 彩瀬まる | 水野良樹 | 横山裕章 | 伊藤沙莉 | 小説+CD『OTOGIBANASHI』収録曲 |
5 | ふたたび(with 大塚愛) | aio・水野良樹 | aio・水野良樹 | 蔦谷好位置 | 大塚愛・水野良樹 | 新曲 1/9先行配信 |
6 | 幸せのままで、死んでくれ | 清志まれ | 清志まれ | 世武裕子・伊吹文裕・ 福井健太・永野亮 |
清志まれ(水野良樹) | 22/3/8配信シングル |
7 | 僕は君を問わない(with 高橋優) | 高橋優 | 水野良樹 | 亀田誠治 | 高橋優・水野良樹 | 2ndシングル 最高38位 売上0.2万枚 |
8 | ステラ2021(feat.重松清,柄本佑 & トオミヨウ) | 重松清 | 水野良樹 | トオミヨウ | 柄本佑 | 小説+CD『OTOGIBANASHI』収録曲 |
9 | I | 水野良樹 | 水野良樹 | eji | 水野良樹 | 1stシングルC/W |
10 | 南極に咲く花へ(feat.宮内悠介,坂本真綾 & 江口亮) | 宮内悠介 | 水野良樹 | 江口亮 | 坂本真綾 | 小説+CD『OTOGIBANASHI』収録曲 |
11 | 凪(with 高橋優) | 高橋優 | 水野良樹 | 森俊之 | 高橋優・水野良樹 | 2ndシングルC/W |
12 | YOU(with 小田和正) | 水野良樹・小田和正 | 水野良樹・小田和正 | 水野良樹・小田和正 | 水野良樹・小田和正 | 1stシングル 最高20位 売上0.3万枚 |
13 | 星屑のバトン | 高橋久美子 | 水野良樹 | 亀田誠治 | 水野良樹 | 新曲 |
リリースデータ
2023年2月15日(CD+Blu-ray) | 初登場86位 | 売上0.05万枚 | Sony Music |
HIROBA1stアルバム。いきものがかり水野良樹が「他者と出会い、そこでともに語らい、ともにつくり、ともに考えることができる”場”を作り出したい」をコンセプトに2019年からスタートしたソロプロジェクトの4年間の集大成。2019年プロジェクト開始当初にリリースした2作のシングルから全4曲、2021年に小説とのコラボという形で本+CD(or配信)で発売した作曲者に徹した『OTOGIBANASHI』全5曲、2022年に清志まれの作家名での小説家デビュー作「幸せのままで、死んでくれ」と同発のセルフ主題歌で自身作詞作曲歌唱の「幸せのままで、死んでくれ」といったここまで発表した全曲に加え、新たに橋本愛をボーカルに招いて清志まれとして作曲した「ただ いま」、大塚愛との共作デュエット「ふたたび」、2022年11月11日21時より開催された48時間楽曲制作生配信イベント「TSUKURI×BA」で完成した「星屑のバトン」といった新曲3曲を収録。最初からBlu-ray付で「ただ いま(with 橋本愛)」「ふたたび(with 大塚愛)」MVと「Making of HIROBA SONGS」を収録。CDのみの発売は無い。配信はCD部分のみ。2019年のシングル2作を大きく下回り、500枚程度しか売れずに1週で300位圏外となった。
当初のHIROBAはアーティストコラボ的な活動でシングル2作をリリースしたが、動画対談企画など幅広く行うようになり、小説コラボ、ついには本人が作家ネーム清志まれで小説家デビューして小説主題歌を自ら歌唱…と意欲的にクリエイティブな事をやりまくっていて今作はそれらで発表してきた全楽曲を収録した集大成的な1作。手広くやってきたものの、作曲者としての水野良樹というのは一貫しており、清志まれ名義になったり、共作はあっても作曲には本人が全て関与しているのがこの活動の音楽面での最大の特色といえる。正直歌いたかったんじゃないかと思うくらい歌ってもいるんだけど本人はあくまであまり率先して自身がボーカリストとして前に出たくはないというスタンスで一定の線引きはしているようだ。ボーカリストとしての自分を試したいならとっくに作曲を任せてボーカルに専念したり、小説家デビューするほど紡ぐ言葉に自信があるなら作詞だけやって作曲を任せるという選択肢も取れると思うんだけどいずれもやっていない。今後やるかもしれないが少なくともここまでの活動において作曲者としての水野良樹というのはこだわっている部分だと思う。
とはいえいきものがかりのような大衆ポップスとは異なり、HIROBAの楽曲はアート志向がかなり強いので、何も考えずにすんなり入ってきていい曲と思えるような類のものではなく、各世界観をしっかり理解して芸術性を味わう事が出来なければイマイチ良さが分からないというけっこう気取った感じの作風でかなりとっつきにくい。普段歌わない俳優の歌唱が聞けたり、それこそ本人歌唱も普段はそんなに聞けないし、珍しいコラボが聞けたりするので話題性はかなりあるんだけど(実際Mステ出演とかも出来ていたし)、どうにも話題性だけで終わってしまってヒット作にはならなかったようなそんな感じ。
元々ライブのMCにしても(1stライブDVDしか見てないけど)水野良樹はとにかく喋りたがる人だし、目指したいところに向けて行動したり、積極的に発信している人だという印象はあったけど、思った以上に理屈っぽいというか独自のアート志向な人だったんだなと改めて思った。これは放牧後とにかくどこにでも回り込んでくる勢いで楽曲提供をしまくっていた際に相手に求められたのかなんなのか同じようないきものがかりっぽいバラードナンバーばかりだった事もあって、"また水野良樹の提供曲"略して"また水系"バラードと呼んだりしていたが、本人もいきものがかりの時は個性が無いと言われていたのに外部に曲提供したらいつもいきものがかりっぽいと言われるとかコメントしていたがこれを気にして"いきものがかりっぽい"を脱しようとしたところはあったのではないか。今作にはいきものがかりっぽさは無いし、"また水系"な感じがする曲も全くない。
いきものがかりのイメージでファンがソロまでついていこうとしてもここまでアートな雰囲気だと脱落してしまったファンも多いだろうし(発売1年経過して小説「幸せのままで、死んでくれ」Amazonレビュー8件…それ以前のエッセイ2冊の半分…)、吉岡の妊娠等もあったとはいえ、双方ソロになってしまい2人になっていきものがかりがほとんど活動してないのもあってこれをやっている間は"待ち"の時間どころかこのまま離れていくきっかけになってしまいそうではある。当初のシングルのようなミュージシャン同士のコラボならまだいいんだけど、新たにそれが行われたのは大塚愛だけだし、大塚愛とコラボした時点ではもう対談企画や小説コラボ方面を開拓していたので小田和正や高橋優とコラボした時よりもだいぶそっちに引きずられている。ライトに曲だけ取り出して聞くには小難しすぎる1作。
印象度★★★☆☆
2023.3.25更新
※今作はAmazon Musicのみで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていません。編曲情報は歌詞サイトの表記参照。