OTOGIBANASHI

No タイトル 作詞 作曲 編曲 唄(ボーカル) 小説タイトル 解説URL
1 光る野原 彩瀬まる 水野良樹 横山裕章 伊藤沙莉 みちくさ HIROBA note
2 南極に咲く花へ 宮内悠介 水野良樹 江口亮 坂本真綾 南極に咲く花へ HIROBA note
3 透明稼業 最果タヒ 水野良樹 長谷川白紙 崎山蒼志 透明稼業 HIROBA note
4 ステラ2021 重松清 水野良樹 トオミヨウ 柄本佑 星野先生の宿題 HIROBA note
5 哀歌 皆川博子 水野良樹 世武裕子 吉澤嘉代子 Lunar rainbow HIROBA note

リリースデータ

2021年10月27日(音源のみ配信限定DL/ST)
2021年10月28日(書籍+CD)
DLチャート30位圏外
BOOKチャート50位圏外
HIROBA
講談社

HIROBA小説+CD作品。いきものがかり水野良樹がいきものがかりが放牧中の2019年に立ち上げたソロプロジェクトHIROBA新プロジェクト「OTOGIBANASHI」。2019年のHIROBAは小田和正、高橋優をゲストに招いて水野自ら歌う形でコラボシングル2作を発売したが、その後は主にnoteで対談企画等を掲載する形での活動を行っていた。今回は2019年以来の音楽作品で、"五人の作家と五人の歌い手、五人の音楽家の才能と想いがらせんのように絡み合い、五つの歌と五つの小説が生まれていくひとつの大きなものがたり"とされている。作詞は各小説家、ボーカルには本業シンガーと歌手活動を行っていない俳優が起用され、アレンジャーは過去いきものがかりや曲提供の際に関わったアレンジャーや初顔合わせのアレンジャーが起用されている。プロジェクトの主催者となる水野はボーカルは担当せずに作曲のみを担当。

10月27日に音源5曲のみを配信限定(ダウンロード、ストリーミング)で発売。翌28日に小説と音楽をセットにした書籍+CDの形で講談社より出版された。O社での配信チャート及び書籍チャートの公開範囲にランクインはしなかった。今作の中から伊藤沙莉がボーカルを担当した「光る野原」でMステにHIROBA with 伊藤沙莉の名義で出演。実際の演奏メンバーに水野は含まれていないが主催者であるため水野と伊藤の2人組(コラボ)という形での出演だった模様。

なんか色々ソロ活動で文化人的活動を行っているのは認識していたが、久々の音楽作品という事でストリーミングに出ていたので聞いてみた。書籍は見ていないので小説は読んでいない。伊藤沙莉でMステ出演までしたが近年の伊藤沙莉はCMやバラエティにも出演していて人気と話題性があったので、世間的にはなんかいきものがかりの人のプロデュースで伊藤沙莉が歌手デビューしたっぽいみたいな認識で捉えたのではないかと思う。また小説を曲にするというのはYOASOBIの本来のメインコンセプトであり、昔からよくある企画とはいえこのタイミングで小説コラボとなると旬の大衆受けポップユニットがやっている事にかつての大衆受けポップグループの一員として影響を受けたのかな、という気もしなくもない。

実験的プロジェクトという事で小説から受けた刺激などもあったと思うけど、いきものがかりや一連の曲提供と変わらないポップス路線の曲は「南極に咲く花へ」「ステラ2021」くらいで、他の3曲は芸術性、アーティスト性、世界観重視の実験的な作風。各小説家の個性も強いのでかなりアートな世界観が展開していてけっこうとっつきにくい。常に大衆受けを意識して曲作りを行っていた水野良樹が今作では初めて芸術性重視にトライしているのでこれまでと違った層に向けてみた感もあるが…。難解な雰囲気モノといった形のこのような作品をお手軽に曲だけ、しかも歌詞無しのストリーミングで流し聞いたところで理解できるわけもなく、配信で音楽だけ聴かせるにはかなり難しいのではないか…。

あと本業じゃないボーカルとして伊藤沙莉は予想以上に渋い歌声で独特の味わいながらちゃんとサマになっているんだけど、柄本佑のボーカルはちょっと厳しくないか。noteによればこの曲は歌であると同時に”語り”であるので柄本佑を起用したとして、とても素晴らしい”芝居”として絶賛しているが、普通にあまり歌がうまくない人の調子はずれなボーカルにしか聞こえなかった。

4065257832本+CD  B09JCJYV4V配信版 

印象度★★★☆☆

※今作は配信限定版(Amazon Musicのみ)で視聴したため書籍+CD版を手に取っていません。

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