25th プレイリスト(初回盤)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ゲレンデがとけるほど恋したい 2016 | 広瀬香美 | 広瀬香美 | TUBE | 7thシングル セルフカバー |
2 | promise 2016 | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 本間昭光 | 11thシングル セルフカバー |
3 | 青い冬ハジマレ | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 宗本康兵 | 新曲 |
4 | 愛があれば大丈夫 2016 | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 1stシングル セルフカバー |
5 | 最高のエンディングを共に | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 宗本康兵 | 新曲 |
6 | A Song For Two | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 安部潤 | 新曲 |
7 | ストロボ 2016 | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 本間昭光 | 14thシングル セルフカバー |
8 | DEAR...again 2016 | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 菅野祐悟 | 8thシングル セルフカバー |
9 | ロマンスの神様 2016 | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 小西貴雄 | 3rdシングル セルフカバー 先行配信シングル『ロマンスの神様』収録曲 |
10 | ALPEN MEDLEY90's | 広瀬香美 | 広瀬香美 | 中西亮輔 | 90年代のアルペンCMタイアップソングの新録音メドレー |
11 | ALPEN MEDLEY90's(KARAOKE) | 広瀬香美 | 中西亮輔 | カラオケバージョン |
コーラス編曲(8):菅野祐悟、シノブ(ベイビー・ブ―)
No | タイトル | 備考 |
1 | ロマンスの神様 | 3rdシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
2 | ドラマティックに恋して | 4thシングル PV |
3 | 幸せをつかみたい | 5thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
4 | 愛はバラード | 6thシングル PV |
5 | ゲレンデがとけるほど恋したい | 7thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
6 | DEAR...again | 8thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
7 | 真冬の帰り道 | 9thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
8 | promise | 11thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
9 | ピアニシモ | 12thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
10 | ストロボ | 14thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
11 | I Wish | 15thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
12 | 恋のベスト10 | 16thシングル PV PV集DVD『THE VIDEO Love Winters』収録映像 |
13 | BEGIN〜いくつもの冬を越えて〜 | 17thシングル PV |
14 | More More Love Winters | 19thシングル PV ショートサイズ |
15 | Search-Light | 20thシングル PV |
16 | 黄昏 | 21stシングル PV |
17 | Velvet | 22ndシングル PV |
18 | 月の下で逢いましょう | 23rdシングル PV |
19 | 日付変更線 | 24thシングル PV |
20 | GIFT | 25thシングル PV 1コーラス |
21 | 愛は特効薬 | 25thシングル両A面曲 PV 1コーラス |
22 | Love again | 12thアルバム『And.Love.Again.』収録曲 PV |
23 | ロマンスの神様/Live at NHK HALL in 2007 | 3rdシングル ライブ映像 2ndライブDVD『Tour 2007 GIFT+♪幸せは冬にやってくる♪』収録映像 |
24 | 二人のBirthday/Live at NHK HALL in 2007 | 2ndシングル ライブ映像 2ndライブDVD『Tour 2007 GIFT+♪幸せは冬にやってくる♪』収録映像 |
25 | 愛があれば大丈夫/Live at NHK HALL in 2001 | 1stシングル ライブ映像 1stライブDVD『The Live Winter Collection 2001-2002』収録映像 |
リリースデータ
2016年11月2日 | 初登場52位 | 売上0.28万枚 | Produced by 広瀬香美、田村充義 | ビクター |
広瀬香美13thアルバム。25周年記念アルバムとして発売されたが、後に13thアルバムとしてオリジナルアルバムの通算カウントに含まれた。過去のヒット曲のセルフカバー+新曲3曲+メドレー+そのカラオケを収録。「ロマンスの神様 2016」は配信限定シングル『ロマンスの神様』で先に発売されていた(初CD化)。この曲と新曲「青い冬ハジマレ」の2曲が2016-2017シーズンのアルペンCMタイアップとなっている。2015年にTUBEのアルバムへ曲提供したお返しという形で「ゲレンデがとけるほど恋したい 2016」はTUBEが編曲・演奏を担当(前田はコーラス)した。「ALPEN MEDLEY90's」は「ロマンスの神様」「幸せをつかみたい」「ゲレンデがとけるほど恋したい」「DEAR...again」「真冬の帰り道」「promise」「ピアニシモ」「ストロボ」「I Wish」「恋のベスト10」といった90年代のアルペンCMタイアップ全曲のメドレーで、以前あったようなリミックスメドレーではなく新規制作音源であるため、ボーカルも全て新録音。初回盤にはMV22曲とライブ映像3曲を収録したDVD付。
92年5月デビューなので実際は2017年5月が25周年だが、20周年も2011年末に前倒しで掲げてのベストアルバムをリリースしていた。この辺りはデビュー当時は冬のつもりなかったので普通に5月デビューだったが現在は5月に周年を掲げても完全に季節外れ。現在は夏のツアーも行っているとはいえ基本は冬メインの活動をしているため、年明けすぐに掲げても少し遅い、逆に次のシーズンに周年を回すとCDリリースは年内なのでいいけど、年内は弾き語り&合唱をメインとしたツアー、年明けにバンドを率いてのウィンターツアーを行っているのでウィンターツアーが周年イヤーの翌年になってしまう。このためシーズン基準で周年を掲げた方が都合がいいという事だろう
セルフカバーはどれも原曲イメージを大きく逸脱せずに今の感覚でリアレンジし、キーを下げずに(「ロマンスの神様 2016」は逆に半音上げ)新録音している印象。ボーカルスタイルは当時よりも豊かさや元気さが無くなったのは仕方ないにしても、変にズラしたり変えたりというベテランあるあるに走ることなく、20年以上経過してまだこれだけ出せているのは普通に凄い。
また小西貴雄、本間昭光という長らく関わっていなかった原曲のアレンジャーが自らリアレンジしているのも注目すべきところ。「ロマンスの神様」は単純に現代風にブラッシュアップした印象なんだけど、「promise 2016」「ストロボ 2016」は原曲の要素を残しつつ抑えめにして落ち着かせた感じでこれも十分に素晴らしいがどうしても原曲の印象には勝てない。当時の本間昭光は完全にピーク状態で神がかっていたので原曲に真っ向勝負は無理にしても、改めて広瀬香美と関与していた時期〜ポルノグラフィティを大ヒットさせていた時期が本間昭光の最盛期だったなと思う。デビュー作「愛があれば大丈夫」は自らピアノ弾き語りでのリアレンジでシンプルながらいい感じ。「DEAR...again」は自身が教えている音楽学校の生徒たち(広瀬香美合唱団)の合唱を取り入れるという形になり、コーラスの入れ方は大きく異なるが元々の原曲である「DEAR」も彷彿とさせる。
「ゲレンデがとけるほど恋したい」ではTUBEが編曲・演奏だが、近年のTUBEは編曲を外部任せにしているので単独で「編曲:TUBE」と表記されるのは2011年以来5年ぶり。まさかこんなところでTUBE単独編曲が実現するとは…。前田はツインボーカルではなくほぼバックコーラスで表記上も「Chorus」のみだが歌詞中の男性の台詞として「“”」で括られている2ヶ所ではさりげに前田の単独ボーカルに切り替わるという細かい演出がされているのが面白かった。
新曲3曲は王道ポップチューン、広瀬香美合唱団起用の大合唱曲、バラード…と奇をてらわない王道イメージを堅持して期待を裏切らない仕上がりで好印象。しかしここ最近は開きなかったかのようにヒット期のパブリックイメージ通りの新曲を出してくるようになったなぁ…。
ラストのメドレーは律儀に「恋のベスト10」まで全曲収録。該当時期である90年代のアルペンタイアップという括りで飛ばされた曲が無いのが好印象。全曲ほぼ1サビだけで最後にまた「ロマンスの神様」に戻って1コーラス半という構成、曲のテンポを変えずに進行するのでバラードが強制アップテンポ化、逆に元が早かった「ストロボ」はなんか遅ぇ…というのは面白い。ただ前の曲が「ロマンスの神様 2016」なのにこの曲で始まってこの曲1コーラスまたやって終わるので若干しつこく感じるのが唯一難点。
全体的に広瀬香美のパブリックイメージである冬の女王と90年代の一連のヒット曲のイメージを損なわない上にパワーダウンを感じさせないリアレンジ、ボーカルと新曲が並んでいるのでここ10年ほどで連発されてきたベストアルバムよりも改めて手に取りやすい1作。また初聴きでも十分に楽しめるし、90年代の冬のヒットメイカーとしての凄さは今作でも十分伝わる。そろそろ時代が1周して再注目されてもいいくらいの時期になってきたと思うんだけど…。
DVDは実質的に唯一のPV集となっていた『THE VIDEO Love Winters』の超拡大版。あまり面白いPVはなく、初期はいかにも90年代前半っぽいし、後半はPVがもう少し作品的に捉えられるようになってきて雰囲気を出したものも増えてくるけど、当時は最先端と思われるフルCGアニメで制作した「ピアニシモ」とか今見るとあまりにしょぼくて逆に時代を感じてしまう。ヒット曲が出なくなってくると今度は一気に低予算化が進んだのか、終盤はやっつけっぽいのがチラホラ…。「GIFT」「愛は特効薬」はライブのリハ映像やライブ映像流用しているだけな上にブツ切りで終わるし…。そして近年はPVとは全く縁が無かったので06年から一気に6年飛んで「Love again」。逆に作ってたのかこれ。
ライブ映像は過去のDVDからと思われるが、最後の「愛があれば大丈夫」はガッツリキーが下がっているので今回のリアレンジの凄さが逆により分かるといった寸法。これは01年が初コンサートで、この時点で出ないわけではなかったと思われるがライブで高音を維持し続けることはできず、全面的にガッツリとキー下げしていたようで、その後休養して高音を維持するために肉体改造を実施。結果04年以降は現在の発声になり、その前の2曲である07年のライブ音源の方が声が出ているという状態になっているようだ。
印象度★★★★☆
2016.12.10更新