Bingo!

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 I DON'T WANNA WORK〜働きたくなんかない〜 広瀬香美 広瀬香美 藤原ヒロシ 宮崎泉  
2 幸せのリズム 広瀬香美 広瀬香美 OTO  
3 DON'T GO AWAY 広瀬香美 広瀬香美 山川恵津子  
4 言えない気持ち 広瀬香美 広瀬香美 藤原ヒロシ 宮崎泉 4thシングル『ドラマティックに恋して』C/W(カット)
5 ぜったい信じない 川村真澄 広瀬香美 山川恵津子  
6 13日の金曜日 広瀬香美 広瀬香美 OTO  
7 We'll be together 広瀬香美 広瀬香美 藤原ヒロシ 宮崎泉  
8 MY HOME ALONE 広瀬香美 広瀬香美 山川恵津子  
9 HOW MUCH I NEED YOU 広瀬香美 広瀬香美 OTO  
10 YOU'RE MY LIFE 広瀬香美 広瀬香美 平野“T.J.”ヨーイチ  

Strings Arranged by 服部隆之(1,7,8)、萩田光男(9,10)
Brass Arranged by 萩田光男(2)

リリースデータ

1992年7月22日 100位圏外 Producer:田村充義
Sound Super Viser:平野“T.J.”ヨーイチ
ビクター

広瀬香美1stアルバム。シングルなしで今作がデビュー作。2年後の94年に「言えない気持ち」が4thシングル『ドラマティックに恋して』C/Wにシングルカットされた。今作のジャケットは初期盤とそれ以降で全く異なるものに差し替えられており、当初は顔半分がドアップで映った奇抜なジャケットだったが、後に下記のシンプルなデザインにリニューアルされ差し替えになった。初期盤ブックレットでは何故か演奏クレジットやスタッフクレジットがあるのに肝心の作詞作曲編曲クレジットが抜け落ちている。またタイトルが全て小文字の『bingo!』だったが、リニューアル盤ではタイトルが『Bingo!』に改められた。

デビュー時は冬で売り出すつもりは全く無く、真夏の発売だった。ただ本人のはっちゃけたキャラクターは最初から健在でデビュー1発目の曲から「働きたくない」を連呼するのがすさまじい。繰り返しの日々、上司への愚痴でまさにウンザリして働きたくないと歌いまくった挙句に、終盤では"今時の歌い手は小指の先ほどの歌唱力すらもぜんぜんない"とデビュー作の1曲目から同業者をディスってくる。単に曲の主人公として言っているだけかもしれないとも思うが、歌に対するかなり強いこだわりがある事は後々の言動からも伺えるので割と本音だったんじゃないかと思うし、当時から自信もあったんだと思う。一方でこの曲のサウンドや歌唱からは強烈な不満感や社会への怒りは感じられず、あくまで"愚痴"のレベル。これは疲弊が本当にそのまま疲弊になりがちな後々の世相とは少し異なるところがあると思うし、曲自体もごく普通のポップソング。ポジティブというかノー天気なのはも作風といえば作風だけど、当時はバブルはじけたとはいえ、音楽業界自体はまだ明るく、世間のムードもそんなに悲観的ではなかったからこんな今にしてみればチグハグな楽曲が成立できたのかもしれない。90年代後半以降、さらには2010年前後の時期まで来るとこの歌詞は正直いろんな意味でシャレになっておらず深刻な響きを持ってくるだけに時代性を感じる1曲である。

打ち込み中心のアレンジも今作に関わったっきり次回からは出てこないアレンジャーで占められている。とはいえ、今作だけまるっきり方向性が違っていたわけではないんだけど全体的にはあまり超音波的高音を生かしまくる事も無く、そんなに元気な曲も無くて比較的地味目なナンバーが並んでいる。デビュー作としてシンガーとしての実力の片鱗は見せているとは思うけど格別良くも悪くもない普通な印象の1作。

B00005GWU9

印象度★★★☆☆

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