ARIGATO!
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | prologue〜m.k.5〜 | 藤井丈司 | Instrumental | ||
2 | 大スキ! | 岡本真夜 | 岡本真夜 | 藤井丈司 | 2ndシングル 最高1位 売上47.2万枚 |
3 | 恋のカウンセル | 竹内まりや | 竹内まりや | 藤井丈司 | |
4 | 風のプリズム | 原由子 | 原由子 | 藤井丈司 | 3rdシングル 最高6位 売上26.6万枚 |
5 | 言い出せなくて | 竹内まりや | 竹内まりや | 藤井丈司 | |
6 | ヨリミチ | 高浪敬太郎 | 高浪敬太郎 | 高浪敬太郎 | |
7 | とまどい〜back to the summer version〜 | 竹内まりや | 竹内まりや | 藤井丈司 | 1stシングル両A面曲 リアレンジ |
8 | It's my Idol | 奥居香 | 奥居香 | 藤井丈司 | |
9 | なんてったって 今日はクリスマス! | 岡本真夜 | 岡本真夜 | 藤井丈司 | |
10 | MajiでKoiする5秒前 | 竹内まりや | 竹内まりや | 藤井丈司 | 1stシングル 最高2位 売上59.0万枚 |
11 | f.s.b.〜five seconds before〜 | 藤井丈司 | Instrumental | ||
12 | アリガト! | 原由子 | 原由子 | 藤井丈司 |
ホーンアレンジ:山本拓夫(2)
ストリングスアレンジ:金子飛鳥(3)、島健(4)、服部隆之(10)
コーラスアレンジ:ゴスペラーズ(5)
リリースデータ
1997年11月19日 2020年11月3日(LP) 2023年8月5日(カラーヴァイナル仕様LP) |
初登場3位 初登場69位 初登場92位 |
売上46.5万枚 売上0.07万枚 売上0.03万枚 |
Produced by 藤井丈司、except M-10 竹内まりや | ワーナー |
広末涼子1stアルバム。97年4月デビュー。ここまでの3シングル4曲を収録(2nd3rdのC/Wは表題曲の別バージョンだったため、楽曲としては全て収録)。「とまどい」はシングルでは十川知司アレンジだったが今作では藤井丈司によるリアレンジ(back to the summer version)で収録された。これに伴い間奏にあった台詞が削除されている(後の竹内まりやによるセルフカバーでも台詞なしで歌われている)。シングル3作を担当した竹内まりや、岡本真夜、原由子による更なる書き下ろし曲に加えて、94年にピチカート・ファイヴを脱退した高浪敬太郎、96年にPRINCESS PRINCESS解散からこの年にソロデビューしたばかりだった奥居香が新たに曲を提供している。また全体のプロデュースは大半のアレンジを手掛けた藤井丈司が担当しているが、「MajiでKoiする5秒前」のみ竹内まりやのプロデュース扱い(竹内まりやの提供は他にもあるがプロデュース表記はこの1曲だけ)となっている。同じ週にB'z『SURVIVE』、河村隆一『Love』がリリースされており両者が僅差の初動ミリオンで1位2位となっていたため、今作は初動25万枚を越えたものの大差の3位となった。2週目も7位に留まり、100位以内に13週ランクインしたが、1st2ndシングルの売上は下回った。アルバムでは最高ヒット。
当時自分でもトップ10級のヒットを飛ばしていた女性シンガーソングライター4名の提供曲を藤井丈司が当時のJ-POP王道ど真ん中のポップスとしてまとめ上げた高品質なアイドルポップアルバム。まだR&Bとか流行ってくる前なので本当に気持ちのいいポップスが並んでいて実に90年代ど真ん中。ほぼアルバムのど真ん中に配置された「ヨリミチ」だけ高浪敬太郎が1人で編曲までしていて作詞作曲の中で1人だけ男性で浮いているが曲自体は今作の中ではアイドル寄りの明るい曲調になっているので全く浮いてはいない。各々自分の色を出すというよりも人気絶頂アイドル広末涼子の健全で明るく元気なイメージに完全に合わせに来ている感じだが、原由子や竹内まりやのMK5以外の楽曲ではある程度は落ち着いた聞かせる曲調に寄せているので、アイドルすぎるノリでもない。そのバランス感覚は絶妙。なんだかんだアイドル畑の人たちではない作家陣がアイドルのアルバムを制作したというのがさじ加減として良かったのかもしれない。本人は後に恥ずかしいからもう絶対歌わないだの、ボイトレもしてなかっただのかなり言いたい放題なだけに、当時の本当の思いとか好きな音楽性というのは恐らく今作には全く無くてただ上がってきた曲を堂々歌っているだけだったとは思うんだけど、人気絶頂期の広末涼子のはじけんばかりの若さと勢いがたとえ偶像でも作り物でも確かにパッケージされた1作でもあると思う。
当時は最上級にブリブリした恥ずかしいアイドルソングというのが「大スキ!」とか「なんてったって 今日はクリスマス!」というそれくらいアイドルソングがそんなに周囲で一般的では無かった時代なので(モーニング娘。で一気に変わった)、この手のノリばかりだったらちょっとキツかったかもしれないが97年中学1年生当時に聞いた時も(カセットテープ録音)普通にいいアルバムだなという印象だった。その後『Perfect Collection』が出たので今作を再度手に取る事はしばらく無かったんだけど、20年以上ぶりに聞いたら、20年以上経過してもそんなに色あせておらず、むしろ思っていた以上に高品質なアルバムで物凄い豪華な制作体制だったんだなと思う。売れる前のゴスペラーズとかコーラスアレンジに起用して5人全員バックコーラスっていうのも何か凄い。ていうかゴスペラーズ売れる前は本当に苦労してたんだな…。
印象度★★★★☆
2019.10.13更新