10th Anniversary Best(初回盤A)

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Borderless 江刺愛梨・西尾芳彦 西尾芳彦 熊木敏光 新曲 1/19先行配信
2 空と青 北川悦吏子 川上洋平 [Alexandros]・佐瀬貴志 17thシングル 最高9位 売上0.7万枚
3 Answer 家入レオ・Kanata Okajima 家入レオ・久保田真悟 久保田真悟 1stEP 最高8位 売上0.8万枚(アルバム扱い)
4 未完成 家入レオ・
Kanata Okajima
久保田真悟 久保田真悟 16thシングル 最高12位 売上1.2万枚
5 Prime Numbers 松尾潔 家入レオ・久保田真悟 久保田真悟 6thアルバム『DUO』収録曲
6 この世界で 尾崎雄貴 尾崎雄貴 尾崎雄貴 15thシングル 最高20位 売上1.0万枚
7 Spark 家入レオ 家入レオ CHRYSANTHEMUM BRIDGE 15thシングルC/W、6thアルバム『DUO』収録曲
8 もし君を許せたら 杉山勝彦 久保田真悟・栗原暁 久保田真悟 14thシングル 最高16位 売上1.7万枚
9 あおぞら 家入レオ 水野良樹 久保田真悟 4th配信シングル、14thシングルC/W
10 恋のはじまり 家入レオ 家入レオ 山口隆志 家入レオ×大原櫻子×藤原さくら 配信限定コラボシングル
5thアルバム『TIME』収録Ver.(ソロでセルフカバー)
11 春風 SoichiroK SoichiroK・
Nozomu.S
Soulife 5thアルバム『TIME』収録曲
12 Relax 尾崎雄貴 尾崎雄貴 尾崎雄貴 3rd配信シングル、5thアルバム『TIME』収録曲
13 ずっと、ふたりで 杉山勝彦 杉山勝彦 杉山勝彦 13thシングル 最高14位 売上1.5万枚
14 花束 家入レオ・
Kanata Okajima
家入レオ・
久保田真悟
久保田真悟 新曲

 

初回盤Aのみ
Self-Cover 10th Anniversary Version
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 サブリナ 家入レオ 西尾芳彦・家入レオ 三輪コウダイ 1stシングル ボーカル新録音セルフカバー 21/10/15先行配信
2 ripe 家入レオ 西尾芳彦・家入レオ 三輪コウダイ 1stシングルC/W ボーカル新録音セルフカバー
3 Lay it down 家入レオ・西尾芳彦 西尾芳彦 佐藤希久生 2ndアルバム『a Boy』収録曲 ボーカル新録音セルフカバー
4 Time after Time 家入レオ・西尾芳彦 西尾芳彦 鈴木Daichi秀行 2ndアルバム『a Boy』収録曲 ボーカル新録音セルフカバー
5 miss you 家入レオ 西尾芳彦 佐藤希久生 9thシングル ボーカル新録音セルフカバー
6 Last Song 家入レオ 西尾芳彦 佐藤希久生 3rdアルバム『20』収録曲 ボーカル新録音セルフカバー
7 君がくれた夏 家入レオ 西尾芳彦 佐藤希久生 10thシングル ボーカル新録音セルフカバー
8 そばにいて、ラジオ 家入レオ 多保孝一 多保孝一 4thアルバム『WE』収録曲 ボーカル新録音セルフカバー

リリースデータ

2022年2月16日 初登場4位 売上1.3万枚 ビクター

家入レオ2ndベストアルバム。5thアルバムから2年10ヶ月ぶり。デビュー10周年記念ベストアルバム。しかしオールタイムではなく2017年5周年時の『5th Anniversary Best』の正統続編。『5th Anniversary Best』以降のシングル(CD/配信/EP表題曲)、C/W、アルバム曲を前ベスト同様にリリース逆順で収録。加えて新曲2曲も最初と最後に収録。ただし「恋のはじまり」は『TIME』収録のソロでのセルフカバーバージョンで3者コラボの配信シングルバージョンではない(コラボの配信シングルバージョンはアルバム未収録のままで他の2人は自身の作品収録すらしていない)。アルバム未収録のままだった「あおぞら」、5thアルバム以降に発売されていた「未完成」「Answer」「空と青」がアルバム初収録

初回盤A5周年までの楽曲の中から8曲のセルフカバーを収録したCD『Self-Cover 10th Anniversary Version』付属。「サブリナ (10th Anniversary Version)」は今作発売告知と同時に2021年10月15日に先行配信されていた。
初回盤Bは『5th Anniversary Best』初回盤Bの続編となるMUSIC VIDEO集DVD付属。前ベストはシングル曲に限定していたが今回は収録範囲のMV全てと「イジワルな神様」「君に届け」「a boy」といった前作未収録になっていたMVも収録されている。
通常盤はCDのみ。今回はCDは全種共通。
10th Anniversary盤ビクターオンラインストア限定販売。投票サイトにて上位10曲にランクインしたライブ映像と、家入自らが選ぶ3曲の全13曲のライブ映像を収録したライブBlu-ray『YOUR BEST LIVE』、家入レオの10年を振り返るスペシャルヒストリー&フォトブック、今作含むこれまでの全26作品を一気に収納できる組み立て式のComplete Box、26作品のジャケット写真を仕様したComplete post card、家入が1枚1枚手書きで綴る直筆Thanks Messageが付属したCD+Blu-ray+BOOK+GODDSの豪華SPECIAL BOX仕様。

2021年10月15日の告知段階で既にジャケ写、アー写が公開されていたが、発売時の家入レオは髪を性別不明なまでにバッサリカットした超短髪にトランスフォームしており、新曲のMVもトランスフォーム後の制作だったため、ジャケ写やアー写とMVの容姿が著しく別人となっている。

また配信では通常盤のほか初回盤A特典CDの『Self-Cover 10th Anniversary Version』も単独配信(DL/ST)された。レンタルでは基本的に通常盤のみが入荷されている模様。

本編14曲は1曲ごとに演奏クレジットまで記載されているが、初回盤Aのセルフカバーは全て原曲表記の作詞作曲編曲のみで演奏クレジットが一切表記されていない。記載があるのはボーカル録音、ミックス、マスタリングのエンジニア3名のみとなっていてボーカルの新録音以外はミックス変更程度しか行われていない=演奏はオリジナルのまま。実際に本人もボーカルのみの再録音だとコメントしていた模様。

シングル12枚、アルバム4枚から選曲された前ベストに対して、以降の5年間は発売ペースが半減以下に落ちたためシングル5作、EP1作、アルバム2作。ベストアルバムとしてまとめるにはちょっと寂しい作品数となった。シングルは配信移行もあるので配信、EP、コラボ配信のセルフカバーも加えればなんとか9曲ということになるが、いずれにせよオリジナルアルバムが2作しか出ていなくてシングル3作が溜まっていてそろそろ7thアルバムかというタイミングに重なってしまったのが今回もイマジャナイ感。前作はプロデューサー変更直後というイマジャナイ感だったが周年きっちり区切りもそれはそれで強制分断みたいになってしまって難しいものだ。西尾芳彦による省エネ(ほぼアレンジャーによる1人オケ&エンジニアまで兼任する制作)制作から多保孝一による普通に人件費をかけた生バンド(1楽器1演奏者、本職エンジニア)路線になったのが『WE』だったがアルバム1作で終わってしまい、今作の時期はJazzin'parkの久保田真悟を中心に起用。比較的以前のクールな方向性を年齢に合わせてさらに大人っぽさを押し出して進化させた感じで憂いのあるボーカルを引き立てたような曲が増えた。これにより結局シリアスで少し暗めのイメージに戻ってしまったが、結局本質はこっちに近いという事だったのか(こればかりじゃない明るい一面だってあるというそれまでの反動が『WE』だったはずだが…)、この方向性が求められているという事でイメージを戻したのか。ちょっと似たようなシングルCD表題曲が続いてしまう感じもあったが、アルバムや配信では軽快な曲もあるし、[Alexandros]提供による「空と青」ではシングルCD表題で明るい開放感のある楽曲もやっていたりもする。結局は作家を固定しない方がいいのかもしれない。

また『WE』でのせっかくの生バンド路線もシングルと『DUO』は打ち込み中心でバンド起用が多かったのは『TIME』のアルバム曲だけだったので今作もほぼドラム打ち込みナンバーばかりでドラムまで生なのは「空と青」「もし君を許せたら」「ずっと、ふたりで」の3曲だけ。打ち込みを生かしたアレンジもあるので全部生バンドでやってくれとは思わないけどそれでももう少しミュージシャン起用してもいいのではないかとは思う。

ベスト盤としてはやはり前ベストよりも曲数は別にしてやはり少し厚みがない。事務所研音の力でドラマタイアップもまだまだ回ってきてはいるものの以前ほど配信で好調なヒットを出している感じもなくなってきているし、安定期からやや存在感がじりじり後退している感はある。紅白出演はさすがにもう無さそうだし、年末歌番組等での扱いもけっこう売れていた時から微妙なままで今更扱いが良くなることも無さそうだ。もう少しドカンと当たってもおかしくない魅力はずっとあったと思うんだけどなんかそこそこな売れ方のままだったな…。

新曲2曲は現体制の久保田真悟による「花束」久々に西尾芳彦に依頼した「Borderless」。オケ制作が省エネでも今回の「Borderless」に関しては疑似バンド風ではなくもう少し打ち込みサウンドを生かした感じなのでこういう作風であればなんだかんだ西尾芳彦の曲自体は安定していいと思う。「花束」は暖かみのある感じでこれから先を見据えたような感じなので両作家どちらも異なる魅力を打ち出していて良かった。個人的には多保孝一が1番良かったとは思うんだけどアルバム1枚で一切関わらなくなったままなので多くのファン的にも明るく突き抜ける作風は違和感で彼は合わないという感じだったのかな。

Self-Cover 10th Anniversary Version
先行配信された「サブリナ」の10th Anniversary Versionはドラムの響きがやや変わってパワーアップ感があったので原曲アレンジのまま再録音したのかと思っていたんだけど、ミックスを変えた程度だったようでこれ以外の曲はほとんどどこが違うのかも分からないほど同じ。ボーカルは成長はしているとはいえ大きく変わったわけではないので、よほどオリジナルを聴きこんで詳細に聞き分けできるほどのファンじゃないと基本的に同じ曲がほぼそのまま入っているようにしか聞こえないのではないか。しかもシングル表題は3曲しか無くてC/Wアルバムからの選曲が多くてかなりファン向け。そもそも覚えていない曲ばかりだったのでライトなリスナーが手に取って変化を感じ取れるようなものではなかった…。原曲のオケを使いまわして新規でカラオケしただけなわけでセルフカバーをここまで超低予算で済ませるのも珍しく、率直にあかさらまな手抜きなのが残念。ボーカルには磨きがかかってさらに魅力的な声の響きにはなっていると思うんだけど、省エネすぎやしないだろうか。

B09J91NGVV初回盤AセルフカバーCD付  B09J92RD5C初回盤B(DVD付)  B09J91TQPR通常盤 

印象度★★★★☆

2022.3.13更新

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