My name

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 ワルツ 家入レオ 家入レオ Naoki Itai 18thシングル 最高位 売上万枚
2 girl 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Galileo Galilei  
3 かくれんぼ 家入レオ・Chara 家入レオ・Chara Chara  
4 BINKAN 家入レオ 田邊駿一 BLUE ENCOUNT・Naoki Itai 2023/8/9配信シングル
5 シューティングスター 谷口鮪 谷口鮪 Naoki Itai 2023/10/11配信シングル
6 TICK TICK 須藤優・家入レオ 須藤優 須藤優  
7 家入レオ 家入レオ 小西遼(象眠舎,CRCK/LCKS)  
8 あなた 家入レオ・片岡哲朗 家入レオ・片岡哲朗 小西遼(象眠舎,CRCK/LCKS)  
9 ポップコーン 家入レオ 家入レオ Naoki Itai  
10 あの人 家入レオ 家入レオ Naoki Itai 9/18先行配信
11 my name 下村亮介・家入レオ 下村亮介 下村亮介  

Additional Arrangement:瀬恒啓(1)
Chorus Arrangement:natsumi(7)

リリースデータ

2024年10月2日 初登場8位 売上0.7万枚 ビクター

家入レオ8thアルバム。前作から1年8ヶ月ぶり。前作以降の配信2曲、シングルCD1曲を収録。「あの人」が9月18日に先行配信された。地元の高校時代の同級生だった声優の麻倉ももと「“家入レオ YAON〜SPRING TREE〜”」DAY2でツーマンライブを行った際に披露してその後配信していた家入レオ×麻倉もも「希望の名前」は未収録

「かくれんぼ」ではサポートギターと共に家入レオ本人がギター演奏でクレジットされている。「girl」は演奏でもGalileo Galileiメンバー4人が全員参加、家入レオのボーカル以外Galileo Galileiのスタジオ(わんわんスタジオ)で制作された完パケでの提供曲となる。「BINKAN」も編曲はBLUE ENCOUNT名義だが演奏にメンバーは一切参加しておらず、Naoki Itai側で用意したサポートメンバーによる演奏となっている。「シューティングスター」はKANA-BOONメンバー脱退前の提供だが、こちらもメンバーは不参加で「BINKAN」とほぼ同じNaoki Itai側によるサポートメンバーとなっている。

完全生産限定盤は2024年3月16日日比谷野外大音楽堂で開催された「“家入レオ YAON〜SPRING TREE〜”」DAY1の模様と当日のドキュメントを収録したBlu-ray付。3月17日DAY2は前述の麻倉ももとのツーマンライブだったが映像化も無しとなった。
初回限定盤は「あなた」のMVとanother version、メイキング映像を収録したDVD付。
通常盤はCDのみ。

今回驚きなのは「かくれんぼ」以外の全曲が生バンド編成。その「かくれんぼ」も前述のように本人ギター演奏、アレンジャーCharaのピアノ&シンセ含むギター、ベース、ドラムプログラミング担当は別にいて、11曲全て各楽器の演奏者が個別に揃っている(複数の楽器の兼任なし)という一体どうしたんだという人件費のかけっぷり。まさかアレンジャー1人オケ制作(+α)連発だった家入レオのアルバムで1人オケ制作が一切無いとは…。一方で「ワルツ」はバイオリン1名、「my name」はトランペット1名、「あなた」のみフルート、クラリネット、バスクラリネット、バスーン、バイオリン、チェロが1名ずつ参加しているが、よくある○○ストリングスの表記は無い。

全体にバンド路線なアルバムというわけでもなく、生演奏の豪華さが映えるような曲は多くない。今までだったらアレンジャーがギターとベースだけ弾いて後は打ち込みで済ませていたようなのと変わらないような軽めに処理されたドラム音が多いし、正直クレジットを見ないとこんなに演奏者が参加しているとは分からないくらいではある。それでもわざわざこれだけのサポートバンドメンバーを呼んでレコーディングしたという事は今回は人力での演奏にかなりこだわったという事なのだろうか。またいつも数曲程度の作曲参加だが今回は半数を越えて作曲に関与。最初期の"作曲:西尾芳彦・家入レオ"は1stが全曲、2ndで数曲が西尾単独に変わると3rdは全曲西尾単独に変わってしまったのでシンガーソングライターとして売り出すための戦略的な表記だったと思われ、経験を積んだ現在の方が明らかに本人の意志が強く反映されて参加する際は積極的に中心になって作曲もしていると思われる。

2023年の配信2曲がBLUE ENCOUNT、KANA-BOONのロックバンド連続提供で久々にストレートにガツンとロックした"強い"家入レオが前面に出ていたので今回その方向が中心になるかと思ったんだけど、前述のようにわざわざ生バンド起用しなくてもと思うようなこざっぱりした打ち込みっぽい曲もあって全体にはバラエティ豊かな印象で幅広くポップスなJ-POP路線。声を張るだけではなく、ウィスパー気味に歌うなど歌い方の幅を広げているのは今後を見据えてのものか。本人作曲の中ではロックバンド連続提供2曲に引っ張られたようなアップテンポな「ポップコーン」はライブで盛り上がりそうだし、こういうライブ定番曲になりそうな曲を自分で書いたのはかなり大きいと思う。

総じて突き抜けていいわけではないが、そこそこ以上にはいい曲が揃ったそこそこ以上にいいアルバム。相変わらず外しはしないが、今回はバランス重視よりも思いっきりロックに振り切ってガツンとやってほしかった気もする。今から大ブレイクはさすがにもう無いと思うけど、研音タイアップ攻勢で10年以上にわたり細く長く存在感を発揮し続け、大きなピークを作らなかったのが逆に今になって一気に飽きられはしないというところでうまく回ってきている感じもする。これでも他はいつの間にかもっと大きく落としてきてるので同世代の女性シンガーの中では気が付けばほぼトップ級に残っている存在になっているんだよな。

B0DB1XKBNT完全生産限定盤Blu-ray付  B0DB1YMG3M初回限定盤DVD付  B0DB1Y8JSY通常盤 

印象度★★★★☆

2024.11.10更新

戻る