WE
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 僕たちの未来 | 家入レオ | 多保孝一 | 多保孝一 | 12thシングル 最高14位 売上1.4万枚 |
2 | Brand New Tomorrow | 家入レオ・多保孝一 | 多保孝一 | 多保孝一 | |
3 | 君がくれた夏 | 家入レオ | 西尾芳彦 | 佐藤希久生 | 10thシングル 最高6位 売上3.9万枚 |
4 | 恍惚 | 家入レオ・多保孝一 | 多保孝一・須藤優・堀正樹 | ||
5 | Party Girl | 家入レオ | 家入レオ | 多保孝一 | |
6 | I Wish | 家入レオ・jam | 多保孝一 | 本間昭光 | |
7 | we | 家入レオ | 家入レオ | 多保孝一 | |
8 | Hello To The World | 家入レオ・多保孝一 | 家入レオ・多保孝一 | 多保孝一 | 11thシングル 最高9位 売上1.4万枚 |
9 | シティーボーイなアイツ | 家入レオ・多保孝一 | 家入レオ・多保孝一 | POP ETC | |
10 | さよならSummer Breeze | 家入レオ | 多保孝一 | 多保孝一 | |
11 | そばにいて、ラジオ | 家入レオ | 多保孝一 | 多保孝一 | |
12 | Every Single Day | 家入レオ | 多保孝一 | 多保孝一 | |
Bonus Track | |||||
13 | オバケのなみだ | 家入レオ・西尾芳彦 | 西尾芳彦 | 三輪コウダイ | 11thシングルC/W |
リリースデータ
2016年7月6日 | 初登場6位 | 売上3.4万枚 | Produced by 多保孝一(1,2,4〜12)、西尾芳彦(3,13) | ビクター |
家入レオ4thアルバム。前作以降の3シングルを収録。C/Wの「オバケのなみだ」はボーナストラックとして収録されている。「君がくれた夏」を最後にマネージャーから何からスタッフが総入れ替えとなり、次を模索する中で色々なプロデューサーと取り組んだ結果、1番フィーリングが合ったとして多保孝一プロデュース体制へ移行した。前作では参加していなかった自身の作曲にも復帰。以前の本人作曲は全てが西尾芳彦との共作だったが、今作では初めて単独作曲扱いの楽曲も2曲収録されている。初回盤は2016年2月2日に行われたライブから10曲、「Hello To The World」「僕たちの未来」MVのAnother versionを収録したDVD付。
西尾芳彦プロデュースの下で「サブリナ」イメージを基本的に堅持しながらの活動で10代を終えた家入レオだったが、影のあるイメージを強調し続けた結果(「サブリナ」イメージを守るために生活が制限されていた時期もあったとインタビューで告白している)、友人とパンケーキ食べに行ったと発言しただけでファンに驚かれて本人が逆に驚くという事態になっていたという。本人は影のイメージが固定されすぎた事に徐々に窮屈さを感じ始めていたようだ。ありがちなのはアイドル売りされて健全さばかり強調された反動でやさぐれるパターンで、これやられると聞いてる方もキツいものがあるが、この場合は逆で「私、もっと明るい一面だってある」というもの。開いた方向へ向かう事を本人が望んでいるのだからこれは非常にいい状態だ。
実際今作はとにかく開放的で明るくなった。いつまでも10代の葛藤や反抗心ばかり持ち続けてもいられないわけで、かといって最初に印象付けられた家入レオの「強い」イメージは簡単には覆らないだろうなとも思っていた。というのも既に2ndアルバムの時点で既に本人単独作詞では前向きな歌詞をけっこう書いていて、西尾芳彦と共作した歌詞では「サブリナ」イメージばかりという状態になっていたが、特にアーティストイメージが変わるような事にはならなかった。しかしこれは多保孝一プロデュースに変えた事でその点をあっさりクリア。というかこれはいきなり最高傑作級の勢いになってて驚いた。「僕たちの未来」なんかはライブでも盛り上がりそうなまさに家入レオと同世代のリスナーが感覚を共有する文字通り「WE=私たち」の歌であり、少なくともライブにおいてはしばらく代表曲、盛り上げの定番曲になることは確実だし、明るくみんなと未来を共有できるライブ向けのレパートリーが今作で一気に増えたんじゃないかと思う。
もちろん多保孝一に変わったことでサウンド面も変化。西尾芳彦プロデュースの2曲は今まで通り、アレンジャーによる1人オケ制作&アレンジャーがエンジニアまで兼任するという省エネ体制だが、多保孝一プロデュースの11曲は生のバンドサウンドに適宜打ち込みを加え、各楽器ちゃんと1人ずつ演奏者を招いている。もちろんエンジニアも全て本職の人がついている。完全打ち込みの「シティーボーイなアイツ」は打ち込みだからできる作風であり、前3作で延々展開したバンドサウンド風に仕上げた打ち込み曲とは一線を画す。制作にちゃんと人員を割いた事で今作の突き抜けた開放感がより際立つ。これまでの停滞は今作の為にあったとすら思える突き抜けた1作だ。個人的には非常に自然な方向へ変化した作品で好印象。しかしガラッと空気が変わっただけにいつまでもあの日の姿で閉じ込めようとする群れ(by ASKA)系のリスナーは今作でいなくなりそうでもある。
印象度★★★★☆
2016.9.28更新