Hadou

リリースデータ

稲葉浩志4thアルバム。04年以来6年ぶりのソロ活動となった。先行シングルは1曲のみだが「この手をとって走り出して」にはTBS系「NEWS23クロス」のEDタイアップがついている。宇浦冴香に提供していた楽曲のセルフカバーが2曲収録されているが2曲とも作詞を宇浦が手掛けた楽曲だったので今回自身で書き直し、メロディー以外は全部変更されている。また「赤い糸」は06年にアニメ「結界師」OPタイアップになっていたがリリースされないままになっていた曲で今回ようやく収録された。しかしアニメで使用されていた時とはアレンジが大幅に異なっているらしい。15曲目終了直後にアコースティックなシークレットトラックが収録されているがタイトルは不明である。初回盤は前作までの作品のPVを収録したDVD付。内容は1stアルバム『マグマ』から1曲、1stシングル「遠くまで」、2dnアルバム『志庵』から3曲、2ndシングル『KI』から3曲、3rdシングル「Wonderland」、3rdアルバム『Piece of Mind』から2曲の全11曲。「Okay」のPVはシングルの初回盤DVDに収録されているため未収録。2010年は初めて完全にソロ活動のみに集中しており、B'zとしての作品リリースがデビュー以来初めて無い1年となった。

09年B'zにも関わっていた寺地秀行がそのままアレンジャーとして参加、今作でドラムを担当しているシェーンも00年代以降のB'z作品に最も参加しているドラマーである。B'zとの最大の違いは作曲まで自分でやっていることではあるが、正直これらをB'zの作品です！と提示されればそのまま納得してしまいそうではある。これはTAKのギターじゃない！TAKのメロディーラインはこうはならない！と分かる人は分かるかもしれないが…。個人的になんとなく何か違うような気もするが、あまりB'zとの違いは感じなかった。ソロの方が非売れ線というかキャッチーな曲がほとんど無い印象だったが、今作はわりかし聞きやすい曲が並んでいる。似たような印象の適度にいい感じの曲が延々並んでいて、最初は知っていた曲以外にあまり印象が残らなかったりもしたが、グループからのソロ活動ではありがちなやりたい放題でワケが分からないような難解な方向性は無く、どの曲もメロディーがそこそこ良くてストレートで聞きやすい。方向性は一貫してはいるが、曲数が少し多いのは相変わらずネックかなとも思う。ソロ作品の中では今までに比べればB'zが好きならそのまますんなり聞けるアルバムだと思う。

初回盤DVD付　通常盤　

印象度★★★☆☆

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