16th 恋のベスト10
1999年11月20日
編曲:井上ヨシマサ
「アルペン」CMソング。アルペンとのタッグは変わっていないが、今作より本間昭光が離れアレンジャーを井上ヨシマサに変更。当時もそこそこのベテラン作家として名が知れていた井上ヨシマサだったが、10年後くらいのブレイク期のAKB48のメイン作家として再注目された際が作家としてのピークだった感があり、この時期は特に目立ったヒット曲への関与は無かった。正直なところポルノグラフィティで作家生活のピークを迎えようとしていた本間昭光からの変更は格落ち感があったというか…。作風の変化に伴ってか前年までで完全に区切りになってしまったのか、初動7000枚台で初登場33位に沈み、2週目は1.2万枚に伸ばすも1万台がズラリ並んでいて36位と下げてしまい、3週目は47位。これも6000枚台で急落こそしなかったものの5週ランクイン3万台の売上に終わってしまい、ブレイク以来初の真っ向勝負のアルペンCMソングで売れなかった。
本間昭光がak.hommaとしてポルノグラフィティ「アポロ」を大ヒットさせている中でリリースされ、アレンジャー変えた途端複雑化、実験に走って一瞬でヒットチャート上位から消え去ってしまったとなると…やはりこの変更は失策だったといえる。世紀末の混沌とした空気に乗っかって作家性を押し出して複雑な事をやってみたとか少し後に語っていたのである程度狙ってやっていたとは思うし、これまでの経緯からも曲さえ良ければ1回コケても巻き返せるという考えもあったんじゃないかと思う。
当時はナンダコレ…だったんだけど、これはこれで意外と面白く複雑さに聞き応えはあるし、サウンドマニアックなだけではない一定のシングル曲らしいキャッチーさもある。気がつけば経年効果でけっこう個人的には残る曲になった。
ただ何がベスト10なのか全く分からないこの歌詞は一体…。20世紀のNo.1しか明かされないのに何故ベスト10なのか。実質「恋のNo.1」じゃないのかこれ。しかも1番と2番で”君と出会えたコト”、”君を愛したコト”って言ってること変わってるし、最後のサビは1番と2番のサビを連続して歌うしで、結局出会えたのと愛したのどっちがNo.1なんだよ!
★★★★☆
3rdベスト『Alpen Best』
5thベスト『SINGLE COLLECTION』
6thベスト『Winter High!!~Best Of Kohmi’s Party~』
7thベスト『THE BEST “1992-2018″+”雪” Set List Non-Stop Mix』
恋のベスト10(curtain rise)
1999年12月16日
From 8thアルバム『Music D.』
編曲:井上ヨシマサ
アルバムバージョン。シングルがことごとく大きく別物に変更されたこのアルバムの中で唯一曲本編自体は大きくは変わっていないが(ちょいミックス変更程度?)、冒頭にアカペラコーラスが、エンディングがフェードアウトではなく歌終わりになっているという違いがある。
★★★★☆
リバース
1999年12月16日
From 8thアルバム『Music D.』
編曲:井上ヨシマサ
「恋のベスト10(curtain rise)」直後に収録された音源。同じ曲のショートバージョンをリプライズと称して収録するというやり方がたまにあるが、今作はリプライズを激しくリミックス加工を施して行ったような内容でサビ頭で「恋のベスト10」だとリスナーに認識させた以外は呪文のような音声が入っておりこれは逆再生しているようだ。まさに文字通り「リバース」。
★★☆☆☆
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