1stアルバム『EVERYTHING』30周年全曲回顧

スポンサーリンク

1stアルバム『EVERYTHING』30周年全曲回顧

B0000072FF
92年5月10日
アマチュア時代のカセットテープはあるがインディーズでのCDリリースを経ずに初の全国流通作がメジャーデビューアルバム。最初から小林武史がプロデュース、エンジニアが今井邦彦だったりと後々まで続く面々が参加していた。

ジャケットの文字通りに当時の表記は『Everything』だったが、シングル「Everything(It’s you)」がリリースされてからなのか公式表記が『EVERYTHING』に途中で変更された。シングル『Tomorrow never knows』封入のディスコグラフィーでは初期3アルバムはジャケット表記に従っていたが(「Everything」「KIND OF LOVE」「versus」)、『光の射す方へ』『1/42』封入のディスコグラフィーの頃にはもう現表記(「EVERYTHING」「Kind of Love」「Versus」)に書き換わっているのが確認できる。

発売30周年を記念して全曲回顧。

※全曲回顧は今作のみで他のアルバムはピックアップです。

ロード・アイ・ミス・ユー

歌詞中ではLord,I miss youと普通に英字表記されているが曲名は「ロード・アイ・ミス・ユー」が正式表記。80年代からアーリー90’sまではカタカナ表記の英語タイトルが多い傾向があり、初期の曲にはいくつかある。英字表記とどこで区別しているのかは良く分からず、例えば2曲目の「Mr.Shining Moon」は「Mr.Shining Moon」であって「ミスター・シャイニング・ムーン」にはならなかった。「風~The wind knows how I feel~」までいくと「風~ザ・ウィンド・ノウズ・ハウ・アイ・フィール~」とか表記するほうがまわりくどい感じになるのでさすがにカタカナを選択しないのは分かるが、「Lord,I miss you」と「ロード・アイ・ミス・ユー」なら「Lord,I miss you」の方がスマートな気がするけどなぁ…。

ジャッ♪ジャッ♪ジャッ♪ジャッ♪というギターの音からドラムとベースがインしていくが、このイントロは1978年のTHE POLICE「Roxanne」のパクリスペクト。ZARDもこの1年前に同じデビュー1曲目でポリスをパクリスペクトしていたが妙なところに共通点が…。しかし曲が始まると「Roxanne」からは抜け出して別の展開を見せる。イントロに引っ張られたAメロは暗いがBメロから急に明るく開けてサビなるとかなりポップ。歌詞自体は失恋ソングなので明るさの中に切なさも漂う。1stアルバムの中では好きな1曲だし、わざわざデビュー1曲目に選んだんだからもう少し始まりの1曲として扱えばいいのに…とも思わなくもない。過去の周年記念でも5月10日はそれなりに大切にされているが1曲目である今作が取り立ててピックアップされた事は無いようだ。
★★★☆☆
1stアルバム『EVERYTHING

Mr.Shining Moon

比較的オシャレポップな感じのアレンジ。00年代頃まではシティポップと評しているのは見た記憶があまりないが、最近だとまたシティポップの範疇で括られそうな感じもする(いつの間にかwikiの解説でもシティポップ扱いしていた)。雨を”泣き出した空は路上に落ちて”と表現したり、”水たまり 月と話してる”、”あの雲に乗って旅に出かけよう”だとか比喩表現を用いたラブソングになっているがロマンティックかつ若さ溢れるウキウキ感が何とも微笑ましい初期作っぽい初期作。
★★★☆☆
1stアルバム『EVERYTHING

君がいた夏

Mr.Children 30周年シングル回顧1+~1992-1995~
Mr.Children 30周年シングル回顧1+~1992-1995~ 桜井和寿(Vocal&Guitar)、田原健一(Guitar)、中川敬輔(Bass)、鈴木英哉(Drums)の4人で89年に結成。田原、中川は中学からの同級生で高校入学...
サビの歌詞に合わせるように夏の終わりを狙って8月21日にシングルカットされ1stシングルとなった。

風~The wind knows how I feel~

アコースティックとエレキを重ねたギター主体のバンドサウンドを前面に出した爽やかナンバー。風が吹き抜けていくような爽やかさだが、実際サビはThe wind knows how I feelを2連呼した後に日本語で風は知っているんだ本当の事と歌いまたThe wind knows how I feelとわりと同じ事しか言っていない。爽やかな風を感じながらこの風は本当の事を知っているんだ…みたいな事を純粋に思えたのはいつまでだっただろうか。頑張って中学くらいまでだったんじゃないかなぁ…と思うんだけど今作を初めて聞いた99~00年頃がまさにギリギリだった。若さを感じる初期ナンバーの中でもなんだか1番ピュアな事をサビで言っている気がするのはこの曲だったりする。
★★★☆☆
1stアルバム『EVERYTHING

ためいきの日曜日

遠距離恋愛を歌ったミディアムナンバー。けだるい雰囲気のミディアムナンバーで本当に文字通りため息が出るようなまったり感。1stアルバムの中で最も飛ばしがちな1曲。歌詞に関係なく明日が月曜日だと思いながら日曜日の午後以降に聞くとマジでため息しか出ねぇ…というのが飛ばしがちになる最大の理由か。
★★☆☆☆
1stアルバム『EVERYTHING

友達のままで

甘酸っぱいと形容されそうな片想いソング。友達のままじゃいたくないと切り出したら彼女にこのままじゃいられないと泣かれたというどうすりゃいいねん案件が歌詞とは裏腹に爽やかなサウンドでポップに流れていく。最初に聞いてしばらくはノリがいいのでなんとなくもっとハッピーな感じの曲だと思っていたら主人公は忘れるために車をすっ飛ばしているが標識がぼやけるほど涙ぐんでいるというけっこうなどうしようもなさでおおう…そんな曲だったのか…と思った記憶。
★★★☆☆
1stアルバム『EVERYTHING

CHILDREN’S WORLD

アマチュア時代の代表曲だったようだが、歌詞の一部が変更されているという。タイトル通り子供の一面が強調された爽快な1曲で、1stアルバムの中では最もリード曲っぽい風格。無邪気に夢を信じていた10代前半の頃といったイメージでこれもまたかなりピュア。”何か大きな事をしでかしたくてウズウズしている”んだけど”いつも大人の声に聞き耳立ててビクビクしている”とかまさに中学時代頃を思い出す。まさにその頃に初めて聞いているのでワクワクする曲だなと思っていたが、その思いが確かにCHILDREN’S WORLDだったんだなと感じるようにいつしかなっていったというのは誰もが子供のままではいられなくなっていったという事だったんだろう。

バンドが大人になっていくにつれて1995年を最後にライブでも全く披露されなくなったようで、ライブ映像作品の曲目にも全く入ってきていなかったが小林武史から離れた後の2015年『未完』ツアーで披露されていて初めて映像化されたというからかなりレア曲になっていたようだ。
★★★★☆
1stアルバム『EVERYTHING

コメント

タイトルとURLをコピーしました