3rd もう探さない
91年11月6日
12月25日の同名2ndアルバムへの先行シングル。ドラマタイアップもあったが今度は効果が皆無で最高39位は最低位。しかし売上は前作を上回った。今作より表記がZARDへと変更された。また前2作はカラオケが収録されていなかったが今作からカラオケが収録されるようになった。
もう探さない
作曲：織田哲郎、編曲：明石昌夫
ドラマ『七人の女弁護士』主題歌。今度はド歌謡曲なミディアムナンバー。かなり大人っぽさを感じる。2ndアルバムのタイトルチューンにしておきながらもまだダークなロック路線主体の中ではリード曲っぽさも無く、むしろちょっと浮いているくらいだったかも。今作に関しては完全に後追いで聞いたせいか、アーリー90’sというよりなんか昭和の風景(イメージ)が見えるような気がしてしまう。
これまでと異なる曲調だったため坂井泉水のレコーディングが難航、急遽作者の織田哲郎が呼ばれて仮歌を歌い、この時が坂井泉水と織田哲郎が出会った2回のうち1回とされている(もう1回は04年ツアーを織田哲郎が見に行った時)。この織田哲郎とのエピソードは没後最初に発売されたオフィシャルブック『きっと忘れない』にはしっかり記載されていたが、既に絶版となっていて、30周年に向けてこの本を基にして完全版と称して発売した2019年の『永遠 君と僕との間に』ではバッサリ織田哲郎関係の話が削除されてしまっている。代わりに当時言及皆無だった大黒摩季とのエピソードやプロデューサーのコメントが激増していてだいぶ中身が変わっているなど関係性の変化が垣間見える
★★★☆☆
2ndアルバム『もう探さない』
4thセレクション『Brezza di mare dedicated to IZUMI SAKAI』
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION～20th ANNIVERSARY～』
C/W こんなに愛しても
作曲：栗林誠一郎、編曲：明石昌夫
地味に3バージョンもある曲。2ndアルバムに収録されずそのままスルーされたかと思いきや、サビ頭がHold meでまさかの3rdアルバム『HOLD ME』の実質タイトル作、リード曲のような立ち位置で再活用された。アルバムバージョンでは雑踏の音やサックス追加などが行われている。『ZARD BLEND～SUN&STONE～』では「こんなに愛しても～Hold me～」と改題されてアルバムバージョンを基にした更なる変更(リアレンジに近い)が施された。一方で生前のベストには選曲されず、没後リクエストによって初めて原曲がアルバム収録を果たした。25周年ベストでも原曲を採用するなど長年オリジナルのままだった原曲が没後に連続リマスターされる事態となった。結局3番目に制作された「こんなに愛しても～Hold me～」が97年音源のままで1番マスタリング古くなってしまったという…。
99年の『ZARD BEST～Request Memorial～』のリクエスト投票結果は50位まで公表されてギリギリ50位、没後の2008年(投票は07年)『ZARD Request Best～beautiful memory～』のリクエスト投票結果は30位まで公表されてギリギリ30位という謎に公表範囲2連続最下位キープという離れ業をやってのけた(前者は1枚だったので余裕で未収録、後者は2枚組だったのでギリギリ収録された)。
というわけで99年の『ZARD BEST』2作でZARDを聞いたリスナー層にはあまり馴染みが無いが、ZARDに一歩二歩と踏み込むと3バージョンも出てくるのでけっこう印象的な1曲に変わっていく。アップテンポで爽やかな曲って案外多くないのでアルバムのZARDっていうのはこういうゆったりしたイメージも強い。ベースが目立ってて印象的な曲という以外にあまり印象に残っていなかったが、意外とクセになるところがあり1度ハマると妙にハマる。アルバム収録のたびに修正を繰り返していた事から90年代半ば過ぎまでの坂井泉水のかなりのお気に入りの曲だったのは確かだろう。
★★★☆☆
3rdアルバム『HOLD ME』（アルバムバージョン）
1stセレクション『ZARD BLEND～SUN&STONE～』（～Hold Me～)
4thベスト『Request Best～beautiful memory～』
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION～20th ANNIVERSARY～』
5thベスト『ZARD Forever Best～25th Anniversary～』
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