「10年前の8月」ランダムレビュー〜2001年〜

ZONEの『secret base〜君がくれたもの〜』で歌われる10年後の8月が2011年8月ついに訪れてしまった!ということでそれを記念して10年前の8月にヒットしていた楽曲をランダムにピックアップして振り返る過去曲回顧初の試み!

なおこの夏と言えば俺は郵便配達のバイトで夏休み中配達していたのでほとんどそれしか記憶が無い。

 

ザ☆ピ〜ス!/モーニング娘。
ほ〜ほらいこうぜ!の掛け声と共に始まるお祭りソング。中澤裕子が脱退し、2011年現在リーダーである高橋愛、新垣里沙、ドリムスになった小川真琴、テレ東アナに転身した紺野あさ美が加入する前の9人でのリリースで石川がセンターとなった1曲。ここからモーニング娘。は出すたびにファンが10万人減るというCD不況とのWコンボで下り坂に入ったがこの曲はまだ絶頂期の印象があり当時を見ていた人なら印象が強いはず。また8月ということであれば24時間テレビをモーニング娘。が担当したこともあり、C/Wの「でっかい宇宙に愛がある」がテーマ曲的に歌われたのでそっちも印象深い。歌詞に「選挙の日って投票行って外食するんだ」とかわざわざ入っているのはちょうどこの時期に衆議院選挙があったからである。

Smac/SMAP
10周年記念シングルにして10年経ってもアルバム未収録の半ば黒歴史曲。1曲しか入ってないのに950円という暴利、寝ていたメンバーを無理やり呼び出して撮影しました的なアイドルらしからぬ全くキマっていないジャケ写、歴代シングルの歌詞、フレーズをアレンジに組み込んだ結果複雑すぎてキャッチーさが皆無になってしまった怪曲的な楽曲…等々とても10周年記念だったとは思えない扱いである。8月と言えばまさにこの2001年8月24日に稲垣が路駐を注意されて車を発進させたら警官に全治1週間のけがを負わせて謹慎になった稲垣メンバー事件が起こった事の方が強烈であった。

アゲハ蝶/ポルノグラフィティ
6月発売ながらこの夏を代表する大ヒット曲。フォルクローレなアレンジは広瀬香美の「promise」でak.hommaが試したアレンジをそのまま流用させたような形に思えるがそこのところはあまり言及されていない。2001年夏といえばすぐに思い出す曲の1つ。

波乗りジョニー/桑田佳祐
2001年といえばミリオンがいきなり出なくなってしまったCDバブル崩壊最初の年である。この年2作のミリオンを放った桑田さんだが、他の3作のミリオンは全て3月までにリリースされたものであり、厳密には春から急にCDが売れなくなっていったわけだけど、下半期の桑田さんは一時的に1人勝ちミリオンアーティストとなっていた。波乗り桑田さん(合成)、くしゃみでブワブワになる毛ガニ氏などPVも印象的で、2001年真っ先に思い出すのはこの曲だ。

STAY GOLD/Steady&Co.
Dragon Ash降谷とBOTS、RIP SLYMEのILMARI(エビちゃんと結婚した人)、スケボーキングのSHIGEOが参加したスペシャルユニットで、この年限定でシングル2枚とアルバム1枚をリリース。個人的には10月に出した「春夏秋冬」の方がインパクトがあって覚えているんだけど(修学旅行で同級生が延々リピートしていたため)、この曲もかなりカッコいい。当時はあまりこの手の曲が好きじゃなかったので、5年後くらいにこの曲かなりカッコよかったんじゃね?と気づいた。

Lifetime Respect/三木道三
突如としてレゲエ調のこの曲が大ヒットしたのは謎だったが、インパクトは確かに絶大なる1曲。本人はラブソングじゃなくてリスペクトソングなんです!と語っていたっけ。2001年を代表する1曲だけに5月発売ながら8月でも上位に残っていた。1発屋として語られることの多い三木道三だがそもそもアルバムを出した後はコラボシングルとシングルカットを出しただけである。売れなかったのではなく出していないのだ。

時代/嵐
ポニーキャニオン最後のシングル。やけにハードな曲調が新鮮だったが、タイアップ先の松潤版「金田一少年の事件簿」は見ていなかったのであまり大きな印象は無い。とはいえ嵐はデビュー曲からリアルタイムで全シングルレンタルしていたりもするので、後追いで聞いたわけでもない。

大きなあなた小さなわたし/shiina
歌手としてもアイドルとしてもイマイチパッとせずつんくプロデュースでもさっぱりだった椎名法子が改名して放ったロングヒット曲。最高25位だけど8万枚も売った。とにかくとびきりキャッチーで1度聞いたら忘れないメロディーは奇跡の1曲だったと思う。結局この後もこれに匹敵するような曲もヒットも出なかったし。かろうじてアルバムを出して契約終了になってしまった。

GOLD/B'z
B'zには珍しく敵がいなくて2週連続1位を獲得した曲なのだが、前の「ultra soul」が大ヒットした後だけにあまり一般には記憶されていない気がする。タイアップは同じだけどこっちは大会終了後の選手たちを称えるような雰囲気。夏真っ盛りの発売だが、過ぎゆく夏を感じる1曲だ。

カンパイ!!/TOKIO
TOKIOは20歳になってから!という衝撃フレーズが飛び出した半カバー。元々ビールのCMでカンパイラガーラガーと替え歌で叫んでただけのものを新たに歌詞と曲を加えて作ったもの。男限定のライブとかも開いて一気に男らしくてカッコいいバンドTOKIOが前面に出た頃だった。正直この頃の路線に戻ってほしい。

パラシュートの部屋で/CHAGE and ASKA
転がるようなピアノが印象的なピアノポップ。この年のC&Aは休止に至るまでで最も精力的でシングルを4枚もリリース。どれも世間の記憶に残るヒットになったとは言い難かったけど、個人的にはリアルタイムなC&Aはこの頃から始まる。4作の中でもこの曲は本当に気持ちが良くて好きな1曲だ。

虹ヲ越エテ/大黒摩季
ビーイング離脱後1発目のシングルは初登場12位まで来ていて変わらぬ人気を見せていた。当時はまさかケンカ別れしたとは知らなかったのでこの年の後半になってやたら変な作品が連発されて一体何が起こったんだ?と戦慄したのを覚えている。

翼がなくても/COLOR
ZONEが3作目にして勝負曲の「secret base〜君がくれたもの〜」を出した同日、同じく勝負曲をリリースした4人組ガールズグループがいた。それがCOLORである。昼ドラタイアップだったZONEに対してこちらは同じTBS金22時枠「世界で一番熱い夏」主題歌と明らかに好条件だった。政治家秘書の岸谷吾朗が上司のセンセイに裏切られて追われる身となりホームレスの人たちと仲良くなって潜伏し反撃の機をうかがうというスリリングなドラマだったが内容は正直尻すぼみで視聴率も10%前後と低迷。明らかに昼ドラの「キッズ・ウォー3」を覚えている人の方が多いだろう。プリンセス・プリンセスにドラマと同名の代表曲があり、ボーカル岸谷香(旧姓は奥居香)は岸谷吾朗の妻という縁で、当時妊娠中だった岸谷香が作詞作曲を担当。非常に気合が入っている強いミディアムバラード。奥居香はソロになって以降大きなヒットは無かったがヒットセンスは衰えていないことを感じさせる1曲でかなり印象に残る名曲だったのだが、初登場39位。そのままほとんど変動せずに最高38位で7週粘ったものの4万枚突破がやっと。勝負作失敗ということでBuzyとしての再編成を余儀なくされてしまうこととなるが、最終的にはそれも芽が出ず消えてしまった。

優しい歌/Mr.Children
ベスト盤リリース後1発目。これまでどんどん重たく複雑になっていたミスチルがそれを脱ぎ捨てて新境地に立ったような軽やかでバンド感のある1曲。これは明確に何かが変わったぞ!と興奮したのを覚えている。この曲ではイマイチ結果が出ずにさらに売上を下げることになるが、次回作以降快進撃が始まる。

慎吾ママの学園天国-校門篇-/慎吾ママ
「おっはー」で一世を風靡した慎吾ママの前年に続く2作目。フィンガー5のリメイクカバーで初動は実は前作と同じくらい出したのだが累計では1/3以下になり大差がついた。校門篇というからには下駄箱篇、廊下篇、教室篇、体育館篇、校庭篇、給食室篇、図工室篇、図書館篇、屋上篇…等々出てくる組曲的な壮大な計画があるのかと思ったらこれっきりだった。まあ2番煎じ感は溢れていたし、激しく滑ってたしなぁこれ…。C/Wには前作の音頭バージョンという珍曲が入っている。

たいせつなひと/19
けんじが打ち込み(Pro Tools)にハマってそれを駆使して作った打ち込みロック。ほとんど後の3B☆LAB.状態だが、早口で畳み掛ける曲調はかなりハマって聞き込んだ覚えがある。ただこの辺り(22日発売)になると、2学期になってからの印象の方が強くなってくるものだ。

IS IT YOU?/hitomi
月9「できちゃった結婚」主題歌。「ビーチボーイズ」で共演した竹野内と広末ができちゃった結婚、最初に出てきた竹野内が「ビーチボーイズ」で反町が乗ってた愛車を持っているなど意識した演出があったけど、それよりも広末の声がガラガラだった印象しか残ってない。主題歌だったこの曲はミディアムバラードでhitomiの曲の中でもかなり好きな部類に入るけど…それでも当時レンタルしようか迷ってスルーしている。思えば天下の月9様主題歌すらも越えて昼ドラ主題歌が1人勝ちしていたのかこの夏は。

Juliet/THE ALFEE
全編コーラスだけでメインボーカル不在みたいな忙しないポップソング。THE ALFEEシングルの中ではかなり異色の曲。なんかぶっ飛んでます。

ジュリア/河村隆一
後の発言からして現在は黒歴史化している衝撃ポップソング。曲自体は97年の「BEAT」の発展系みたいだが、七三スーツでイッっちゃってる笑顔で手を左右にフリフリする隆一の姿にショックで寝込んだ女性ファンが続出したんじゃないか。イメージにない行動をしてこういうギャグも通じる人なんだ!と当時の隆一は幅広く愛されようと色々やっていたのだが全て裏目に出るという厄年みたいな1年だった。

出せない手紙/V6
夏の終りにV6が放った名バラード。V6の中ではそこそこヒットした方に入るし、少し大人なV6を示すこともできたと思う。まあこの後完全に音楽性ループに入ってしまうんだけど…、

イキナリズム!/EE JUMP
ユウキ脱走事件を起こした曰く付の楽曲。「おっととっと夏だぜ」を無理やりヒットさせた勢いでさらに無理やりな曲を作ってしまった印象だけど、さすがにソニンが全部オペラ歌唱っていうのはどうだったのかと思う。「牛丼が半額になった」とか「桑田さんどうもありがとう」と「波乗りジョニー」のCMへのお礼を取り入れたり当時のつんくは時事ネタを入れることにハマっていたのだろうか。つーか牛丼食えないから半額になったとかよく覚えてないんだけど。

 

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