第31回 T.M.Revolution『WHITE BREATH』
今年(2004年)は暖冬なのか11月末になっても寒くならず、やっとこ落ち葉が舞い散るようになるというあったかぶり。曲だけでも冬全開で行ってみようということで今回はこの曲。
「こ〜ごえそ〜な、きせ〜つにき〜みは♪」というインパクトあるサビと速いテンポのこの曲は白い吐息というよりかは吹雪を思わせるほどの勢いがある。(雪ふぶくくロッジに2人〜♪って歌詞もあるし)
この曲が出たのは97年10月22日。『HEART OF SWORD〜夜明け前〜』『LEVEL4』のベスト20内ロングヒットでブレイクしてきて夏の『HIGH PRESSURE』でその人気を確実にした直後の発売ということもあり初の1位獲得&ミリオンセラー(102.9万枚)と最大のヒットとなった。まさに全盛期ということもあり曲も勢い全開。「全国1億2000万人総T.M.R化」などと言っていたが本当にそうなるんじゃないかという気さえした。
そんな97年当時は中学1年生だったMOMA。この曲にはとある特別な記憶がある。今でもかみかみ、カーネル・S・マルオ氏らと時折「あれは…」と語られるほどの特別な記憶だ。
98年3月の三年生を送る会での出来事だった。基本的にステージ発表が主でこういうときに音楽部や演劇部の人たちの見せ場となる。このとき、音楽部の演奏のゲストボーカルという扱いで(先生がゲストになることもあるし生徒会長がゲストをで連続出演した時期もあるがこの時はなぜか…)どういうわけか我々バドミントン部のあまりバド部らしくないちょっと怖い雰囲気のAという先輩が登場。
手を振り上げ「ウォ〜!」ってな感じでかっこよく登場。A先輩かっこいいよ、と会場のボルテージは上昇。『WHITE BREATH』のイントロがかかり、さらにヒートアップ。「そういえばこの曲、けっこう高いけど(声変わり前後の俺ではこの曲は高すぎて歌えなかった)A先輩ってそんな高い声出るのかな」などという疑問もチラリと浮かんだがその瞬間、その疑問が現実となって歌は始まった。
文字フォントが対応している人はより雰囲気が伝わります↓
「こ〜ごえそぉ〜な、きせ〜つに、き〜みは♪」
ぜ、全編、地声ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!?????????
しかもあんまりうまくねぇし。ていうか声小せぇ。完全にステージ負けしてるよ。
何より暗い。本当に凍えそうだ。寒い。暗い。辛い。「あれうちの先輩だよ」なんて最初に言わなきゃ良かったよ。もう苦笑いするしかねぇよ。もうみんな無言状態。なぁ、リハーサルではどうだったんだよ?てかジャイアンのリサイタルってこんな感じなのかな?ねぇ、誰か答えてよ?
というくらいの凍えそうな低音ブリザードが会場に響き渡りヒートアップしていたノリも「っ・・・・・・・・・・!!!???」的な感じで消沈。
元がちょっと怖い方だけに後にかける言葉もなく(「下手でしたね」なんて言った瞬間にラケットが折れようともふりかかってきそう)悪夢のような出来事であった。
今でも我々はその伝説を忘れない。忘れることができない。凍えそうだった、あの3月の日を。
本物Ver.
詞 ★★★★☆(すべて「冬のせい」にして口説く展開?)
曲 ★★★★★(勢いがある)
編曲 ★★★★☆(浅倉アレンジは不変)
吹雪度 ★★★★★(A先輩Ver.のとは質が違う)
A先輩回顧度 ★★★★★(測定不能)A先輩Ver.
凍えそう度 ★★★★★(瞬間冷凍)
地声度 ★★★★★(歌えない曲を引き受けるな)
外し度 ★★★★☆(壊滅的ではないがキー低すぎと緊張でやや外しまくり)
盛り下げ度 ★★★★★(本当に空気が一変した)
印象鮮烈度 ★★★★★(あの寒さが忘れられない)
ジャイアン度 ★★★★★(リサイタル疑似体験?)