plusequal
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 備考 |
1 | 朱夏 | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | |
2 | アウトマイヘッド | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | 3rd配信シングル 初CD化 |
3 | ヒナタ | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | |
4 | 心音 | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | 2nd配信シングル 初CD化 |
5 | 極光 | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | |
6 | いつかの | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | |
7 | 光のある方へ | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 &海北大輔 |
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8 | SHIBUYA FOOT | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | |
9 | はじまれ | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | 4th配信シングル 初CD化 |
10 | 小さな反逆 | 小高芳太朗 | 小高芳太朗 | 18thシングル(ライブ会場&公式通販限定) |
リリースデータ
2019年4月17日 | 初登場78位 | 売上0.08万枚 | Produced by LUNKHEAD | 直球レコード |
メンバー
Vocal,Guitar | 小高芳太朗 |
Guitars | 山下壮 |
Bass | 合田悟 |
Drums | 桜井雄一 |
LUNKHEAD12thアルバム。2年7ヶ月ぶりのオリジナルアルバム。前作以降2017年はセルフカバーアルバム『REACT2』のみで新曲は無く、2018年には3ヵ月連続で配信シングル、続けてライブ会場限定シングル(ツアー終了後に公式通販でも販売)をリリースしていた。今作には4曲とも収録(配信3曲は初CD化)。O社300位以内1週のみのランクインとなり、前作から半減、初めて1000枚割れとなった。
5月からツアーが開始されたがファイナルとなる7月19日恵比寿LIQUIDROOM公演のチケットがほとんど売れない事態となり(後にFC枠で180枚、一般では30枚程度しか売れていなかったと明かしている)、加えて事務所直球からメンバーに事務所がもう1年持たないという話をされた事からショックを受けたボーカル小高が窮状をありのままに告白したブログを更新。これを受けてファンや元リスナーが奮起したことで7月になる頃にはSOLD OUTを果たすなど激しい盛り上がりを見せた。一方で売り切りにするためにコアなファンが数十枚以上の単位で残りチケットを買い占めた事でメンバーを巻き込んでのちょっとした騒動になる、You Tubeへのアップロード問題(ビクター時代のMVがビクターが許可を出さないため公式に出せない)やサブスクリプション解禁音源のばらつきやほとんど収益にならないなど、現在ギリギリのラインで活動しているミュージシャンすべてにあてはまるような様々な問題も露見した。
今作制作時点では事務所が無くなるかもしれないという事は聞かされていなかったものの、苦しい状況は感じていたようで、実際歌詞にも苦しい状況の中からでももがいて抗って希望を見出そうとするような強い熱量を感じる曲も目立つ。今作を締める「小さな反逆」は個人もしくはバンド単位での決意を小さな反逆として歌っているが、個人的には小さくても大きな反逆に感じられたし、同じように響くリスナーは現代にはきっと多いはずだ。
一方で99年の結成から20周年という事もあって、ここ数作とはやや異なり、これが今のLUNKHEADだという直球勝負の揺るぎない自信を感じさせる部分が今作の最大の魅力。今作を聞くと『メメントモリ』『家』『アリアル』といった前ベスト以降の3作品に比べてもかなりストレートな勢いに満ちていて、なんていうかコンセプトらしいコンセプトとか3作よりも無いんだけど、それでも今作が最もLUNKHEADらしいアルバムに感じられた。個人的にLUNKEHADは突出したリード曲がたまにあるが1曲1曲はそこまで強くは無く、しかしトータルで結果良かったという印象のアルバムが多く、近年は突出したリード曲が出にくくなってきた印象もあったんだけど、今作は先に出ていた4曲やリード曲「朱夏」だけでなく、新曲もどれも一定以上に良くて、どこまでもこれぞLUNKHEAD。まだ先があるなら、今の勢いならさらに凄いアルバムも生まれそうではあるが、現時点では1番好きなアルバムになりそう。売れようという意志でもって飛躍した『LUNKHEAD』や『FORCE』の頃のシングルは知名度的には恐らく最もピークだったと思うし、ドラムメンバー交代を経て高みを目指した『[vivo]』や『青に染まる白』の頃の圧倒的なバンドの凄みもまた1つのピークであったが、それとはまた別の結成20年での新たな傑作。
印象度★★★★★
2019.7.20更新