記憶の図書館
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ないものねだり | 坂本真綾 | 荒内佑(cero) | 荒内佑(cero) | |
2 | discord | 坂本真綾 | 竹内アンナ | 川口大輔 | |
3 | タイムトラベラー | 坂本真綾 | 北川勝利(ROUND TABLE) | 北川勝利(ROUND TABLE) | |
4 | un_mute | 岩里祐穂 | SIRA | 河野伸 | 33rdシングル両A面曲 |
5 | 体温 | 岩里祐穂 | 古閑翔平(ユアネス) | 古閑翔平(ユアネス) | |
6 | 一度きりでいい | 坂本真綾 | tricot | tricot | |
7 | まだ遠くにいる | 坂本真綾 | 姉田ウ夢ヤ・堀下さゆり | 姉田ウ夢ヤ | 33rdシングル 最高11位 売上0.6万枚 |
8 | 言葉にできない | 坂本真綾 | 坂本真綾 | h-wonder | 32ndシングル両A面曲 |
9 | Anything you wanna be | 坂本真綾 | 比喩根(chilldspot) | 堂島孝平 | |
10 | 空中庭園 | 堂島孝平 | 堂島孝平 | 堂島孝平 | |
11 | 鏡の中で | 坂本慎太郎 | 冨田恵一 | 冨田恵一 | |
12 | 菫 | 坂本真綾 | 岸田繁(くるり) | 岸田繁・扇谷研人 | 32ndシングル 最高12位 売上0.7万枚 |
ストリングス編曲:河野伸(5)
演奏:ユアネス(5)、tricot(6)
リリースデータ
2023年5月31日 | 初登場7位 | 売上1.1万枚 | ビクター |
坂本真綾11thアルバム。『シングルコレクション+アチコチ』、企画アルバム『Duets』を挟んで3年半ぶりのオリジナルアルバム。『Duets』からは2年2ヶ月ぶり。前作以降の3シングルのうち最も古い2020年の31stシングル『独白⇔躍動』からは2曲とも未収録。その後の2シングル4曲を収録。2021年10月に翌年1月からのミュージカル出演を体調不良でキャンセする事を発表し、年末に妊娠していた事を公表、2022年4月には出産を公表していたが、元々近年はシングル年1ペースだった事もあってそんなに大きくブランクが生じたわけではなかった。初回盤は「菫」「まだ遠くにいる」「un_mute」のMV収録Blu-ray付。『シングルコレクション+アチコチ』以来のトップ10入りとなり、オリジナルアルバムでは前作で逃していたため前々作(2015年)以来となった。
"全世界の人々の記憶を管理する記憶の保管庫、「記憶の図書館」。そこで“廃棄された記憶”を回収する少年が、ほんの出来心から持ち主の窓辺に返す幾つかの記憶の箱。それを開けた瞬間、溢れ出たのはどんな音楽だった?"という"コンセプト、イメージを坂本真綾のオリジナルストーリーで共有して書き下ろされた新録8曲を含む意欲作"とされたコンセプトアルバム。これに合わないので「独白」「躍動」は外されたと思われる。プライベートでは出産を前後しての制作となったのである程度そういった環境の変化も反映されているとは思うんだけど、基本的には色々な曲が入っていてそれらを記憶の図書館という設定を提示する事でなんとなく1つまとまった集合体のように感じさせてくる…といった印象。
というのも作曲は12曲全部違う人だし、編曲も堂島孝平が2曲担当している以外は全部違う。しかも初提供の面々も多く、ある程度のイメージは共有していたとは思うし、相手側も坂本真綾に提供するという前提である程度用意しているとは思うんだけど、コンセプトを提示しなければ普通にバラバラな印象のアルバムになっていたと思う。著しくイメージを逸脱するような曲は無いとはいえ、それぞれ個性的な提供陣が1曲ずつとなればまあこうなるよねっていう。そんなまとまっているようには思えない楽曲集だが「記憶の図書館」というコンセプトでもってなんとなくまとまった感じに仕立てたのはコンセプト勝ちだったと思う。作品性の魅せ方が非常に上手いアルバムではあるが、全体にはいつも通りのそこそこな好印象。
あとはファルセット交じりの以前よりも声を張らない歌い方に少し変わってきたような気もしたが気のせいかもしれない(『everywhere』頃のいくつかの曲以外は毎回その時々ではそこそこ満足ではあるけど曲単位では記憶してないという状況なので過去との比較もイメージの記憶との比較で正確性には欠ける)。
印象度★★★☆☆
2023.6.25更新
※今作はAmazon Musicのみで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていません。作詞作曲編曲は公式参照。