LOOSE

No タイトル 作詞作曲 編曲 原曲
1 I CAN'T TURN YOU LOOSE Otis Redding 中島正雄 Otis Redding(1965)
2 PROUD MARY John C.Fogerty 中島正雄 Creedence Clearwater Revival(1969)
3 AIN'T NOBODY'S BUSINESS Jimmy Witherspoon 中島正雄 原曲はAnna Meyers「Tain't Nobody's Biz-ness if I Do」(1922)
Jimmy Witherspoon(1947)
4 GET BACK J.Lennon-P.McCartney 中島正雄 The Beatles(1969)
5 SWEET HOME CHICAGO Robert Johnson 中島正雄 Robert Johnson(1937)
6 THAT'S LIFE D.Kay-K.Gordon 中島正雄 Marian Montgomery(1963)、Frank Sinatra(1966)

リリースデータ

1987年2月26日(LP/CD/CT)
2007年6月20日
売上不明 Produced by 長戸大幸 CBS/SONY
Sony Music Associated Records

前田亘輝1stアルバム。洋楽カバーのミニアルバムで1985年にデビューしたTUBEボーカルのソロデビュー作。TUBEギターの春畑道哉のソロデビューアルバム『Drivin'』と同時発売、同時ソロデビューとなった。TUBEとして1986年12月に4thアルバム『BOYS ON THE BEACH』をリリースして次のシングル『SUMMER DREAM』を1987年4月にリリースするまでの4ヶ月間のちょうど真ん中のタイミングでリリースされた。同時発売の春畑道哉の『Drivin'』とは収録曲数が同じ6曲であるほか、ジャケットデザインも共通しており、今作にはタイトルより大きく「NOBU」と表記していて、『Drivin'』には「HARU」と大きく表記され、写真は前田と春畑がスタジオで並んで向かい合っている同じ写真を本人が中央になるように切り取ったものとなっている仕様(ブックレット内には今作には参加していない春畑と一緒の別カットの写真もある)。ソロ作品では唯一レコードでも発売されており、A面B面で3曲ずつという仕様だった。1987年作品のためO社の記録が参照できず、当時チャートインしたのかも不明。

TUBEは2002年にSonyからSony Music Associated Recordsへレーベル移動し、2003年にそれまでの全アルバムをSony Music Associated RecordsからAICL品番で一斉再発したが、ソロ名義の作品は4年ほど遅れて2007年5月に久々のシングル『恋ノウタ』、そして6月27日に『Single Collection+』を発売する1週間前にソロアルバム全作と春畑道哉のソロアルバムが同時に一斉再発され、Sony Music Associated RecordsのAICL品番で統一された。

TUBEとは異なるブルース色の強い洋楽カバー。けっこう若さ溢れてイキイキと歌っている印象でブルースと聞いて思うほどに渋いスローリーな感じではないので思ったよりは聞きやすかった。かなり古いスタンダードが並んでいるが、発売当時1960年代はまだ20年前か。当時ならそこまで物凄い大昔というほどではないが、後追いになるほど古典の領域に差し掛かってきてなかなか手が伸びなさそうな選曲ではある。原曲を知っているのが「GET BACK」だけだったが、キーを変えたせいだけとは思えないほど全面的に何かビートルズとは違うメロディーをアレンジ歌唱していて「GET BACK」に似た違う曲を歌っているかのような…。他の曲もけっこう大胆に改変してカバーしつつも、ブルースやブラックミュージックの色は存分に感じさせる仕上がり。バックミュージシャンも当時の国内のブルースマンが演奏していて本格的なものだったようだ。本人のルーツでもあったんだろうけど、長戸大幸はブルースにもかなり強いこだわりがあって後にコンピ盤も制作させていたし、本人の趣味以上に長戸大幸によるこういう曲を歌って勉強しろという意向は強かったように思う。偉大なる先人達の楽曲を若きシンガーが衝動のままにカバーしているという思いきりの良さはあるんじゃないかなとは思った。

B000SAIPYK2007年盤  LOOSE(1987年盤)   B000SAIQ0IB000SAIPYK並べるとこんな感じになり重複部分が生じるので1枚の写真にはならない

印象度★★★☆☆

2024.12.3更新

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