Personal Soundtracks
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | Taking The Central Course | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | |
2 | 幸せはタイヤを穿いてやってくる | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | |
3 | Chocolats et Sweets | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | クレモンティーヌ提供曲 セルフカバー |
4 | 君の後ろ姿 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | |
5 | Orange Colored Sky | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 39thシングルC/W |
6 | つま先立ちで(笑) | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | |
7 | WE LOVE YOU. | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 39thシングル 最高22位 売上0.8万枚 |
8 | Hey... | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | |
9 | 僕の今いる夜は | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | FM802限定OA曲 M&THE RADIODOGS提供曲※ セルフカバー |
10 | Firefly〜僕は生きていく | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 38thシングル 最高17位 売上1.6万枚 |
11 | The Average Man Keeps Walking. | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | |
12 | Merry-go-round'08 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 初回盤のみ収録 21stシングル『STRIPE!』C/W リメイク |
※「M&THERADIODOGS」メンバーは槇原敬之、青山テルマ、清水翔太、つじあやの、秦基博、ハナレグミ、ヒダカトオル(BEAT CRUSADERS)、YO-KING
リリースデータ
2008年11月19日 | 初登場5位 | 売上6.5万枚 | Produced by 槇原敬之 | エイベックス |
槇原敬之16thアルバム。初回盤はリメイク「Merry-go-round'08」が収録されており、ジャケットは赤。通常盤は緑になっており11曲収録。近年ギター以外の打ち込みも全て自分でやるようになったためサポートミュージシャン起用が極端に少なくなっており、今作でも全てではないがギターのサポート表記がされているのみの状態になっているが担当は全て佐橋佳幸となっている。佐橋と並んで3rdアルバム以降、佐橋よりも多く関わっていた小倉博和が今回は一切参加していない。
ライフソングと称した教訓ソングが続いており、そこがファン離れが加速した1番大きな要因だと思うんだけど(共感できなくなったという)、今作ではタイトル通りによりパーソナルな面が打ち出されている気がする。あまりリスナーに対しての教訓の押し付けは行っていない。今作は「こうあるべきだ」という提示ではなく、「僕はこうである」という宣言の色が強い。特に1曲目は周囲からは祝福されない立場にいるらしい2人がそれでも真ん中を歩いていくんだと強い決意をほとんどピアノ1本でシンプルに力強く歌い上げている。いったいどういうことなのか、何故この曲に出てくる2人は2人ぼっちなのか?
その答えを推測する前にもう1曲、久々にラブソングを書き下ろしたという「君の後ろ姿」にも触れておきたい。この曲はどうしようもないくらいの片思いが歌われていて久々に教訓が一切入っていない明確なラブソングにして切なさが漂う曲となっている。しかし妙に「相手は自分を友達だと思っている」という主人公の想いが強い。しかも後ろ姿を見送る時だけは「嘘をついていない僕でいられる」という主人公はしまいには「失うことよりもたった一言で傷つけてしまうかもしれないのがただ怖くて夢の中の君にさえ好きだとは言えずにいる」とまで歌っている。どうも普通の片思いにしては相手に恋人や結婚相手がいる描写が一切無いのに「言えない」ではなく、「言ってはいけない」感が強すぎるのだ。この2曲で歌われているのは同性愛などセクシャルマイノリティについてだと思われる。そう考えれば「Taking The Central Course」はかつて週刊誌レベルでは恋人だと報道された一緒に捕まった"友人"をいつの間にか個人事務所社長にまでしていた槇原の個人的な宣言の曲だと思えてくる。
他に「Hey...」という曲も亡くなってしまった友人に向けて書いた曲ということなので、これが最も個人的な曲ではあるが、それ以外は押し付け色の薄くなったライフソングが中心。一時期押し付け色が強すぎて優しさが感じられなくなったのに比べると今作では優しさがまた感じられるようになってきている。それでも「WE LOVE YOU.」は対象がよく分からないし、「Orange Colored Sky」の主張は柔軟性が無さ過ぎる気がするなど、やっぱりここ数作ほどではないものの、昔は感じなかったズレを感じる部分はある。また曲の方は相変わらずのポップさで物凄い良いメロディー揃いとまでは言わずともここ数作の中では印象に残った曲が多いアルバムだった。特に「僕の今いる夜は」は抜群の名曲。
印象度★★★★☆