月に願いを

リリースデータ

miwa3rdEP。前作から9ヵ月ぶり。間に30thシングル『ハルノオト』を挟んでのEP扱い作品となったがチャートでは3作連続アルバム扱い、ソニー公式のディスコグラフィー分類では前作に続いて"シングル"となっている(1作目は"ミニアルバム")。7月に配信されていた「空っぽ」を収録。11月1日に「月が綺麗ですね」を先行配信。With ensembleの2曲は4月にYouTubeチャンネル「With ensemble」にて披露していた映像からの音源を8月に配信していたもの。「ハルノオト」はピアノ+5本の弦楽器（バイオリン2・ビオラ・チェロ・コントラバス）、「片想い」は4本の弦楽器（バイオリン2・ビオラ・チェロ）による別アレンジ。「片想い」は前EPにはA.Guitar ver.で収録されており、別アレンジで2作連続EP収録される事態となった。また「ハルノオト」はオリジナルは収録されずにWith ensembleでの収録となった。

初回盤は弾き語りツアー「miwa acoustic live tour 2023 "acoguissimo 5"」2023年5月12日Zepp Haneda公演の模様を収録したBlu-ray付。記載はないがフォトブックも付属する模様。前作5300円から前々作と同じ4950円に戻った。
通常盤はCDのみ。前2作1650円から1760円へ値上げ。

「月が綺麗ですね」は新境地的な和風バラード。秋の夜長に聞きたいしっとりとした大人っぽさもあって新たな方向性を見せた感じ。シングル表題曲としてこういう曲こそ真っ向勝負しても良かったように思う。

唯一先行配信も無い初出の新曲「Wedding Wish」は妹の結婚式のために制作したという曲だが完全オリジナル曲ではなくリヒャルト・ワーグナー「婚礼の合唱」をモチーフにしたと説明されている。聞けば誰もが知っているであろう"結婚式の曲"だが、いやこれ…"モチーフ"っていうかなんていうか…サビ部分に「婚礼の合唱」のメインのメロディー部分をそのまま丸パクリして持ってきているのでモチーフにしたというよりも平原綾香「Jupiter」のやり方に近い。ワーグナーは19世紀(1800年代)の人なので権利フリーとはいえ、1番おいしいところにそのまま使っておいて"モチーフ"はちょっとズルい。平メロはオリジナルだからという事にしてもこの曲サビの引用部分が強すぎて平メロとってつけにしか聞こえなくなってるし…。

この「Wedding Wish」と『ぶらり途中下車の旅』タイアップだった「空っぽ」、そしてWith ensembleの2曲はピアノストリングスによるリアレンジと方向性はバラエティ豊かなので、『月に願いを』のタイトルでまとまっているようには正直あまり感じない。今回は前2作以上にEPやミニアルバムというよりはシングル「月が綺麗ですね」とC/Wという印象。EPタイトル『月に願いを』と曲名「月が綺麗ですね：が月被りで違うタイトルなのはややこしいだけのような…。

初回盤Blu-ray付　　　通常盤

印象度★★★☆☆

※今作はAmazon Musicのみで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていません。

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