次世界(Type-A)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 未来飛行士 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 町田昌弘,米田直之 | |
2 | 次世界 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 町田昌弘,米田直之 | |
3 | 歌い出せば始まる | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 高野寛 | |
4 | アストロノート | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 町田昌弘,米田直之 | |
5 | 最大新月〜2020.08.15 Live ver.〜 | 宮沢和史 | 朗読 ライブ音源(ピアノ伴奏+朗読) | ||
6 | 白雲の如く(白雲節) 沖縄民謡 | 訳詞:宮沢和史 | 鬼武みゆき | 沖縄民謡カバー | |
7 | 旅立ちの時 | ドリアン助川 | 久石譲 | 京田誠一 | 宮沢和史 with 久石譲「旅立ちの時〜Asian Dream Song〜」(98年)のセルフカバー |
No | タイトル | 備考 |
1 | Opening | |
2 | 大阪リハーサル〜ライブ@大阪服部緑地野外音楽堂 2020.08.15 | 「気球に乗って」(THE BOOMセルフカバー) |
3 | いわきを訪ねて | 「僕にできるすべて」(THE BOOMセルフカバー) |
4 | レコーディング | 「最大新月」「未来飛行士」 |
5 | 佐渡を訪ねて | 「DISCOTIQUE」(GANGA ZUMBAセルフカバー) |
6 | 沖縄・首里城を訪ねて | 「島唄」(THE BOOMセルフカバー) |
7 | Ending |
リリースデータ
2021年1月20日 | 初登場88位 | 売上0.14万枚 | よしもとアール・アンド・シー |
宮沢和史5thアルバム。前作から1年半ぶり。前作同様のミニアルバム形式。新曲4曲とライブでの詩の朗読(ピアノは鬼武みゆき)「最大新月〜2020.08.15 Live ver.〜」、沖縄民謡の自身訳詞によるカバー「白雲の如く(白雲節)」、98年長野パラリンピック冬季大会テーマ曲としてシングル発売していた宮沢和史 with 久石譲「旅立ちの時〜Asian Dream Song〜」のセルフカバーを収録。
Type-Aは2020年のドキュメンタリー映像を収録したDVD付。大阪でのライブ、レコーディング、いわき(2011年の震災)、佐渡(2002年に「朱鷺-トキ-」を発表)、沖縄首里城(「島唄」ほか)といった国内のゆかりのある土地を訪れた様子を収録したDVD付。さらにブックレットにはそれらの地で現地関係者と行ったインタビュー対談と写真が掲載されている。パッケージは『MUSICK』の初回盤を踏襲した三方背BOX仕様、スリム型マキシシングルケース2つにCD、DVDを別々に収納、演奏クレジットはCD/DVDケースにそれぞれマキシシングルの歌詞カードと同様の形式で封入、歌詞と対談掲載のブックレットは別冊封入となっている。
前作同様のミニアルバム構成で、前作も一部の曲にロックバンド感があったが今作はさらにその比重が増して新曲4曲がTHE BOOMよりもロックバンド感のあるロックナンバー。ドラムの伊藤直樹とかTHE BOOMでも正規ドラマー栃木氏を差し置いてサポート扱いで普通にドラム叩いてたり(「24時間の旅」なんかも実はドラム演奏表記は伊藤直樹になっていた)したので、バンドとしての演奏技術への信頼感とかは今のサポートメンバーの方が強いというのはあるのかもしれない。また2020年という時代に真正面から向き合って制作された作品であり、冊子にある各地を巡っての対談でもあるように全体的に音楽に出来る事は何か、少しでも前向きな未来を描いて繋いでいく事だという意識は強くあるのかなと思う。これまでもじわじわと前向きさをくれるところはあったけど今作はこれまでよりももっと強く希望が見える感じはする。バンド感の強さも強制自粛期間を経てようやく仲間たちと演奏できるというところから強めに出ているのかもしれない(熊木杏里のアルバムと同様の傾向)。そんなわけで前作よりも引っかかりが強くて印象に残る良作だ。
DVDでは収録されている内容は8月15日に開催したライブが軸にはなっているがライブ映像がメインではなくフル収録でもないけど2020年の活動の様子をドキュメントで追っているので対談の内容や今作へ向けての思いなどがより伝わる内容。
なお、いわき=震災、首里城=沖縄=「島唄」、佐渡=「朱鷺」、というのは今作を聞くくらいのTHE BOOM時代からのリスナーなら特に説明なくとも分かると思われるが一般的にはTHE BOOMに「朱鷺」という曲があるのはあまり知られていない。02年にTHE BOOMのシングル「僕にできるすべて/朱鷺-トキ-」として発表されたが、シングルバージョンはアルバム未収録のままで、アルバム『百景』に収録されたのはアレンジがまるっきり違う(ちょっと変えたというレベルではなく、シングルは鶴来正基が編曲、アルバムはTHE BOOMが編曲)。ベスト盤収録も無く、シングルVer.はシングルでしか聞けないので、一応両A面のシングルとはいえかなりマイナーな存在の曲だ。この機会にここまで大きくピックアップされるとは思わなかったので意外だった。ただ1番ドラマティックでもあり、楽曲発表時点では日本の朱鷺は絶滅寸前だったのでそれを受けた描写になっているが、その後遺伝子的には同じである中国から持ってきた朱鷺の繁殖に成功して現在は放鳥にも成功しているので大きく状況が変わった。改めて聞くと感慨深いものがある。
印象度★★★★☆
2021.4.10更新