みんな去ってしまった
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 雨が空を捨てる日は | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | 研ナオコへ提供 セルフカバー |
2 | 彼女の生き方 | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
3 | トラックに乗せて | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
4 | 流浪の詩 | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
5 | 真直な線 | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
6 | 五才の頃 | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
7 | 冬を待つ季節 | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
8 | 夜風の中から | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | 4thシングル 100位圏外 別アレンジ |
9 | 03時 | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
10 | うそつきが好きよ | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
11 | 妬いてる訳じゃないけれど | 中島みゆき | 中島みゆき | エジソン | |
12 | 忘れられるものならば | 中島みゆき | 中島みゆき | 西崎進 | 4thシングルC/W |
リリースデータ
1976年10月25日(LP) 1976年10月25日(CT) 1986年11月5日(初CD化) 1989年3月21日(ゴールドCD) 1990年5月21日(再発) 2001年3月28日(CD) 2008年10月1日(限定紙ジャケCD) 2018年3月7日(HQCD/リマスター) |
最高23位 最高38位 - - - - 初登場197位 初登場156位 |
売上9.9万枚 売上0.3万枚 - - - - 売上0.08万枚 売上0.04万枚 |
Produced by YAMAHA Music Foundation Producer:川上源一 |
キャニオンレコード キャニオンレコード キャニオンレコード ポニーキャニオン ポニーキャニオン ヤマハミュージック ヤマハミュージック ヤマハミュージック |
中島みゆき2ndアルバム。「さって」ではなく「いって」と読む。前作から半年でのリリース。3rdシングル「こんばんわ」は未収録となり、4thシングルのみの収録となっている。「夜風の中から」はシングルでは萩田光雄による編曲だったが別アレンジで収録された。「雨が空を捨てる日は」は同年6月に研ナオコへ提供した曲(B面)のセルフカバー。前作同様に演奏ミュージシャンは"エジソンと発明王"とクレジットされているが、編曲クレジットは"エジソン"となっている。編曲に参加せず演奏だけしている(?)"発明王"が誰に該当するのかは不明。また"エジソンと発明王"メンバーも2人を残して交代しており、今作では渡辺孝好(Keyboards)、裴ユキオ(Guitars)、長岡道夫(Bass)、渡辺純(Drums)、野間義男(Folk Guitar)とされている。今作では中島みゆきはボーカル表記のみで"エジソンと発明王"からは外されて表記されている。Recording Date:July,August 1976となっているため、2週間しか無かった前作よりは制作期間が設けられていたと思われる。前年のヒットもあって半年前の前作もそこそこヒットしたにも関わらずそこから一転、前作以降のシングル2作は共に100位圏外と不振。アルバムでもトップ10どころかトップ20落ちとなり、これは現在も最低記録となるが(次のトップ10落ちは22年後の98年)、次回作以降では再びブレイクしたためか、100位以内には50週ランクインするロングヒットを記録しており、累計売上自体はそこまで低くない。
86年にCD化されて以降は何度か再発されているが01年にヤマハから一斉再発されたものが長らく現行盤となっていた。08年には紙ジャケで限定再発もされている。2010年に1枚97,200円にてクリスタルディスクとして通販限定で発売された際はリマスターされている。さらに2012年に初期アルバム8作をBOX化して受注限定生産されている『中島みゆきBOX』(HQCD仕様)でもリマスターされている。クリスタルディスクとBOXどちらもTom Bakerがリマスタリングを担当している。2018年にはこのBOXのリマスター音源を使用した初のリマスター盤がHQCDとして3回に分けて18作品順次リリースされた。今回聞いたのは01年盤。
セールス的に見ると「時代」を買ったリスナーがタイトル通りに「みんな去ってしまった」という今作(累計売上は次回作以降のブレイクによるロングヒットで引っ張った模様)。これといった名曲も無く、何だか地味な印象。作風としてはあまり変わってなくて、今回もシンプルな演奏によるフォーク中心に前作よりちょい歌謡風味が増した感じなんだけど、12曲が少々長く感じた。ところどころ入る歌謡っぽいアレンジがちょっと古く聞こえたりもする。
「雨が空を捨てる日は」はいきなり歌謡曲どころか演歌かよ!というようなイントロで驚いたが、心に雨が降るという表現に対して「雨が空を捨てる日は」というタイトルを持ってきた上に"雨が空を見限ってあたしの心にのり換える"と歌う表現力がとてつもない。当時まだ24歳。これが中島みゆきか…。かと思えば3曲目「トラックに乗せて」はヒッチハイク失恋家出ソング(たぶん)で、"お〜じさ〜ん トラックに乗せぇてぇぇ〜"と連呼しながらトラックのおじさん(運転手)に延々と語り続ける珍曲もある。当初はドアにすり寄って眠っているなどと言っておきながら、乗せてもらってる分際で"街の灯かりがついてくる"などというおじさん的には意味不明な理由で角を曲がる事を要求するなど、淡々としたバンドサウンドながら聞くほどにじわじわ来る。特に印象的だったのはこの2曲だ。
01年盤 08年限定紙ジャケ盤 2018年リマスターHQCD
印象度★★★☆☆