DO THE BEST

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考 森高千里本人の演奏楽器
1 ロックンロール県庁所在地'95 森高千里 森高千里   新録音
7thアルバム『ペパーランド』収録曲
18thシングルC/W(カット)(シングルバージョン)
Drums,Apf,Guitar Solo,Wah Wah Guitar & Chorus
2 森高千里 松浦誠二 斉藤英夫 11thシングル 最高2位 売上18.0万枚  
3 私がオバさんになっても(アルバム・ヴァージョン) 森高千里 斉藤英夫 斉藤英夫 6thアルバム『ROCK ALIVE』収録Ver.
16thシングル(カット) 最高15位 売上22.8万枚
 
4 渡良瀬橋 森高千里 斉藤英夫 斉藤英夫 17thシングル 最高9位 売上31.0万枚 Drums,Piano & Recorder
5 私の夏 森高千里 斉藤英夫 斉藤英夫 18thシングル 最高5位 売上38.2万枚 Drums & Piano
6 ハエ男(シングル・ヴァージョン) 森高千里 森高千里   19thシングル(カット) 最高12位 売上13.6万枚 Drums & Piano(right channel)
7 Memories(シングル・ヴァージョン) 森高千里 斉藤英夫 斉藤英夫 19thシングル両A面曲(カット)  
8 風に吹かれて 森高千里 斉藤英夫 斉藤英夫 20thシングル 最高1位 売上38.1万枚 Drums
9 ロックン・オムレツ 森高千里 伊秩弘将   21stシングル 最高13位 売上10.0万枚 Drums & Chorus
10 気分爽快 森高千里 黒沢健一 高橋諭一 22ndシングル 最高3位 売上43.8万枚 Drums & Chorus
11 夏の日 森高千里 斉藤英夫 斉藤英夫 23rdシングル 最高5位 売上40.9万枚 Drums
12 素敵な誕生日 森高千里 高橋諭一 高橋諭一 24thシングル 最高1位 売上38.0万枚 Drums & Chorus
13 私の大事な人(シングル・ヴァージョン) 森高千里 森高千里 前嶋康明 24thシングル両A面曲(カット) Drums & Chorus
14 二人は恋人(Remix) 森高千里 斉藤英夫 斉藤英夫 25thシングル 最高5位 売上44.4万枚
ドラム再録音&リミックス
Drums & Cowbell
15 今日から 森高千里 高橋諭一 高橋諭一 新曲 Drums & Fender Rhodes

リリースデータ

1995年3月25日 初登場2位 売上134.0万枚 Produced by YUKIO SETO ONE UP MUSIC

森高千里3rdベストアルバム。『森高ランド』『ザ・森高』に続く概ね続編的な選曲となっているが一部被りもある。前2作のように全面的な変更は施されていないが、「ロックンロール県庁所在地」は2度目のリメイク「二人は恋人」はドラムを叩き直してリミックス「今日から」は新曲となっている。またシングルカットで変更が施されていた楽曲はシングルアルバムどちらのバージョンかが明記されている。これまで同様に初回盤はスリーブケース仕様で別冊でフォトブックが付属するが、今作のフォトブックには写真だけでなく、収録曲全曲の森高千里による楽曲解説も掲載されている。

『STEP BY STEP』がオリジナルアルバムで最高売上を記録し、続いてシングル「二人は恋人」がシングルでは最高ヒットとなるなど売上のピーク時にリリースされたベスト盤だった事も重なって初動だけでいきなり50万枚を突破、そのまま初にして唯一のミリオンセラーを記録する自身ダントツ最大のヒット作となった。一方でDREAMS COME TRUE『DELICIOUS』が初動86万枚を記録していたため、初登場2位となり、2週目にはtrfが1位となりドリカムと3週に渡って1位争い(trf2週連続1位の後にドリカムが1位返り咲き)を繰り広げていた中で3週連続3位を記録した。4週目にはミリオンを突破したが上2つはWミリオン級の大ヒットとなっていたため、ミリオンヒットの最大ヒット作にも関わらず2位止まりとなり1位は獲得できなかった(結局アルバムでの1位獲得は90年の『古今東西』での1作ポッキリ、シングルでも今作収録の2作のみとなる)。

このアルバムが出た頃は小学5年生(厳密には小学4年生の終業式前後の時期の発売だが聞いたのは4月以降だった)、ビールのCMソングとしてかかりまくっていた「気分爽快」や『ポンキッキーズ』で使用されていた「ロックン・オムレツ」などが印象に残っていたこともあって、親がドライブ用に借りてきてテープに録音して聞きまくった。LINDBERG『EXTRA FLIGHTU』、広瀬香美『サクセス・ストーリー』に続いてまだ音楽に興味がなかった頃にドライブに行くたびに聞きまくっていた3枚のアルバムのうちの最後の1枚である。知ってる曲は前述の2曲しかなかったのだが他の曲もどれも気持ちよいポップスが並んでいて非常に気に入った。県庁所在地の勉強になる「ロックンロール県庁所在地'95」から始まってふざけた曲やユニークな曲もあればしっかり聞かせる曲もあってなじみやすく、アイドルとしてではなく普通にシンガーとして森高千里を認識した。しばらく普通のポップスシンガーだと思っていたんだけど、以前はアイドルだった事、実はドラムが本人演奏だったこと、さらには後にドハマりするL⇔Rの人が「気分爽快」の作曲だった事などは後から知ってかなり驚いた。

今作は売上絶頂期の曲が並んでいることもあり、だからというわけでもないがやはり他の時期に比べても特に強い時期だと思う。これはアイドル的な活動を経て自ら作詞するようになり個性を発揮した後、今度は自ら楽器を演奏したり、曲作りにも手を出して音楽的な成長を遂げていくという森高千里の音楽スタイルを完成させていっていた充実期と重なっていたのもかなり大きい。

強烈な歌詞のインパクトにおいてはこれより前の時期の方が凄いものが多く、後にわざとそういう曲ばかり選曲したような『harvest time』という企画ベストも出ているが、今作でも都道府県名を並べた事で小学生にヒットして後にミニモニのカバーも生まれて語り継がれた「ロックンロール県庁所在地'95」、男性ファン側からの加齢に伴う揶揄は多いものの本人がわざわざそこに踏み込んで言及しないような"オバさん"に踏み込んだ「私がオバさんになっても」、ゴマすり野郎をテーマにした痛快な「ハエ男」辺りは十分すぎるほどに個性的でユニークだ。

『ザ・シングルス』が出た後でも森高千里を最初に聞くのに最適なのは今作で揺るがないんじゃないかと思う。

B00005G3N8

印象度★★★★★

2020.2.5修正

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