SAVA SAVA

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考 演奏楽器
1 ユートピア 森高千里 河野伸 河野伸   Drums
2 電話[Album Version] 森高千里 高橋諭一 鈴木俊介 35thシングル 最高17位 売上5.8万枚 Drums
3 たんぽぽの種 森高千里 スガシカオ スガシカオ   Drums&Chorus
4 いつもの店 森高千里 高橋諭一 高橋諭一   Drums
5 流されて… 森高千里 高橋諭一 高橋諭一   Drums
6 Two of me 森高千里 森高千里 高橋諭一   Drums
7 海まで5分[Album Version] 森高千里 久保田利伸   36thシングル 最高20位 売上3.2万枚 Drums&Percussion
8 忘れかけてた夢 森高千里 高橋諭一 鈴木俊介   Drums
9 ザルで水くむ恋心 森高千里 COIL COIL   Drums
10 危険な舗道 森高千里 森高千里 高橋諭一 37thシングル『冷たい月』C/W(カット)
5ヴァージョンとしてシングルカット
Drums&E.Guitar
11 SNOW AGAIN 森高千里 高橋諭一   34thシングル 最高9位 売上13.4万枚 Drums&Chorus

ストリングスアレンジ:高橋諭一(7)

リリースデータ

1998年9月9日 初登場7位 売上9.2万枚 Recording Produced by YUKIO SETO Zetima

森高千里13thアルバム。企画盤だった前作『今年の夏はモア・ベター』から4ヵ月でのリリース。前々作『PEACHBERRY』からは1年2ヵ月ぶりで『PEACHBERRY』以降のシングル4作のうち『今年の夏はモア・ベター』に収録された「ミラクルライト」を除く3シングルを収録。1ヶ月経たずにリリースされた次のシングル『冷たい月』C/Wとして「危険な舗道」が5ヴァージョンとしてシングルカットされた。『今年の夏はモア・ベター』で大幅に落ち込んだ売上から若干持ち直したものの今作も10万枚に届かず、ここまでのベスト盤含むフルアルバムでは1st、前作に続く下から3番目の売上となった。

今作以降も1999年にかけてシングルリリースは続いた99年6月に江口洋介との結婚・妊娠を発表したのを機に新作の制作が停止し、以降は企画盤のリリースが続いた後に長期の音楽活動休止状態となった。このため今作が最後のオリジナルアルバムとなった。2010年前後にかけて音楽活動を段階的に再開していきコンサート活動まで再開されている現在でも新作の制作は行われず、過去作品のセルフカバーシリーズが行われるのみとなっている。

結婚による休業が無かったとしても今作は20代最後のアルバムになるだろうことは多分に意識されていたと思われ(99年4月で30代に突入)、実際落ち着いた大人の女性っぽさを写し出した顔面ドアップのシンプルなジャケ写や今作自体のこれまで以上の落ち着いた作風から、30代に突入する森高千里の方向性を見据えたような空気感は感じられる。タイトル通りにサバサバした感じの良くも悪くもそんなに強烈なインパクトのないさらっとした楽曲が並んでいる印象。少し前に斉藤英夫が去り、今作では伊秩弘将まで去ってしまい、スガシカオ、久保田利伸、COILといった新顔を招いているのも目を引くが、むしろ残った作家陣の高橋諭一、鈴木俊介、河野伸と3人ともモーニング娘。から拡大していったハロープロジェクトの初期に多用された作家陣であり、森高千里の活動停止とハロプロの始まりが見事なまでにクロスフェード。今作時点で一気にアップフロントの稼ぎ頭が入れ替わった頃だったので、けっこう社内の空気とかも目に見えて変わっていった時期だったんじゃないかと思う。

このまま続けていたらつんくプロデュースの森高千里なんていう未来もあったかもしれないが、今作からはもうやりつくしたという雰囲気も感じられなくもないし(特にシングル曲がいいにはいいんだけどこれまで通りというか盤石すぎるというか…)、これが最後のオリジナルアルバムとなったという結末も納得できてしまう部分もある。個性的な歌詞やインパクト溢れる遊び心は控えて落ち着いた大人の方向性に向かう事は確実だったと思うし、続けていく中で何かまた新たな魅力が芽生えていたかもしれないし、そうなっていれば今作はまた新たな始まりの1作になっていたと思う。ただ音楽活動再開後もひたすらセルフカバー企画の連発で新作が一向に制作されないだけに新作はもう期待しない方がいいのか…。

Sava Sava  

印象度★★★☆☆

2020.3.2更新

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