ザ・森高
No | タイトル | 作詩 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 短い夏 | 森高千里 | 筒美京平 | 斉藤英夫 | 新曲 |
2 | 臭いものにはフタをしろ!!(もっと臭いものヴァージョン) | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 10thシングル リミックス |
3 | だいて(ラスベガス・ヴァージョン)(reproduction) | 森高千里 | 高橋諭一 | 高橋諭一 | 8thシングル(カット)Ver.のリミックス |
4 | ザ・勉強の歌 | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 12thシングル「勉強の歌」のリミックス |
5 | 八月の恋(アルバム・ヴァージョン) | 森高千里 | 筒見京平 | 斉藤英夫 | 13thシングル 最高6位 売上10.6万枚 アルバムバージョン |
6 | GET SMILE(コンサート・アレンジ・ヴァージョン) | 伊秩弘将 | 島健 | 前嶋康明 | 3rdシングル リアレンジ |
7 | ザ・のぞかないで | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 10thシングルC/W「のぞかないで」のリミックス |
8 | 雨(ロック・ヴァージョン) | 森高千里 | 松浦誠二 | 斉藤英夫 | 11thシングル リアレンジ |
9 | 彼女 | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 新曲 |
10 | 青春(ザ・森高テイク) | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 9thシングル両A面曲 生演奏バージョン |
11 | ザ・ミーハー(ザ・森高ヴァージョン) | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 4thシングル(カット)Ver.のリミックス |
12 | ザ・ストレス(ザ・森高ヴァージョン) | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 6thシングル(カット)Ver.のリミックス&小芝居追加 |
13 | 臭いものにはフタをしろ!!(おじさんヴァージョン) | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 10thシングル 生演奏バージョン |
14 | この街(ザ・森高ヴァージョン) | 森高千里 | 斉藤英夫 | 斉藤英夫 | 12thシングル両A面曲(カット) リアレンジ |
コーラス・アレンジ:斉藤英夫(6)
リリースデータ
1991年7月10日 1997年5月25日(再発) 2017年11月3日(LP) |
初登場2位 | 売上35.3万枚 | Album Produced and Directed by YUKIO SETO Sound Produced and Mixed by 斉藤英夫(1,2,4,5,7,8,9,11,12,14) |
WEA Japan |
森高千里2ndベストアルバム。『古今東西』から9ヵ月ぶり。5TH ANNIVERSARY特別企画アルバムと称されている。89年の『森高ランド』に続く2作目のベストアルバムでリアレンジ・リミックス等が施された12曲と新曲2曲を収録。今回はバージョン名・タイトルの変更が細かく施されており、また既に別バージョンが制作されていた楽曲でも全て今作用に新規の変更が施された。「臭いものにはフタをしろ!!」「八月の恋」「のぞかないで」「青春」は別バージョンながらもアルバム初収録。「この街(ザ・森高ヴァージョン)」のアコースティックピアノは本人演奏。渡辺美里に及ばずに初登場2位となり、売上も『古今東西』に0.1万枚差に及ばなかった。初回盤は三方背BOX仕様、フォトブック付属。97年には品番変更(WPCL→WPC6)で『ROCL ALIVE』『ペパーランド』と3枚同時再発された。
今作を引っ提げてのツアー映像は長らく映像化されていなかったが2017年に『「ザ・森高」ツアー1991.8.22 at 渋谷公会堂』としてBlu-ray/DVD化され、その6枚組完全初回生産限定BOXにのみ今作の初回盤パッケージを復刻した2017年リマスター盤UHQCD、180g 重量盤LP2枚で付属。2017年リマスターだけでなく、初LP化も実現した。このLPは11月には単独発売もされた。2017年リマスターのCDは単独発売されていないが単独配信はされている。
『森高ランド』と「GET SMILE」「ミーハー」「ストレス」の3曲が重複しているものの3曲とも別バージョン、基本的には続編ベスト的な選曲となっている。といっても『森高ランド』の後に『古今東西』しか出ていないので、その後のシングル2作(「八月の恋」は6月25日に出たばかりの先行シングルで今作の中で1番変化が少ない)とアルバム未収録になっていたシングルを収録しつつも、直近のシングル曲ばかりで単なるベストアルバムとしては収録範囲が狭すぎるところもある。バージョン違いをアピールしまくっているのはそういった事情もあったのかもしれない。
『森高ランド』は斉藤英夫が宅録で全曲オケを再録音してきてボーカルを再録音したものでバージョン表記も無かったので基本的に同じトーンで最初から最後まで統一されていたのに対して5周年記念企画というだけあって今作は曲によって様々なアプローチが施された。「臭いものにはフタをしろ!!(もっと臭いものヴァージョン)」はライブ風のミックスを施しているが打ち込み、最後の方でもう1回出てくる「臭いものにはフタをしろ!!(おじさんヴァージョン)」は生演奏と1曲で2度おいしい仕様。「だいて」「ザ・ミーハー」「ザ・ストレス」などはシングルカットされた際に既に変更が施されていたが今作ではそこにさらにリミックスを加えていて、その中でも「ザ・ストレス(ザ・森高ヴァージョン)」は冒険家のおじさん2人がストレスの国の女王(?)である森高千里を発見して巻き込まれるというコントのような小芝居が入っていて笑える。単に一部が変更されただけとか同じフレーズをループさせまくるリミックスのような曲もあるが(「ザ・のぞかないで」の"ドスケベ"ループとかただでさえドスケベ変態と言われまくる曲なのにそこにブーストかけた感じで森高千里に罵られたいリスナー以外に需要無さそうなんだが…)、コンサート風のリアレンジだったり、生演奏差し替えだったりと曲ごとに変化があるので変更を楽しめればなかなかに楽しいアルバム。ただ後追いでベストアルバムとして聞くには範囲が一時期に固まりすぎているのもあって、今作はあくまで91年時点でのザ・森高を提示した1枚。
また今作は『ザ・森高』というタイトル通りに「ザ・」を全面展開した「ザ・」の集大成的1作になった。今作を最後にアルバムバージョンやシングルカットなどバージョン変更をする際にザ・をつけることは無くなった。作品としても92年にカラオケアルバム『ザ・カラオケ VOL.1』が「ザ・」の最後となり、95年のベスト盤『DO THE BEST』、99年のベスト盤『The Best Selection of First Moritaka 1987-1993』などベスト盤の際に英字でTheが付属する程度となったが、25周年を記念して久々のアルバム発売として初めてシングルA面を網羅したベスト盤『ザ・シングルス』をリリースした際にザ・が復活、改めて森高=ザ・を印象付けた。
97年盤 2017年リマスターアナログ盤 2017年リマスター配信
印象度★★★★☆
2020.1.9更新