ルート225
中学2年生のエリ子(多部未華子)は、1つ年下の中学1年の弟ダイゴ(岩田力)を迎えに行った帰りに不思議な世界に迷い込む。何故かいつもと微妙に違う景色、あるはずのない海辺。さらにはダイゴが小学5年生の時に交通事故で亡くなったはずのクマノイさんが生きている。2人が合流した公園になんとか戻ってこれた2人は公衆電話で家に電話。両親の在宅を確認して家に帰るが、夕食の用意を残したまま両親は失踪していた。さらに学校でもエリ子の記憶にない元親友との和解、前日出会った際には犬を飼っていたはずのクマノイさんだが、犬は既に死んでいるという更なる状況の変化。どうやら元の世界と繋がっているのはダイゴが持っていた残り度数わずかのテレホンカードのみ。微妙に違うこの世界を抜け出すことができるのか。
という話。パラレルワールドに入り込む直接のきっけかや変化を示すような展開もなく、ふいに世界が微妙に変わってしまう状況が自然に描かれているのでどことなく怖い。この世界では両親が突如失踪したばかりという状況のために親戚が出てきて、今後をどうするかとか凄い現実的な展開へ進んでいくし。基本は姉弟の2人の話で、元の世界へ戻ろうと奮闘するも最後まですっきりしないで終わるのでその点は何だか微妙。
多部未華子は中学2年役ではあるが、『夜のピクニック』とほとんど見た目に変化がない。撮影が05年春(公開は1年後)だったようで、実際は当時高校2年。『夜のピクニック』は撮影が同年夏なので順番的には今作→『夜のピクニック』と連続で撮影された模様。役柄的にはいくらダメな弟だからってこういう状況ならもう少し優しくしてあげても…とも思った。
印象度★★★☆☆