GODZILLA 決戦機動増殖都市

2018年5月公開。『GODZILLA 怪獣惑星』に続く3部作の2作目。

多くの犠牲を出しながらも作戦を成功させゴジラを完全撃破したハルオ・サカキら一行。しかし直後に300メートルはあろうかというゴジラが出現。部隊は壊滅状態となってしまった。気絶していたハルオが目を覚ますとそこは地球に残っていた人型種族の少女がいて自身も治療された様子があった。慌てて逃げだした少女とはぐれた生き残りの部隊を探すハルオは少女の仲間と交戦中の部隊と合流。治療してくれていた事から敵意は無さそうだとハルオが説明した事で、種族は客人として部隊を受け入れてくれた。

この種族は卵を神と崇めて地下空間で暮らしていて鱗粉を肌にまとうフツア族であった。極めて原始的な生活を送っているように見えたが、技術力、知能、身体能力はハルオら旧地球人類を上回っているようで、学者のマーティンは、フツアは2万年前に生き残った人類の末裔で、現在の環境に適応するために昆虫の特徴を取り込んだ新人類ではないかと推測する。一方でビルサルドやユウコは原始的なフツア族に否定的な態度を取っていた(ユウコの場合はハルオがフツアの少女に好かれているのが面白くないという嫉妬がありそうな感じ)。

フツアが使っている武器にナノメタルが使用されていたのを知ったビルサルドのガルグはナノメタルがまだ残っているのであればメカゴジラを復活できるかもしれないと急にテンションが上がりだす。かつて地球を放棄する寸前、最後の希望として製造されていたメカゴジラはビルサルドが開発を担当していて、ビルサルドが開発したナノメタルで構成されていた。ナノメタルは金属とナノマシンが融合した自律思考金属体で、自在に変形したり増殖したりすることが可能な物質だった。ゴジラに全て破壊され、再製造する技術も失われたと考えられていたが、残された頭部ユニットAIはゴジラを倒せというコマンドが生きていて2万年をかけてナノメタルを自己増殖させて周囲にメカゴジラシティと呼ぶべきシティを作り上げていた。

これならゴジラを倒せると息巻くビルサルド勢。再起動させたシティ化していたナノメタルは瞬く間に対ゴジラ用の要塞都市へと変化していき、地球人たちも期待を寄せる。パワードスーツも超高性能なヴァルチャーへとつくりかえられた。

しかしその一方で一部のビルサルドは肉体を捨ててナノメタルと融合する道を自ら選んでいた(融合というより吸収されて機械の一部になってしまい死亡してしまうようなイメージ)。ビルサルドは進化のために肉体を捨てる事も全く辞さない考えを持っていて、その様子に不安を覚えた地球勢とビルサルド勢は根本的な考え方の違いに直面してしまう。しかし迫りくるゴジラの危機もあり、ひとまずナノメタルとの融合は強制しないという形で決着をつけ、ゴジラを迎え撃つ事になった。

作戦は概ね予定通りに進んでいたものの、準備不足による一部工程の短縮(ゴジラにトドメを刺すEMPハープーンの予備を用意する時間が無かった、ヴァルチャーも3機しか用意できなかった等)と、前回戦ったゴジラと基本構造は同じでもやはり大きさの違いによる耐久力の差もあって、肝心のトドメが決まらず、超高熱を発して作戦をブチ破ろうとするゴジラに対して逆にこちらがピンチになってしまう。

ビルサルドは迷うことなく、肉体を捨ててナノメタルで肉体を強化する道を選んだが、地球人勢は拒んで離脱。しかしヴァルチャーに乗っていたハルオとユウコは逃げる事も出来ずに強制的にナノメタルを注入されてしまう。フツアの鱗粉での治療を受けていたハルオは鱗粉とナノメタルの相性が悪かったことから浸食を免れたが、ユウコは苦しんでパニックになってしまう。ユウコを救うために、ビルサルドを攻撃せざるを得なくなったハルオ。葛藤の末にユウコを救う道を選んだハルオの攻撃で指令系統を吹っ飛ばし、ビルサルドは全滅、ゴジラによりシティが全壊する中で逃げ延びたハルオだったがユウコのナノメタル浸食は進行しており既に手遅れだった。

 

 

という事で、メカゴジラ出ない、まさかの都市化という斬新設定が炸裂。新たに出てきたモスラを思わせるフツア族だが今作ではモスラを知っていればモスラっぽいというだけで明言はされない。

前作では地球人・ビルサルド・エクシフと3つの星の人たちが協力しあっていてあまり価値観の違いはクローズアップされていなかった。ビルサルドが科学主義の技術屋で合理主義、エクシフは未来予知可能なゲマトロン演算という技術と宗教家、という特徴が提示されるも戦っている間はほとんどみんな同じだったので、単に国が違う程度の雰囲気だった。しかし今作ではナノメタルというビルサルドの技術からビルサルド側が主導権を取って展開していく中で、ナノメタルと融合して肉体を捨てる事を当然と考えるビルサルドとの根本的な考えの違いが決定打になってしまうという、異星人との価値観の差がここに来て露呈してしまう展開で宇宙人設定が俄然効いてきた。

ハルオはビルサルド勢とも信頼関係を築いていたし、ビルサルド勢もハルオをリーダーとして認め、お互い確かな信頼関係はあった。でも、ゴジラを倒すには人でなくなる覚悟を持たないと倒せないと考えるビルサルドとあくまで人としてゴジラを倒すと考えるハルオや地球人の感覚の差は絶望的でこんな土壇場で埋められるものではなかった。恐らくこれまでの宇宙生活ではそんな事を確かめあった事も無かっただろうけど…。

容赦なくユウコが犠牲になってしまう救いの無さもなかなかハードモードで、どうもこの3部作まともなハッピーエンドに帰着することは無さそうな勢いで最終作へ続く…。

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★★★★☆

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