DEATH NOTE 前編

少年ジャンプで全13巻発売され、大人気となったマンガの実写化。名前を書くだけで書かれた者は死亡するというデスノートを巡る物語。少年誌のマンガとして珍しく、メインターゲットの小学生よりも大人の読者を中心に人気を集めたようで、毎週のように謎解きや綿密な考察をするブログなどが多かった。俺は連載の立ち読み、あとコミックがBOOK OFFに出た時に立ち読みした程度なのでストーリーの流れは全て把握していて結末も知っているが、トリックがどうだったとかこういう仕組みになっていたとかまではちゃんと把握していないという感じ。

原作では第1部、第2部に別れている(当時も一旦連載が中断された)のだが、映画では第1部を中心に第2部の要素もくわえ込む形になっているらしい。この前編に関しては第1部の半分までで、特に後編の方は結末にかけて第2部の要素が混じっている模様。さらにオリジナルストーリーも加わっている。前編に関しては大きな変更点は、原作では月(藤原竜也)が最初にデスノートを手にして殺した渋井丸拓男、略してシブタクが妙にかっこよくなっていること、映画オリジナルキャラで月の幼馴染の詩織(香椎由宇)の存在、ナオミ(瀬戸朝香)のキャラ設定なんかが目だったところ。導入部分も改変されているが、まあ基本的には原作を適度に削ってアレンジしていった感じ。

キャストはだいたいいい感じじゃないだろうか。藤原竜也は「どこか歪んだ正義」(BRU)、「天才にして幼児性もある」(古畑任三郎で犯人やったとき)とかのイメージで被る部分があるので今回の役どころも適任じゃないかと思った。ただいくらなんでも字が下手すぎた。あとノートに犯罪者の名前を書く際も1ページを無駄に使いすぎで、何かそこは原作と比べてじゃなくて、キャラクターとして違和感。L(松山ケンイチ)はほとんど漫画のまま飛び出た感じ。月の妹の粧裕は見ない役者だから若手かと思ったら元Folder5のメンバーの1人。たくましく芸能界に残ってたんだねぇ。海砂(戸田恵梨香)は『エンジン』でのイメージしかなかったの少し違うかと思ってたがちゃんと合わせてきてた。出番は後編を待てって感じで前編ではほとんどないんだけど後編の活躍に期待。

FBIレイの細川茂樹はいい感じだったが、ナオミはかなり攻撃的な性格に。香椎由宇と瀬戸朝香というキツそうなイメージの2人が同時に並ぶと何か怖いオーラが…。

その他刑事の人たちは月の父の総一郎(鹿賀丈史)くらいしか印象に残らず後はほとんどセリフも当たり障りなく背景。原作立ち読みしてた程度では、彼らの印象が残り始めたのもだいぶ後半になってきてからだったのでまあ当然の流れか。別にピックアップする必要もないし。

ストーリー的には、ラストにかけてのオリジナル展開が凄いおもしろかった。冷淡ぶりが怖い。最後の最後になってやはり月は犯罪者だなと強く感じるような終わり方。ただあの土壇場でペンを映す思わせぶりな描写は?わざわざアップにしたりしてあれは見てる人を騙すためだけのような気がして少し納得が行かなかった。

何はともあれ後編が楽しみである。

どうでもいいけど、これを借りたレンタル屋。月末で潰れることが決定しているのに、何故潰れる2週前レンタル開始の本作がしっかり入荷されていたんだろうか?随分前に発注していて潰れるのはその後に決まったのかな?

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★★★★☆

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