ゴジラ2000 ミレニアム

96年の『ゴジラVSデストロイア』でゴジラの最期を描き、シリーズは終結。再開には時間がかかるかと思ったらモスラ3部作を挟んでわずか4年で再開となった。その背景にはハリウッド版の出来があまりにアレだったんで本家再開の要望が高まったのが原因とも言われているが…。

第1作から製作を手がけてきた田中友幸はこの間に亡くなっているため、ここからのミレニアムシリーズは少し今までと違う印象も受ける。

平成VSシリーズとは何の繋がりも無く、また昭和シリーズや第1作との繋がりも曖昧な世界観になっている。ゴジラの存在は人々に認識されており、政府に危機管理対策チーム、民間でゴジラの出現を計測して予知するネットワークのような組織も存在し、台風や地震といった自然災害と同じような感じに捉えられている。

 

冒頭からごく自然にゴジラが出現。政府は片桐(阿部寛)をリーダーとしてゴジラの抹殺に力を注ぐ。一方でゴジラ予知ネットワークの篠田(村田雅浩)はそんな片桐の姿勢に反対していた。自衛隊とゴジラの対決が進む中で、突如UFOが出現しゴジラに襲い掛かり相打ちに。その後UFOは新宿に飛来。ビルの屋上に離陸し触手を伸ばしてコンピューターに侵入。ゴジラの情報などを収集する。

このUFOは6000万年前に地球にやってきたが、光がないと活動できないのに深海に着陸したので6000万年活動停止となっていた。探査船の光で復活し、6000万年ぶりに地球征服を目論んでいるという。長い時間の果てにミレニアンという宇宙人はUFOと一体化したような状態にあり、ゴジラシリーズに出てきた宇宙人の中では唯一人間体が出てこない

UFOミレニアンは新宿に出現したゴジラからパワーを吸収してタコみたいな生物体に変化するが、そのパワーを制御できずに怪獣化オルガへと変身。その目的はゴジラを吸収同化することで、最後にはゴジラを丸呑みしようとするが、ゴジラが体内放射を使ったことで粉々に吹っ飛んでしまう。敵を倒したゴジラは新宿を火の海へと変えていく…。

 

ということで何だかわけの分からない展開。明確な解決もないままに話は終わるし、出てくる新怪獣がUFOと一体化した宇宙人だったり、ゴジラを喰おうとするなど斬新なのはいいが、自滅してしまうマヌケっぷりで6000万年の月日が虚しいばかり。人間側のドラマもイマイチ面白みにかける。

ミレニアムシリーズになってからはCGの技術が増して熱線がかなりスパイラルな感じになっていて強力に見える。が、これも青白い熱線に慣れている平成VSシリーズの頃に少年期を過ごした自分からすると何もかもイマイチであった。

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★★☆☆☆

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