ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ
2010年公開。07年に放送され、好評を受けてSeason2が09〜10年にかけて放送されたドラマの映画版。Season2のそのままの続編になっており、Season2で描かれたセミファイナルの次のファイナルステージの模様が描かれている。撮影は映画版を先に行い、ドラマ版を後で撮影したらしい。今作を持って、主催者が何者だったのか等まで判明し、ストーリーはしっかりと完結する。レギュラーメンバー(主人公サイドと経営サイド+ヨコヤ)以外にはSeason1で対戦相手として登場し、Season2途中から復帰した和田聰宏も続投している。Season2で登場した荒川良々は、双子の弟という設定で役者は続投しているが人物は違う。
Season2ではセミファイナル終了時に、他のプレイヤーを救済したために直(戸田恵梨香)がファイナルに進出する権利を失い、秋山(松田翔太)に託す形となっていた。しかしSeason1最終回で直に救われたヨコヤ(鈴木一真)はSeason2でこっそり復活。別の会場で圧倒的強さで快勝し、決勝進出の権利を獲得するが直後に「リタイアします」と宣言して終わっていた。今回はヨコヤの枠が空いたので、直が穴埋めとして呼ばれる形で物語が開始される。ただ長々と冒頭で説明せず、別に知らなくても展開上問題ないということなのか、開始3分で事務局から呼び出され、開始5分でもう会場入りして、本筋に突入するなどやたら早い。
今回のゲームは3つのリンゴを投票しながら投票状況に応じて金額が±していくシステムだが、この辺は練習までして長々見せてくれるので分かりやすい。今までと違って、ルールの隙をつけば誰も損せずに全員で助かる事が可能というわけではなく、最初から全員助かる選択肢が提示される。だが誰もそれをやろうとせず、もっと儲けようと裏切りが生じるという形で話が展開。2時間越えの長さで、裏切りや逆転が続いていく。この辺りはドラマ版と同じで、直の成長ぶりもSeason2からそのまま続いた形で終わるので、綺麗な完結だった。ドラマ版を見て続きが気になっているなら見て損は無いし、基本的にはドラマ版と同じような雰囲気で話が進むのでドラマ版でもういいやというなら見る必要はないと思う。ドラマを知らない人でも、特にドラマを引きずった展開は主催者が誰なのか?くらいしか無く、秋山の過去など気になる要素はドラマ版で完結していて今作で改めて語られることもないが、映画版を見る上では特に必要ないので問題ない。
ただ秋山の過去の話など、秋山のキャラクターの掘り下げがドラマでは少々足りない感じだったので(最終回予告で流れた回想が実際の最終回ではカットされたりした)、映画ならではの展開として秋山が苦悩する流れは取っておいても良かったような気はした。話自体は更なる続編への欲を出さずにちゃんと終わっていたのが1番良かったところかも。
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印象度★★★★☆