日本以外全部沈没

1973年に小松左京の「日本沈没」が大ヒット、映画化もされたが、その時に筒井康隆がパロディ小説として発表したのが原作。「日本沈没」が06年にリメイクされたのに便乗して、今作は初映画化された。小松左京も公認ということになっている。

ストーリーはタイトル通りでアメリカが沈没するのをきっかけに日本とチベットなど一部の高山地域以外が全部沈没。難民が日本に押し寄せてきて、悲惨な境遇をたどる外国人たちと、世界で1番えらい人種になって若干調子に乗る日本人の姿を描いたブラックユーモア。

露骨に人種差別したり、領土問題とかを軽々しく口に出したりと過激な描写も多く、まあギャグとして見ればそれなりにハチャメチャでおもしろいのだが、外国人が見たら怒るんじゃないかと思う。特に中国とか韓国とかとの関係は大丈夫だろうか。かなり問題発言が多いような気がしたけど…。

かなり低予算、わずかな時間でとったのが丸見えなしょぼい沈没シーンや映像の数々は狙ってやってるB級バカ映画という風情なのでとにかくバカ騒ぎを楽しめばいいのかもしれない。人類みな平等とかテーマ的なものは特に無いし、深い映画ではない。底の浅さを楽しめばいいのだろう。

本家「日本沈没」のリメイク映画が最悪だったので、こっちの方がおもしろいなんて意見もあり、レンタルでもなかなか借りられなかったのだが、いざ見てみれば…どうにも微妙。単純に笑いのセンスが合わなかった。まったくおもしろくないわけではないが、独特すぎる気がする。

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印象度★★★☆☆

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