曲がれ!スプーン
2009年公開。長澤まさみ主演のコメディ。監督は本広克行。監督が同じ縁で「サマータイムマシン・ブルース」メンバーが「UDON」に一瞬出演したりしていたが今回も「サマータイムマシン・ブルース」「UDON」と同一人物、もしくはパロディのような人物があちこちに登場している。
超常現象を笑うバラエティ番組「あすなろサイキック」ADの桜井(長澤まさみ)はディレクターに命じられ、エスパー探しの取材の旅に出るがまったく成果が上がらない。そんな中、エスパーたちが集う喫茶店「カフェde念力」では普段能力を隠して生活しているエスパーたちが互いの能力を披露しあうパーティーを開催していた。そこに桜井がやってくる。天敵であるマスコミに能力を知られてはマズイ。エスパーたちは能力を知られずに桜井を追い返すことができるのか?
公式のあらすじストーリーと実際のストーリーの流れが微妙に違う。エスパーたちの中に偽物が紛れ込んでいたというくだりは別に誰が偽物なのか?という展開ではなく、間違えて紛れ込んだだけで途中から出てくるので見ている方は一瞬でこいつ違うな?とわかってしまう。彼が待ち合わせていたのが長澤まさみでそのために長澤がメイン舞台の喫茶店にようやく到着するという流れ。だがここまでに1時間近く使ってしまう。エスパーたちの様子だけでも十分に中身はあるのだが、主人公なのに1時間近くも蚊帳の外というのはさすがにちょっと浮いているように思えた。しかももっと能力を使いまくりながらドタバタするのかと思いきや、あまり能力を生かしあうこともない。クライマックスなんかはもっとそれぞれの能力を組み合わせて、見ている方を「すげぇぇぇぇぇぇぇ!!!」と思わせてほしかったがまったくそんな盛り上がりにはならない。素材や各キャラは面白かっただけにせめて「サマータイムマシン・ブルース」くらいのテンションとノリで突き進んでほしかったが、正直少し期待外れだった。長澤まさみは本当に「世界の中心で、愛をさけぶ」でブレイクしてから無難以上の作品に出会えないなぁ…。
★★★☆☆