タイムライン
なんとなくタイムトラベルな気分だったので『タイムマシン』と一緒に借りてきた今作。物足りなかった『タイムマシン』に比べてこっちは期待以上のおもしろさだった。
14世紀の遺跡から「助けてくれ」という文字とメガネのレンズが見つかり、数日前から行方不明のジョンストン教授の筆跡とレンズであることが発覚。遺跡の発掘プロジェクトチームの面々はスポンサーの元を訪ねると、教授は時間移転装置(のようなもの)で過去に旅立ち戻ってこれなくなっているという。早速、教授を助けに教授の息子・クリス(主人公)らチームの面々と研究所の何人かが1357年に出発。だが、時代はフランスとイギリスの戦争の真っ最中で彼らも巻き込まれていく。
かなり怒涛の展開が続いて緊迫感がある。主人公サイドのメンバーも到着早々に続々死んでいく。馬に弓矢で戦争モノとなるとあまり洋画を見ない俺としては『ロード・オブ・ザ・リング』を連想するのだが、あの映画は主役サイドは不自然なまでに絶対死なないので(3作目は見てないから知らんけど)個人的には異常な長さもあって緊迫感が全く感じられなかったのだが、この映画ではわりとポンポン死んでいくので緊張感が最後まで続いた。
また最初の方の遺跡発掘で「なぜ?」という疑問が過去に行ったことで「そういうことだったのか!」と分かるタイムトラベルの醍醐味のような展開も良い。後で考えると多少疑問が残らないこともないがストーリーのテンポがいいので特に気にならない。タイムマシン、というよりは物質転移装置のようなやり方でスリップするのも何気に新鮮だ。
1つ突っ込むとすれば今回の事件の元凶となった教授であろうか。彼のせいで何人犠牲になったことか…。しかも、考古学者のくせに生き残るために歴史を変えるような行為に加担。まあ人間、殺されそうな局面になったら保身が大事だよね。
印象度★★★★☆