タッチ
あだち充原作の人気漫画、アニメ化もされて大ヒットし名作と呼び声の高い作品の実写映画。80年代に漫画、アニメ、実写ドラマなどが制作されていたが90年代はそれらが語り継がれるのみで新たな展開はなく今回久々の新作となった。ヒロインの南ちゃんを長澤まさみで主演に持ってきて、双子の兄弟を昼ドラ『キッズ・ウォー』シリーズで知名度を上げその後は「王様のブランチ」レギュラーで活躍する斉藤翔太、慶太(それぞれ達也、和也)が演じた。
原作やアニメは80年代中盤と生まれた頃なので世代的には知らずせいぜい「甲子園を目指していた双子の片方が死んで、もう片方が甲子園を目指す」、「ヒロインの名前は南ちゃん」しか知らなかったので原作との違いとかも分からず普通に楽しんだ。超名作とまでは言わないが出来のいい青春映画という感じで撮影時期が寒かったせいで真夏の甲子園が全く真夏に見えない(みんな汗かいてねぇ)のが気になるくらいでおおむね好印象。何より『世界の中心で、愛をさけぶ』でボーズにして以来、ようやく髪も伸びていい感じに整った長澤まさみは最強クラスのかわいさと存在感を放っている。さすがに東宝シンデレラだけあって本来主役の達也をおしのけて主役になっているくらいなので長澤まさみが好きならそれだけで最高だろう。
原作26巻を2時間にまとめるので展開は速く、半分もいかないうちに慶太の出番がなくなってしまうがその後の2人の苦しみなどけっこう時間を使っていたのでそんなに急ぎ足な感じはしなかった。
挿入歌はユンナでオリジナル曲『夢の続き』が思いのほか大音量でかかったのちに、クライマックスで『タッチ』のカバーがやはりけっこう大音量でかかる。もう少し音抑えてもいいような気がしたが(特に『夢の続き』)まあ原曲に対して思い入れがないので普通にいいと思った。主題歌は別でYUKIが担当。エンディングでかかる。YUKIの曲もヒットしたがユンナも挿入歌のわりにはそこそこヒットしたが確かにユンナのほうが記憶に残る。
★★★★☆