レビュー予備軍

このページではレンタル等で聞いたけど、録音などのバックアップはしないで返してしまった、録音はしたけどあんまり聞かないまま倉庫行きになってた等々、ちょっと聞いた程度のアルバムの感想を簡単に書いていくページです。基本的に借りた時にさらっと聞いた程度のものなのでご了承下さい。

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FOXTROT  相川七瀬
4thアルバム。シングル『COSMIC LOVE』『世界はこの手の中に/Heat of the night』『Jealousy』『China Rose』、さらにC/W2曲を収録したため全13曲中新曲は6曲。3作目のミリオンとなったベスト盤を経て売上は20万ほどまで落ちてしまい、人気は激減。シングルはトップ10ギリギリになり、短い金髪にイメチェンしたりしたりと色々と変化があったが、テレビ出演などを控えるなど意図的に存在を地味化させたような印象も。曲の方は今回までが織田哲郎の全面プロデュース。ギターベースだけでなく、ドラムやキーボード、プログラミングなどまでクレジットされている力の入れ様だが、初期ほどのインパクトはほとんどなくなってしまった。その分だけシングル曲などけっこう聞き込んでくると良さが分かってくる曲が多い印象だが、ヒット路線としては少し外し始めている。売れなくなったのは単純にパッと聞きのキャッチーさが薄れたのでまあ納得という感じだが、アルバムとしては深みが増しておりそれなりにいい感じ。

初回盤には8センチCDがついており、『SWEET EMOTION』『China Rose』『BUB』のライブ音源が収録されている。『SWEET EMOTION』のライブ音源はCDよりも臨場感あるサウンドが素晴らしい。やはりこういうパッと聞いて名曲!な曲が無くなってしまったのは残念かも。
★★★☆☆


crimson  相川七瀬
3rdアルバム。シングル『Bad Girls』『彼女と私の事情』『Nostalgia』とC/W1曲を収録。シングルでの売上はガクンと落ちて20万台。アルバムでも1位は獲得したが、70万台にとどまり、2作続いたミリオンが途絶えた。この後のベストで再びミリオンを飛ばすがそれが最後の大ヒットとなり、結果的にオリジナル最後の1位獲得作。当時シングルだけ聞いてても確かにインパクトが急に落ちたなという感じはあった。今作も織田哲郎が全面プロデュースをしていたのだが、やはり少し疲れが見えてきていたのか。ただアルバムとして通して聞くとあまり衰えは感じず、むしろ深化していってるのを感じる。トータルでは不思議と前2作に劣らない肩を並べる作品
★★★★☆

 

以下あいうえお順


Red  相川七瀬
1stアルバム。『夢見る少女じゃいられない』『バイバイ。』『LIKE A HARD RAIN』『BREAK OUT!』の4シングル以外にもC/W2曲、新曲は5曲で構成されている。シングルではじわじわブレイクしてきていたところだったがアルバムで大爆発。結局シングルでは1度も取れなかった1位を獲得し、そのまま自身最高の245万枚を売上げた。ビーイングを離脱した織田哲郎が全面プロデュースということだが、ビーイング時代はほぼ作曲のみで編曲は手がけていなかったのと自身ソロでもここまでエレキギターを前面に出していなかったので、ビーイングっぽさはほとんどない。織田が全面的に手がけたギター以外は打ち込みロックサウンドだがハードなギターに耳に残るメロディーは非常に聞きやすい。アルバム自体もシングルほどのアルバム曲はないが非常に聞きやすい曲が並んでいて、1stにして既にコンセプトも明確。初めからきっちり狙って作っていたのが分かる。売れすぎた反動、ブームが去った今では中古屋でも投売りされているが、現在こういうシンガーが他にいないので逆に新鮮だし、聞いて損はない1枚。
★★★★☆


Paradox  相川七瀬
2ndアルバム。唯一のミリオンヒット『恋心』、50万ヒットの『トラブルメイカー』『Sweet Emotion』の売上トップ3シングルを収録した強力盤。で、2作連続の1位&ミリオンヒットとなったが245万売った前作に対して143.5万枚と大幅に落としている。なおC/Wも全て収録したので全11曲中シングル6曲、新曲5曲(うち1曲インストなので実質4曲)になってしまっている。今作も織田哲郎による完全プロデュース。一部作曲を他者に委ねたアルバム曲はあるが、編曲には全て関わっているし、全ギターと今回はベースまで担当する気合の入れよう。『恋心』など初期からあったらしいので、この辺りまではわりかしデビュー前の段階から見通しを立てて作っていたのではないだろうか。アルバムの売上としては前作がピークなのだがシングル的にはこの頃がピーク。新曲が少ないのを差し引いても、ロックなだけではなく刹那系バラード(?)といった勢いのいいロックだけでない面も見せていたりと前作よりも完成度は高いと思う。
★★★★☆


風をあつめて Aqua Timez
1stアルバム。シングル『決意の朝に』『千の夜をこえて』収録。シングル2曲は素晴らしかったもののC/Wがいつも微妙だったのでアルバムには手を出さなかったんだけど図書館に入ってたので借りてみた。思っていたよりはキャッチーな曲もあったけどやはりシングルに及ぶ曲がないのと、ほとんどの曲で歌詞を詰め込みすぎてて早口なので何を言っているのか聞き取りにくい。それとメロディーはいいんだけどバンドとしてあまり残るところがない感じも。悪くは無いアルバムだけど個人的にはシングルA面だけでいいかな。
★★★☆☆


Super Best of Yumi Arai 1972-1976  荒井由実
96年発売の荒井由実時代の2枚組非公認ベストアルバム。荒井時代は非公認ベストがわんさか出たが、これが乱発最後にして現在も販売されているのは今作のみ。00年にはさりげなくリマスター再発までされている。映画「魔女の宅急便」のテーマ曲となった『やさしさに包まれたなら』『ルージュの伝言』や最初の大ヒット曲『あの日にかえりたい』、有名な『卒業写真』など、松任谷由実のベスト『Neue Musik』だけでは回収できない名曲が含まれている。時期的には73年〜76年。荒井由実名義での4枚のアルバム全40曲から30曲という欲張りすぎな選曲のため、ほとんど網羅してしまっていてあんまり「ベスト」ではない。ニューミュージック的な曲が多く、ここまで古いと80年代〜90年代序盤ほどバブリーな雰囲気も無く、逆に普遍的というか。長いのでけっこう流し聞きしていたんだけど落ち着いたポップス中心ながらさりげなく耳に残るいい曲が多い
★★★★☆


ソルファ  ASIAN KUNG-FU GENERATION
2ndアルバム。トップ10入りとなったブレイク後の『サイレン』『ループ&ループ』『リライト』『君の街まで』の4シングルを収録している。基本的に真っ当なギターロック。厚いギターサウンドが前面に出ている。下北系バンドの代表格とも言われているようだがこの手の音が好きなら普通にはまると思う。あとはボーカルや全体的な世界観が来るか来ないかだと思うが、個人的にはそこまでは来なかった。でもいいバンドだと思う。
★★★★☆


ベスト+裏ベスト+未発表曲集  Cocco
01年に突然活動中止を発表した後に出た初のベスト盤。ここまでのシングルA面12曲、C/W7曲、アルバム2曲、未発表5曲の2枚組。初回盤には8センチCD付属でさらに未発表曲が2曲収録されている(今回借りたものには未収録だった)。『強く儚い者たち』などトップ10には入らずともロングヒットを飛ばしていた曲は当時も印象に残っていたが、あとずいぶんと口の大きい方だなという印象も実際に聞いてみたらかなり激しいロックサウンドが展開している曲が多くてビックリした。負の感情を吐き出した強烈な曲が多く(1曲目から爆音とCoccoの叫び声から始まる)、それがCoccoという世界観を大きく構成している。ここまでとは思っていなかったので驚いた。比較的ヒット路線で穏やかな『強く儚い者たち』だって、よく歌詞にも目を向けると表面的にはずっと穏やかなのだがふいに「宝島が見えるころ 何も失わずに同じでいられると思う?」とか随所に毒が。テレビでは普通には喋らずに妙に片言の日本語を喋る(沖縄出身の日本人のはず)という不思議な印象だったのを覚えているが(ていうか復帰後の現在も変わらず)、どういう人生を歩んだらこういう楽曲が生まれてくるのかバックボーンが気になる。個人的には重すぎてそこまで好きにはなれなかった。とはいえ重いにも関わらず楽曲は不思議な魅力に溢れており、ハマる人はかなりハマる要素があると思う。
★★★☆☆


マッキングGOLD@  後藤真希
1stアルバム。ソロデビューの『愛のバカやろう』『溢れちゃう...BE IN LOVE(A Passionate Mix)』『手を握って歩きたい』『やる気!IT'S EASY』までの4シングル(5枚目のカバー『サン・トワ・マミー/君といつまでも』はアルバム未収録シングル)、さらにごまっとう『SHALL WE LOVE?(後藤Version)』、あか組4『赤い日記帳(後藤Version)』も収録。ラストには生バンド演奏の『手を握って歩きたい(Album Version)』まで収録され、純粋な新曲は残り4曲。これ以降のシングルで記憶に残ってるのは原色ギャルくらいしかないのでほとんどベスト盤同然に感じたのだが、どうにも方向は模索している感じ。当初は大人っぽいR&B調中心に攻めようとしていたっぽいのだが、2ndの不評を受けてなのか3rd『手を握って歩きたい』で子供っぽいポップソングにシフトして以降は明るいポップソングが多くなっており、アルバム全体も年齢相応の明るい曲が多い。当時クールに見られがちだけどけっこう普通の女の子なんだみたいな発言を何度かしていたこともあったように記憶しているがクールという世間のイメージよりも等身大の路線に変更したのかも。アルバム曲も気合が入っていてけっこう出来はいい。だが結局、ソロデビュー曲以外にこれといった大きなヒットは出なかったので失敗といえば失敗だったのかもしれないが、松浦や藤本などが台頭してた時期だし、そういう路線は彼女たちの方がイメージ的にも得意だったので仕方ない。
★★★☆☆


MY ALL<YUKI KOYANAGI SINGLES 1999-2003>  小柳ゆき
04年発売のベスト盤。いきなりロングヒットでブレイクした『あなたのキスを数えましょう〜You were mine〜』、『愛情』『be alive』などヒット作を網羅している。いきなり売れて、アルバムでもしっかりミリオンをたたき出し、一躍確かな人気を手にしたかと思いきや、01年に大失速。『remain〜心の鍵』で若干持ち直すも、そのまま一直線に売れなくなってしまった。世間的にも既に消えた存在となっていると思われる。登場は確かに衝撃だった。当時高校生とは思えない老けた海外ミュージシャンのような大人びた風貌と圧倒的な歌唱力。絶壁っぽい場所で歌う『愛情』もサビで舞空術を披露する『be alive』も全てが衝撃であり、同時に耳に残る名作だった。彼女が何故売れなくなったかは聞けば分かるが、単純にそれ以上の曲を用意できなかったからである。少なくとも個人的にはそう思えた。歌が上手すぎるゆえに、逆に曲の方が小柳についていけない。小柳の方も存分な歌唱力を示すだけで曲にレベルを合わせられない。ある意味では非常に不器用な歌手なのかもしれない。
★★★☆☆


バラッド '77〜'82 サザンオールスターズ
バラードベスト第1弾。当時は他にもいくつか出ていた企画盤ベストの1つでカセットでしか発売されていなかったのが、人気が出たことで公式シリーズ化された作品の第一弾。とはいえ初期なので現在でも有名な曲は「いとしのエリー」「Ya Ya」くらいしか入ってない。デビューが78年なのに何故77年からになっているのかもファンの間で謎とされている。基本ゆったりした曲が入っていてそこそこいい曲も多いが、いかんせん音が古い。ただ他のベスト未収録のいくつかのシングルが回収できるので貴重といえば貴重か。なお『バラッド2』はファンの間でも評判が悪い。実際聞いてみたが地味な曲連発だった。
★★★☆☆


勝訴ストリップ  椎名林檎
2ndアルバム。絶頂期のシングル『本能』『ギブス』『罪と罰』を収録。230万枚の大ヒットとなったが、内容は恐ろしく濃厚。サウンドもかなり暴力的だがとにかく世界観が濃い。耳に残るメロディーは確かにいいとは思ったがこんな濃いのが200万枚も売れたというのはかなり凄い。これ以降はさらについていけない世界へ深化していくのでさすがに売上も激減していったがヒット路線と濃い世界観がギリギリのバランスで成り立っていた時期の最後の作品なのかな。
★★★☆☆


うず  Sugar Soul
2ndアルバム。実はシングルではヒットしてなかったが1stアルバムも10位を記録して10万枚売っていた。92.3万枚の大ヒットとなったDragon Ashのkjとのコラボ『Garden』と、続いて10位15万枚のヒットを記録したZEEBRAとのコラボ『Siva 1999』を収録。初登場3位で30万枚のヒットとなった今作だが、これ以降確かに目立つヒットは無く(それでもシングルでもベスト20程度のヒットは出せた)、何故かリミックスアルバム2連発やライブ盤(これも12位を記録している)などオリジナルが出ないままにベスト盤になってしまい現在は既に活動していない。地道に人気つかんでいたところでドカンと派手に売れたせいで逆に続かなくなってしまったタイプか。『Garden』はロングヒットしていたのでよく知っていたが、この歌手自体は全く知らなかったのでどんなもんなのかな?と思っていたのだが、簡単に言うならばR&B全開。当時のMISIAや宇多田よりもポップ性が薄くて本場のアメリカっぽい風格(本場知らないのであくまでイメージだけど)が漂う。正直この手の曲調はポップ性が薄れてしまうともう良さが分からないのでイマイチだったのだが、歌唱力といいトラックメイキングといい気合が入っているのは確かR&Bが好きならばかなりの良作なのではないだろうか。
★★☆☆☆


SA  鈴木あみ
1stアルバム。1st〜6thシングルまで収録。14曲中8曲が既出のシングル曲187.9万枚を売上げた最大のヒット作。アイドルというよりかは小室プロデュースというブランド力が通じていた最後の歌手である鈴木あみは、同時期に活躍していた同じASAYAN出身のモーニング娘。はシングル=アルバムか下手すればアルバムの方が売れない状況にあった中で、SPEEDのようにアーティスト認知されていたようだった。そこが小室とつんくの違いだったのかもしれない。そんな特大ヒットアルバムだが、当時からさほど評判は良くない。あみのロボットボイス(歌が下手なのでごまかすためにかなりいじっているせい)は差し置いても楽曲的にも小室が既にヒット路線ギリギリ。この段階ではまだシングル楽曲に関しては一定のキャッチーさは保っているがTK全盛期に比べると実験的な匂いが漂い始めている。またシングル以外の楽曲がどう考えても埋め合わせにしか思えない。数段以上落ちる曲ばかりなのでアルバム曲が増える後半がかなり退屈。当時はとりあえずシングル多かったので借りてはいたけど、現在では「あみ」時代はベスト盤だけで十分と言われている通りで、今更聞く意味はほとんどないかもしれない。今回改めてしっかりとCDで聞いてみたがやはり微妙だ。ちなみによく見るとシングル以外のアルバム曲は全部が部下の久保こーじに丸投げされており、TK1曲も書き下ろししてねぇ…。ただそれでも「あみ」時代3枚のオリジナルの中ではこれが1番マシなんだよな。
★★☆☆☆


Infinity eighteen vol.1  鈴木あみ
2ndアルバム。シングル4曲、C/W3曲、新曲4曲、インスト2曲の構成。小室プロデュースの神通力が通じた最後の作品で、小室プロデュース作品としても確かこれが最後のミリオンセラー(106万枚)。ただ前作同様に、売上の割にはかなりの怪作。シングル以外を完全に部下に丸投げした前作と違って今回はアルバム曲も小室自ら手がけた曲はあるのだが…。当時借りた時もほとんど聞かなかったけど、今になってもやっぱり良さが見えない。冒頭のインストと新曲の2曲連続でアイドルのアルバムとは思えないマニアックで地味な仕上がり。既存のシングル曲も新たなミックスでボーカルに妙なエフェクトがかけられている。鈴木あみの場合は常に機械ボイスだったのだが前作以上にこれは使いすぎ!たぶん当時小室がボーカルにオートチューニングかな?かけるのに凝っていた時期だったのかもしれん…。そもそもシングル曲に関してもキャッチーさよりも実験要素が強くなっていて、不気味な曲ばかり。巨大パッケージジャケットとかかなりアイドルグッズ的な売り方もしていたが、これがミリオンって…凄ぇ。とりあえず『BE TOGETHER』は小室過去の名作として、新作に限っては『Don't need to say goodbye』辺りはそこそこ名曲だとは思う。
★★☆☆☆


INFINITY EIGHTEEN Vol.2  鈴木あみ
3rdアルバム。前作から2ヶ月で発売された続編。表記が大文字になった理由は不明。シングルは間に出た『THANK YOU 4 EVERY DAY EVERY BODY』とC/Wの2曲のみ。R&BやHIP HOPに傾倒したリズム重視、外人ラップやコーラスを大幅に取り入れた内容。部下へ丸投げした曲は無く、全て小室が関与しているのだが、売れ線は完全に放棄アイドルである事も放棄。加工ボイス全開で平坦なメロディーを延々と歌い続けていく対象不明の超絶怪作。当然シングルも1曲しかなかったので、当時の人気をもってしても売れるわけなく、1位を逃し(2位)、40万台まで激減した。この後シングル1枚出してから、契約問題の方で引退態に陥るわけだけど、このまま小室が続いてても終わりだったと思える。何がしたかったのだろう。『THANK YOU 4 EVERY DAY EVERY BODY』が1つ抜けてキャッチーな曲なのだがこの曲もどこか壊れた雰囲気が漂う。ていうかメロディーが不気味すぎて歌いこなせてなかった。当時テープ録音だったもののほとんど聞かなかった作品達を久々に3作連続でCDで聞いてみたのだが…やはりどこにも良さは感じられなかった。ソニー時代、やはりベスト盤だけで十分です
★☆☆☆☆


CHAMBERS  Steady&Co.
Dragon AshのkjとDJ BOTS、RIP SLYMEのILMARLI、スケボーキングのSHIGEOの4人で結成された01年限定のスペシャルユニット。シングル2枚と今作をリリース。HIP HOPが伸びていた時期だけに『Stay Gold』『春夏秋冬』のシングル2曲はトップ10ヒットを飛ばしていたし、楽曲自体も耳に残っていた。今聞いてもこの2曲はいいし、高校2年の修学旅行で「耳から離れねぇ!!」と叫びながら「か〜みあっぷ!春夏秋冬!」とサビを連呼しまくっていた同級生の姿も印象に残っている。アルバムとしてはそこまでキャッチーな曲はなく、普通にラップのアルバムといった感じ。やはりDragon Ashが主導権を持っていたので当時の彼らの空気に近いのかな。ハードな方向にまでは行ってないので比較的聞きやすい。
★★★☆☆


HAPPY BIVOUAC  the pillows
99年発売の8thアルバム。『RUSH』『カーニバル』の2シングル収録。聞いたときはどれがシングルか知らなかった上に、特にシングルだけ飛びぬけて耳に残るとか分かりやすいということもなく、アルバム通して統一感のあるロックアルバムに感じた。既に10年近く前の作品ではあるが、現在(07,08年)とスタイル的にはほとんど変わっていない感がある。最近ハマった人もすんなり聞ける作品だと思う。ただファンには明確な違いがあるのかもしれないが、この変わらない具合は個人的にアルバム単位でそこまでハマれない理由でもあったりする。
★★★☆☆


愛の第6感  モーニング娘。
6thアルバム。『浪漫〜MY DEAR BOY〜』『女子かしまし物語』『涙が止まらない放課後』収録。さらに1年後に改題リカットされた『直感〜時として恋は〜』も収録されている。辻加護が卒業した直後だが参加シングル及びミュージカルのテーマ曲だった2曲の合計4曲に参加飯田・矢口・石川在籍時最後のアルバムでもある。ややこしい。基本的には明るいアイドルポップ満載で、大人っぽいR&B調の曲はほとんどないので個人的には聞きやすかった。リアルタイムで借りてた前作『No.5』なんかはかなりつまらなかった記憶があったので思ってたより良く思えたのはしばらく離れてたからだろうか?『女子かしまし物語2』なんてのが最後に収録されているが、歌詞は日常の出来事が各自バラバラに歌われておりあまり個々のメンバーが歌うつながりみたいのも感じられず。この曲、さらに次のアルバムでも3が収録されたらしいが、メロディー自体2パターンしかないのに使いまわしもいいところだ。また『直感』はリメイクバージョンとの違いがあまり分からなかった。これもほとんど使い回しじゃねーか。
★★★☆☆


the best selection of first moritaka 1987-1993  森高千里
2枚組の初期ベスト盤。結婚出産により新作のリリースが途絶えた99年にリリースされた。デビューから93年までの全シングルを(一部両A面除く)リリース順に収録した実質的なシングルコレクション。今作はワーナーからリリースされており、ワーナー所属の頃までという扱いなのでこの時期までを初期としたのだろうか(93年からワーナーが関わっているONE UP MUSICというレーベルになり、その後Zetimaが設立されている)

そんなわけで『DO THE BEST』とラストが一部被っているが、基本的に『DO THE BEST』以前の森高シングルが一気に聞けるのでありがたい。『DO THE BEST』でも書いたように、俺の中では森高は『気分爽快』が代表曲であり、歌詞がちょっと個性的な普通のポップスシンガーなのだが、初期を知っている人はもっとバリバリのアイドルイメージらしい。そんな時代の曲が収録されているわけだが、今聞くと意外と普通。アイドルというイメージが現代と当時でかなり違うからなんだろうけど、森高がドラム演奏を始めた後期と違うのはバリバリの打ち込みポップスだという事くらい。あと4曲目から自作詞になってそこでかなりぶっ飛んでるような強烈な個性を発揮しているところは凄いと思ったが(ていうか森高が凄かったのはやはりこの強烈な歌詞の個性だったのではないかと)、曲自体は今になってみれば別にアイドルアイドルしてはいない。多くの楽曲を手がける斉藤英夫は何気にかなりいい作家だと思う。すぐアダルト歌謡に走ってしまい、年齢相応のポップス路線を最も苦手とするつんく率いるハロプロにもかなり必要な人材だと思うんだがどうだろうか?あ、曲の方だけどやっぱアーティスト性を発揮するこれ以降の方が好きだ。
★★★☆☆


GREATEST-HITS  La'cryma Christi
2ndベスト盤。00年、04年、07年の解散時と3枚あるベスト盤のうち04年の作品。彼らの場合トップ10入りヒットしていたのが98年〜99年くらいなので3枚とも全てがオールタイムベストとなっており、どれを聞いても『With-you』『未来航路』といったヒット曲は毎回網羅されている。今作は代表ヒットの1つである『IN FOREST』が未収録で代わりにインディーズ時代の原曲である『FOREST』が収録されている。とりあえずビジュアル系ブームの時代に一度とはいえトップ3クラスまで上がってきたりボーカルTAKAがドラマ出演までしたりとブームの中においてもかなり上位まで来たバンドだったので印象は残っていた。だが、けっこう記憶にあるのは短期間で00年になると途端に失速してしまった。知ってる曲は完全に前半シングル曲3,4曲程度だったのだが、1曲目の『Warm Snow』からアレンジがけっこう凝っていてカッコイイ。その後もポップなメロディーに凝ったサウンドは耳に残るしこれはけっこういいバンドなのかと思ったが、後半になってくるとアレンジはそんなでもないけどメロディーがインパクト薄くなってしまった。
★★★☆☆


GOOD JOB!  RIP SLYME
初のベスト盤。00年のデビューから04年までのシングルと一部のアルバム曲を網羅(05年までになっているが05年は新作リリースなし)。HIP HOPが大衆音楽化する流れで同時期にKICK THE CAN CREW、ケツメイシがブレイクする中で最も大きく成功していたのが彼らだった。最終的にはケツメイシの方が人気が安定したが、個人的にはずっとKICK派だったのでどこかやる気ないというかダラッとした感じのユル〜イRIPの空気はあまり好きではなかった。ベスト盤通して改めてちゃんと聞いてみたが、やはりカッコよさではKICKだし、メロディーの良さならケツメイシには敵わない。個人的なラップ系を聞くときの優先順位で彼らの親しみやすさやユル〜イ雰囲気は全く当てはまらないのでやはりあまり好きにはなれなかった。あえて挙げるならブレイクしてきた『One』くらいかな。彼らに興味がある人にはお勧めのベスト盤。
★★★☆☆


Sweet 15th Diamond  渡辺美里
00年発売の2ndベスト盤。タイトル通り15周年記念の2枚組ベスト盤。99年リリースがなく、00年のオリジナルアルバムも同時発売だったため、対象外になっており、実質85年〜98年の楽曲の中から31曲が選出されている。95年の10周年ベスト『She loves you』は1枚、05年には20周年記念の3枚組オールタイムベストが出るなど5年おきに枚数が増えてパワーアップしていっている。95年じゃもう古すぎるし、かといって3枚組はいきなりきついので中間を取って今作を選択したのだが、案の定『My Revolution』、『サマータイムブルース』しか知らなかった(これもリアルタイムではなく、コンピ盤や別歌手のカバーとかで知っていた)。この00年頃まではアルバムならトップ10入りできる人気は残っていたのだが、これが最後のトップ10ヒット。確かに元気をくれるようなボーカルに、ポップな作風は普通に耳に残るし、知らない曲でもけっこういいと思える曲は多かった。ただ、基本線が80年代〜90年代初期のまま。ここだけ若干時代が止まったままで21世紀に突入していくような古さも感じた。良くも悪くも80's,アーリー90'sを引きずったままの歌手という印象かな。自身作曲だけでなく、小室哲哉、大江千里、岡村靖幸、伊秩弘将、小林武史などヒットメーカーによる楽曲もかなり含まれているのだが…どれを歌っても普通に「渡辺美里」って感じで全部王道に聞こえた。そういう意味で入り口に31曲は個人的には多すぎた。ただ興味がある人にはいいベスト盤だと思う。
★★★☆☆

 

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