NEW ADVENTURE
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | New Adventure | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
2 | STARDUST | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
3 | CRAZY LOVE | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 12thシングル 最高11位 売上7.6万枚 |
4 | ALICE〜album version〜 | AKKO,小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 4thシングル 最高2位 売上103.4万枚 |
5 | 雨の音〜album version〜 | AKKO,小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 7thシングルC/W |
6 | DESTINY | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 11thシングル 最高4位 売上51.0万枚 |
7 | 12月の天使達〜album version〜 | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 6thシングル『YES〜free flower〜』C/W |
8 | Private eyes | AKKO,小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 9thシングル 最高8位 売上9.8万枚 |
9 | ANIMAL LIFE | AKKO,小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 7thシングル 最高5位 売上22.3万枚 「MY LITTLE LOVER featuring.AKKO」名義 |
10 | Fallin' Blue | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
11 | Days | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 12thシングル両A面曲 |
12 | New Adventure〜reprise〜 | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 |
リリースデータ
1998年9月2日 2008年5月2日(再発) |
初登場1位 | 売上78.2万枚 | Produced by 小林武史 | TOY'S FACTORY avex trax |
メンバー
Vocal | AKKO |
Guitar | 藤井謙二 |
Keyboard | 小林武史 |
MY LITTLE LOVER3rdアルバム。前作から半年でリリースされた。前作に未収録だった3シングルと前作以降に発売された2シングルのA面曲は全て収録し、さらにC/Wも2曲収録したため、純粋な新曲は3曲のみ。売上は低迷してきていたが、ドラマ主題歌として「DESTINY」が久々に目立ったヒットを記録。続く「CRAZY LOVE/Days」ではトップ10落ちしてしまったものの、今作は前作を上回る売上を記録している。初回盤はビニール製デジパック仕様、通常盤はブルーカラーケース仕様。08年のエイベックス再発では通常ケースになっている。
通常盤のケースもブルーケースにする徹底ぶりだったが、ブックレット写真も全体にブルーを基調にしている。さわやかな青ではなく、ブックレット写真にある湖や森のような神秘的なブルーのイメージであり、このカラーはこのアルバムを的確に表現している。前2作とは全く異なり、今作は実験色が強くポップ色は薄め。多種多様なシングルで埋め尽くされながらも、アルバムのカラーが統一されて聞こえるのは構成がうまいからだと思う。C/W2曲はシングルとシングルを繋ぐインタールード的な役割を果たしているように思える。ほぼ最後に配置されている「Days」は先にベスト盤で聞いていて特に印象に残っていない曲だったが、この流れで聞くと最高。アルバム全体が停滞したような空気があるんだけど、「Days」では風の流れがわずかだけどでも確実に何か変わって前に進んで行けるような気分になる。新曲3曲はどれも重くて正直暗いが、引き込まれるような魅力を放っており、個人的には特に「STARDUST」は好きな1曲だ。打ち込みを多用しているのも特徴的でドラムは6,11のみ。他のサポート楽器は4でホーン隊、1,3,6,11,12でストリングスを導入しているだけ。「CRAZY LOVE」にしても今作の中ではポップな曲だが、やや実験的な空気が漂う。「ALICE」のデジタル感はそういう意味では合ってはいるけど、幻想的な空気では「YES〜free flower〜」と交換した方が良かった気はする。全体的にブルーがかったトーンで暗めなので、そこに引き込まれない限りは良さを見出すのは難しいアルバムではあるけど、間違いなく小林武史にとっては大いなる意欲作だったはず。思えばこの時期は小室哲哉も実験方向に向かっていったし、それまで比較的画一化されていたヒットシーンのジャンルは多様化していったし、世紀末というのは何かそういう混沌とした時期だったのかもしれない。
ちなみにカーステレオで運転しながら聞いたらさっぱり良さが分からなかった。レビュー予備軍時にそこそこ好印象な事を書いたし、もうちょっといい印象だったんだけどなぁ…と思いながら、帰宅後にミニコンポの前で聞いたら再び好印象に。前2作はたぶんさらっと流し聞いても良質なポップスアルバムとして楽しめるが、今作はじっくり聞くべき作品である。
印象度★★★★☆