PRESENTS
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | OVER TURE〜Time Circle〜 | 小林武史 | 小林武史 | ストリングスインスト | |
2 | 空の下で | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 10thシングル 最高6位 売上11.9万枚 |
3 | My sweet lord | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 8thシングルC/W |
4 | 回廊をぬけて | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
5 | Shuffle | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 8thシングル 最高4位 売上30.1万枚 |
6 | Naked | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 11thシングル『DESTINY』C/W(カット) |
7 | anniversary | AKKO,小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
8 | NOW AND THEN〜失われた時を求めて〜 | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 5thシングル 最高2位 売上65.0万枚 シングルよりアウトロが長いアルバムバージョン |
9 | 愛のために | AKKO,小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
10 | YES〜free flower〜 | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 6thシングル 最高1位 売上45.5万枚 |
11 | 遠い河 | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 |
リリースデータ
1998年3月4日 2008年5月1日(再発) |
初登場2位 | 売上59.1万枚 | Produced by 小林武史 | TOY'S FACTORY avex trax |
メンバー
Vocal | AKKO |
Guitar | 藤井謙二 |
Keyboard | 小林武史 |
MY LITTLE LOVER2ndアルバム。前作以降、96年にAKKOと小林武史が結婚、一時産休に入るがシングルリリースは半年開いた程度だった。シングルのリリースが続き、この時点でシングルは7作溜まっていたが収録されたのは4シングル(C/Wも1曲)。「NOW AND THEN〜失われた時を求めて〜」はアウトロが追加されてシングルより長くなっているがアルバムバージョンとは表記されていない。「ALICE」、「ANIMAL LIFE」、「Privete eyes」の3シングルは次回作に持越しとなった。売上は下降線をたどっており、初動で29万出したもののTHE YELLOW MONKEYに及ばず2位だった。さらに累計売上も7シングルのうち最初の2作を下回り、前作から一気に220万人が離れる結果となった。当時は白いスリーブケース入り仕様だったが、エイベックス移籍後に全作を再発した際には通常ケース仕様となっている。
1曲目はいかにも小林武史(00年代以降の感覚)なストリングスインストで幕を開けるが、前奏的なインストであり長くない。さらにこれ以外にストリングスが出るのは「NOW AND THEN〜失われた時を求めて〜」のみ。今作でも小林武史はストリングスにこだわりを見せておらず、あくまでバンドサウンド主体のポップスを構築している。シングルの時点でもどんどん方向性が拡散していく感じだったので、前作の様な圧倒的な統一感は無い。「空の下で」や「Shuffle」といったシングルはマイラバ全体の中でも飛び抜けて開放感に満ちたポップスで、この2曲が特にアルバム全体のイメージを明るく照らしているが、そればかりではなく従来路線や暗めだったり地味目な曲もある。元よりメロディーに関しては桑田や桜井といった超天才と並べてしまうとそこまで圧倒的ではないものの、小林の強みはやはりアレンジ能力であり、今回も丁寧に編みこまれたアレンジが秀逸。前作の高い完成度から同じことをやろうとせず、色々とポップスの可能性を模索していくわけで次回作以降はもっと実験色が強くなる。明るい曲もあるし、ちょっと幻想的な曲もあるという点ではマイラバの中で最も幅が広くて開いた作風だと思う。色々なマイラバが聞けるという意味では今作が1番かもしれない。
この頃は相川七瀬や河村隆一、そして空前絶後の宇多田ヒカルもそうだったようにブレイク途上でリリースされた1stアルバムはあまりにもとてつもないことになりすぎる傾向があったので、1stの280万枚は無理にしても今作だって作品内容だけでなく、そもそも収録シングルの訴求力だけでもミリオンくらいは軽く達成できる風格はあったと思う。何故に60万程度で終わったのだろうか。
印象度★★★★☆