大傑作撰(初回盤)

花盤
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 夏の終わり 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗 中村タイチ 3rdシングル(カット) 最高6位 売上10.2万枚
2 生きてることが辛いなら 御徒町凧 森山直太朗   16thシングル 最高23位 売上1.8万枚
3 どこもかしこも駐車場 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧   8thアルバム『自由の限界』収録曲
4 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧   3rdアルバム『諸君!!』収録曲 中孝介に提供 セルフカバー
5 若者たち 藤田敏雄 佐藤勝 高田漣 20thシングル 最高25位 売上0.9万枚
ザ・ブロードサイド・フォーのカバー
6 風花 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 渡辺善太郎 9thシングル 最高10位 売上3.2万枚 2016 Mix
7 愛し君へ 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗 中村太知 1stアルバム『新たなる香辛料を求めて』収録曲
8 フォークは僕に優しく語りかけてくる友達 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧   6thアルバム『素敵なサムシング』収録曲
9 嗚呼 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/河野圭 10thアルバム『嗚呼』収録曲
10 小さな恋の夕間暮れ 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 渡辺善太郎 8thシングル 最高10位 売上2.5万枚
11 太陽 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗 中村太知 4thシングル 最高5位 売上9.6万枚 2016 Mix
12 さくら(独唱) 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗 中村タイチ 2ndシングル(リメイクカット) 最高1位 売上106.4万枚
13 日々 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 蔦谷好位置 19thシングル 最高46位 売上0.2万枚
14 生きとし生ける物へ 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗 中村太知 5thシングル 最高9位 売上13.0万枚
15 虹(2016 ver.) 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 信長貴富 2ndアルバム『風待ち交差点』初回盤ボーナスCD収録曲 新録音

Strings Arranged by 中島ノブユキ(5)
Sound Produced by 笹路正徳(2)、石川鷹彦/森山直太朗(3,8)、笹路正徳/森山直太朗(4)、高田漣(5)、渡辺善太郎(6)、森山直太朗/河野圭(9)
Produced by 蔦谷好位置(13)

初回盤のみ
土盤
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 レスター 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗 中村タイチ 1stミニアルバム『乾いた唄は魚の餌にちょうどいい』収録曲
2 さなぎの時代 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 渡辺善太郎 劇場公演DVD+CD『森の人』収録曲(ライブ音源)
2004 Studio Recording(未発表音源)
3 今が人生〜飛翔編〜 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗 中村太知 6thシングル(リメイクカット) 最高20位 売上2.1万枚
4 君は五番目の季節 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧   10thシングル 最高13位 売上2.1万枚 2016 New Vocal Recording
5 シルビア 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧   2ndアルバム『風待ち交差点』収録曲
6 坂の途中の病院 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 田中義人 14thシングル『太陽のにほひ』C/W 2016 Edit
7 夕暮れの代弁者 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧   3rdアルバム『諸君!!』収録曲
8 僕らは死んでゆくのだけれど 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 笹路正徳 2009 Recording(未発表音源)
9 優しさ 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧   4thアルバム『あらゆるものの真ん中で』収録曲
10 うんこ 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 石川鷹彦 5thアルバム『レア・トラックスvol.1』収録曲
11 よく虫が死んでいる 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧   8thアルバム『自由の限界』収録曲
12 コンビニの趙さん 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 高田漣 9thアルバム『黄金の心』収録曲
13 魂、それはあいつからの贈り物 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/河野圭 10thアルバム『嗚呼』収録曲
14 12月(2016 ver.) 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/御徒町凧 森山直太朗/河野圭 配信限定シングル(05年)  新録音

Sound Produced by 田中義人(4,6)、笹路正徳(5,8)、笹路正徳/森山直太朗(7)、石川鷹彦/森山直太朗(9,11)、高田漣(12)、森山直太朗/河野圭(13,14)

初回盤のみ
DVD
No タイトル 備考
■Studio Session 2016〜直太朗的録音箱集友楽〜■
1   OP
2 夏の終わり 3rdシングル(カット)
3 ラクダのラッパ 4thアルバム『あらゆるものの真ん中で』収録曲
4 どうしてそのシャツ選んだの 5thアルバム『レア・トラックスvol.1』収録曲
5 明けない夜はないってことを明けない夜に考えていた 13thシングルC/W
6 17thシングル
7 どこもかしこも駐車場 8thアルバム『自由の限界』収録曲
8 未来〜風の強い午後に生まれたソネット〜 13thシングル
9 4thシングル両A面曲
■Interview「森山直太朗ってなんだろう」〜15年をめぐる、あるひとつの考察■
1   インタビュー
2   Phase1 直観〜直太朗に聞く10の質問〜
3   Phase2 記憶〜写真は何を語るか?〜
4   Phase3 感情〜楽曲を作り出す原動力〜
5   Phase4 思考〜いまの自分を表現する〜

リリースデータ

2016年9月21日 初登場4位 売上5.9万枚 ユニバーサル

森山直太朗2ndベストアルバム。05年の『傑作撰』以来のベストアルバムでデビュー15周年記念作品01年のインディーズデビューから2016年で15周年となるが、直太朗の発言ではこの10月から15周年に突入としており、インディーズデビュー作『直太朗』は3月発売、シングルが11月発売、1年後の02年10月にメジャーデビューしているためメジャーデビューを起点とした15年目突入(ここに来て流行りだした「●周年イヤー突入」という意味の通らない日本語の誤用)を15周年として前倒しでやっている可能性が高い。『傑作撰』の続編ではなく拡大版的内容で、メジャーデビュー以降のオールタイム選曲。一部の楽曲ではミックス変更や新録音などが行われている。通常盤は「花盤」1枚のみ。初回盤には更に深い選曲を行った「土盤」とスタジオライブ&インタビューを収録したDVD付。さらにブックレットには森山直太朗と御徒町凧による対談形式での全曲解説、著名人の寄稿文が掲載されている。05年の『傑作撰』以来となるトップ10入りとなった。

「小さな恋の夕間暮れ」「坂の途中の病院」はアルバム初収録。「今が人生〜飛翔編〜」も飛翔編ではアルバム初収録。「太陽」はアルバム初収録となるシングルバージョンがミックス変更されている。「君は五番目の季節」はボーカルとコーラスが新録音されているがオケ自体はアルバム初収録のシングルバージョンのもの。

シングルを網羅するタイプのベストアルバムとは全く異なるが、現時点での王道的選曲にして入口として実に優れたベストアルバムの手本のような1作。重量級ベスト盤ブームの中で直太朗のスタッフは冷静な着眼点をお持ちのようで、直太朗と御徒町が「全部乗せ」のようなベストアルバムを構想していたところ、スタッフから入口を工夫しないとダメな時代であり2枚組でボリューミーなら買ってくれる時代じゃないと言われ、まず間口の広い手に取りやすい1枚のベスト盤を制作。これが「花盤」となり、初回盤にのみ付属する「土盤」は15年の中で意地を出せた曲をテーマに選曲された。前ベストとの被りは有名曲以外は極力省いているような印象はある。

花盤
ダントツ最大のヒット曲「さくら(独唱)」は季節でもないし、今更これを入口にする人は案外少なく、いてもせいぜいレンタルか中古で前ベスト『傑作撰』を入手するだろうということなのか、奥の方に押しやられている。ここ数年夏の終わりに音楽番組で歌う機会が多い「夏の終わり」を1曲目に配置、歌詞が話題になり紅白復帰を果たした「生きてることが辛いなら」を2番目に配置、初回盤DVDでスタジオセッションで歌い、インタビューでも激押ししてインタビューの合間にMVをフル収録するなど最重要作に位置づけられる「どこもかしこも駐車場」を3番目、中孝介への提供作として知られる「花」セルフカバー、直近でドラマ主題歌として話題になった「若者たち」カバー、朝ドラ主題歌だった「風花」…と特に前半の選曲にスキが無い。今作発売時点でしばらく直太朗を聞いていなくて久々に聞くとか、前ベスト以降で興味を持った人たちがまず最初に聞きたい曲を連発しつつ、3番目に世間的には知られていないがファンの間では人気が高く、本人も自信作である「どこもかしこも駐車場」をぶっこんで来るさじ加減も素晴らしい。もちろんまだまだいい曲はいっぱいある。シングル曲もほとんど入っていないし、シングルを越えるアルバム曲もあるけど入口である事を考えればまさにベストアルバムだと思う。

土盤
こちらはベスト盤ということで購入するくらいには関心がある人向けの選曲。ベストに漏れた準・ベスト的な選曲というのとは違って、花盤とは全く別の観点から直太朗の土台となる部分を中心に選曲したような楽曲で、世間に知られるイメージとはやや異なる曲も多く並んでいる。シンプルな曲から実験的な曲、よりフォーク色が強い曲まで曲調が幅広く、より深く直太朗の15年間を知る事ができてなかなか面白い。ファン向けに未発表音源もサービスするのも忘れない辺りの気配りもうまい。

DVD
スタジオライブでは更なる選曲+「夏の終わり」「どこもかしこも駐車場」は最新の歌声でも聞かせてくれる仕様。個人的にはCDへの「未来〜風の強い午後に生まれたソネット〜」未収録が残念だったがせめてここには入ってくれて嬉しかった。インタビューでは直太朗及び御徒町(別々に登場する)が自身の音楽を深く突き詰めていく内容で、サブタイトルに対して明確な答えが用意されているわけではないが、考えを知る事が出来て興味深い。

森山直太朗、名前は知っているけど初期のヒット曲以外は最近はあまり知らない、今でもTVでよく見かけるがトークの印象ばかりで曲が入ってきてなくてちゃんと聞く機会を逃し続けている、ちょっと聞いてみようとは思っているがどれを聞けばいいか良く分からないいう人にはこの上ない作品。森山直太朗の15周年でのベストアルバムとしてどういう構成がベストなのか、それにしっかり向き合って制作された近年稀に見る丁寧なベスト盤だと思う。

B01ICIUEB6初回盤 B01ICIUDXU通常盤 

印象度★★★★★

2016.11.14更新

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