ケーブルサラダ
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | メイクストロボノイズ !!! | 夏川椎菜 | HAMA-kgn | HAMA-kgn | |
2 | passable :( | 夏川椎菜 | 川口圭太 | 川口圭太 | 6thシングルC/W |
3 | ライダー | かわむら(ポップしなないで) | |||
4 | I Can Bleah | Chi- | Whoopies 1号, Whoopies 2号 |
CHAMELEON LIME WHOOPIEPIE | |
5 | 羊たちが沈黙 | 夏川椎菜 | 川崎智哉 | 川崎智哉 | |
6 | ユエニ | 夏川椎菜 | 草野華余子 | eba,岸田(岸田教団&THE明星ロケッツ) | 7thシングル 最高15位 売上0.4万枚 |
7 | Bluff 2 | ワタナベハジメ | 長谷川大介 | 長谷川大介 | |
8 | ササクレ | 夏川椎菜 | 山田竜平 | 山田竜平 | 6thシングル 最高16位 売上0.4万枚 |
9 | 消えないメランコリー | やぎぬまかな | やぎぬまかな | めんま | |
10 | エイリアンサークル | 夏川椎菜 | 山崎真吾 | 山崎真吾 | |
11 | コーリング・ロンリー | 田口かやな(sympathy) | 川口圭太 | ||
12 | だりむくり | 夏川椎菜 | 川口圭太 | 川口圭太 | 7thシングルC/W |
13 | ラフセカンド | 夏川椎菜 | 田中秀典 | 川口圭太 | 10/18先行配信 |
完全生産限定盤・初回生産限定盤Blu-ray
「ラフセカンド」Music Video
「ラフセカンド」Music Video Making
リリースデータ
2023年11月15日 | 初登場20位 | 売上0.4万枚 | Producer:篠原廣人 | MusicRay'n |
夏川椎菜3rdアルバム。前作から1年9ヶ月ぶり。TrySail、麻倉もも、雨宮天、それどころか先輩スフィア及びメンバー4人のソロというMusicRay'n声優陣の中でオリジナルアルバムが2年連続発売となったのはスフィアの2nd→3rdと、TrySailの1st→2nd以来となり、ソロでは初となった(基本なるべく時期が被らないように回していたのもあってか早くても2年おきペース)。前作以降の2シングル4曲を全て収録。10月18日に「ラフセカンド」が先行配信されており、この曲がリード曲となりMVも制作され完全生産限定盤・初回生産限定盤のBlu-rayに共通収録されている。「I Can Bleah」は公式サイトでは作詞作曲編曲を一括して"カメレオン・ライム・ウーピーパイ"と公表していたが、ブックレットには上記のように細かい表記に変更されている。
完全生産限定盤は「ラフセカンド」Music
Videoとメイキングを収録したBlu-ray付、夏川椎菜描き下ろし短編小説「ラフセカンド」、着せ替えブックカバー、フィルム風しおり
3種、オリジナルケーブルホルダー 2種、オリジナル缶バッジ3個を封入したBOXケース仕様。
初回生産限定盤は「ラフセカンド」Music
Videoとメイキングを収録したBlu-ray付。
通常盤はCDのみ。
前作と異なり、今回はBlu-ray+小説+GOODS付、Blu-ray付、CDのみという上位互換仕様となり、Blu-rayの内容は同一となっている。フルアルバムでは2作連続トップ10入りを記録していたが、シングルが5000枚を割るようになり、今作では一気に20位まで大幅ダウンした。
「passable :(」「ライダー」「ユエニ」「Bluff 2」「ササクレ」「コーリング・ロンリー」「ラフセカンド」はギター・ベース・ドラムが3人別々に揃った生バンド編成、 「消えないメランコリー」「だりむくり」はギターとベースがアレンジャーによる兼任+ドラムを入れた生バンド編成。「メイクストロボノイズ !!!」はいきなりガツンとしたロックバンド風のサウンドだがアレンジャーによる1人オケ制作。「羊たちが沈黙」「エイリアンサークル」はドラムが打ち込み。「I Can Bleah」のみ非バンド路線の打ち込みを生かした楽曲となっている。
前作よりも生バンド編成の楽曲が増加、インタビューでも引き続きライブを生バンドでやりたい意向をミュージックレイン関係者に向け公の場でアピールしており、前作同様にイマドキの電子音・打ち込みも程よく取り入れつつも基本はロックバンドサウンドを主軸としている。川口圭太の起用が多くなっている事や、元Aqua Timezの長谷川大介を起用したりもしていおり、基本PC上で全て構築するサウンドクリエイター気質なボカロ系クリエイターの起用に傾くよりも、生バンドでライブをやるという前提での音作りを希望しての制作陣の起用…といった佇まい。前作はやや過剰なまでの音の過密さで若干疲れる内容でもあったが、今作は前作から大きく志向が変わったわけではないものの、より多彩に幅広く、抑えるところは抑え、同じようなまくし立て系の曲でも過度に乱暴な言葉遣いに伴うやさぐれ感が軽減され、本人が言うところの"あきらめがベースにあって、何もかも1回あきらめた先に抱く感情だったり、見えてくる情景"を描いた曲が多い。一言で「前向きな諦念」とも表現していたが、この精神性の変化は今作にかなり良い影響をもたらしていると思う。前作がリリースされた2022年はまだまだ日常に制限が多く不満をぶちまけたくなるような、前向きさを出してもどこか空回りするような御時世でもあったが、ようやく流れが変わった2023年にあきらめの先に見える希望はとても心強く響く。まさに今聞きたかった方向性がここにある。
また今作ではサウンド的にはバンドサウンド主体で割とゴチャゴチャしているんだけど、そこに合わせて全開でまくしたてるのではなく、曲に合わせてかなり声色を変えて歌っている辺りは実に声優っぽい。これまではあくまで個人の夏川椎菜として歌っている感があったんだけど今作では曲ごとに別人になりきるような初めて声優シンガーっぽい印象も抱いた。
ラストを飾るリード曲「ラフセカンド」は"前向きな諦念"を具体化したような今作の締めにふさわしい元気ロック系ナンバーだが、これが1stアルバムリード曲「ファーストプロット」と全く同じ作詞作曲編曲となっていてアンサーソングとなっている部分にも進化を感じる。1st以降芽生えた歌手としての自我、2ndではややそれが暴走気味になったが、それをうまくコントロールしてステップアップした傑作3rdといった印象。
完全生産限定盤BD+小説+GOODS付 初回生産限定盤Blu-ray付 通常盤
印象度★★★★☆
2023.12.30更新