2024年11月27日
初登場45位 売上0.07万枚
1994年に発売された世界的な大ヒット作「All I Want for Christmas Is You」の30周年記念盤シングル。公式サイトの表記は“30th Anniversary Edition”だが、実際のパッケージ帯や日本語解説の表記では“30th Anniversary Limited Edition”となっている。
日本では「恋人たちのクリスマス」の邦題でドラマ『29歳のクリスマス』主題歌として1994年10月29日に発売され、C/W「Miss You Most(at Christmas Time)」共々同日発売のクリスマスアルバム『Merry Christmas』(邦題『メリー・クリスマス』)にも収録されていた。アルバム『メリー・クリスマス』は209万枚の空前の大ヒットとなり、今作も2曲ともアルバム収録にも関わらずO社2位109万枚とミリオンを突破、自身のシングルダントツ売上となっていた。
1995年9月21日にそのまま再発、1996年11月21日にはマキシシングル化して「Joy To The World(もろびとこぞりて)」を追加して再発、2000年12月23日には『恋人たちのクリスマス2000~ミレニアム・リミックス』としてC/Wに「All I Want for Christmas Is You(So So Def Remix)」「O Holy Night 2000 (Live)」「Joy To The World(もろびとこぞりて)(Club Mix)」の4曲仕様で再発していた。
今作は24年ぶりの新仕様での再発となり収録曲はオリジナルと2000年盤のSo So Def Remix以外は一新されている(「Miss You Most(at Christmas Time)」「Joy To The World」はバージョン違い)。
日本盤CDは日本独自企画7インチ・サイズ・紙ジャケット仕様、オリジナル・クリスマスカード2枚封入、Blu-spec CD2仕様、日本語解説付属。日本盤限定ボーナストラックとして7曲目に1996年の初来日東京ドーム公演のライブ音源「恋人たちのクリスマス (Live at the Tokyo Dome)」が追加収録されている。
日本盤はこれ以外にカセット版『恋人たちのクリスマス (スノー・ホワイト・カラー)』もオリジナル・ジャケット写真使用、スノー・ホワイト・カラーの独自仕様で発売。B面は「恋人たちのクリスマス (Live at the Tokyo Dome)」のみ。
輸入盤ではシングルCD、7 inch Single Vinyl(B面が「Sleigh Ride」)、12 inch Single Vinyl(全6曲だが曲目がCDと異なる)、カセット(B面は日本盤と同じLive at the Tokyo Dome)で発売されている模様。輸入盤は全てオリジナル・シングルのアートワークをオマージュした、新絵柄のアートワークとなっている。そもそも日本盤はアルバム『メリー・クリスマス』のジャケ写をシングルにもそのまま流用しただけであったが、今回もオリジナルに合わせずに『メリー・クリスマス』ジャケ写流用のままになっている(中のブックレット表紙は新たなジャケ写)。
アルバム『Merry Christmas』の30th Anniversary Editionも発売されたが25周年の際にCDを出していたためか、CD形態での発売は無くSACDハイブリッド盤とアナログで多数形態とのみの発売となり、1週間後の12月6日に『Merry Christmas: 30th Anniversary Edition』として配信限定でリリースされた。
オリジナルのブックレットの曲目下に“MASTERED BY DANIEL AVILA”とわざわざ目立つようにこれだけ表記されている事からリマスターされている模様。
今作単独での配信はされていない。
1.All I Want for Christmas Is You
邦題『恋人たちのクリスマス』。当時ドラマ『29歳のクリスマス』主題歌として109.4万枚のミリオンヒットを記録した日本における洋楽でダントツ知名度の高い大ヒット曲であり、クリスマスソングとしてもワム!「ラストクリスマス」と並んでよくあちこちでかかっている曲だが、当時は知らなかった。初めて聞いたのは1997年か1998年(中1か中2)の英語の授業。英語に慣れ親しむ目的で授業前に英語の曲を流して歌うという試みをやっていて、12月のクリスマス期にワム!「ラストクリスマス」とこの曲が出てきたので(どっちが1997年でどっちが1998年だったかまでは覚えてない)2曲ともそれで知って非常に気に入ったという経緯。最初の頃は小学校の延長でみんな歌っていたんだけど、成長に伴い中2の途中頃からただ英語教師が歌っているだけのような状態になっていったために中3になる頃には廃止されていたと記憶しているので3年目(3曲目のクリスマスソング)はたぶん無かったと思うんだけど、でも「Happy Xmas (War Is Over)」はどこで聞いたんだっけかな…シーズン2曲だった年があったかどうか…。いずれにしてもその後で近所にできたばかりのBOOK OFFで「ラストクリスマス」や今作の8センチシングル盤を探してきた記憶がある。
有名なクリスマスソングの中でも明るくアップテンポな曲調でとびきり華やかなのもあって一際存在感のある名曲。毎年どっかで勝手に耳に入って来るとはいえ、構えて聞いたのは久々ながら色褪せない名曲だと改めて思った。
★★★★★
2.All I Want for Christmas Is You(So So Def Remix) feat. JD & Lil Bow Wow
2000年盤に収録されていたリミックスバージョン。邦題でもバージョン名はカタカナにならずに英字表記のまま。
2000年当時の時流に合わせたような軽めのリズムトラックでクールになったバージョン。日本ではR&Bブームでみんなこぞってチッチキタカタカと軽めのリズムでクールなトラックがバカ流行りしたが世界的にもこんな感じだったのだろうか。まあ世界のこんな感じを見て真似して日本でもこういうのが流行りになったのだろう。華やかさが良かったんだからこの曲をクールにしなくても…としか。あと日本でもよくあった歌姫シンガー+男性ラッパー編成みたいに今作でも男性ラッパーみたいなのがずっとアハ、イェア、カモンとかラッパー頻出フレーズ連呼していて間奏でラップ始めそうにしているんだけど結局最後までアハアハ言っているだけでラップパートは来なかった。 ラ ッ プ 来 な か っ た そんなハズシあるのかよ!
★★★☆☆
3.Christmas Time Is In the Air Again(Magical Christmas Mix)
邦題はカタカナ表記のみ。『Merry Christmas』の第2弾として2010年発売のアルバム『Merry Christmas Ⅱ You』に収録されていた新曲。オリジナルではなく2020年の配信限定アルバム『Magical Christmas Special』収録バージョン。
音の響きが異なるミックス変更のようだ。日本語解説の人が異様に激押ししており、「All I Want for Christmas Is You」と並ぶ名曲として褒め称えまくってり、さほど有名ではないのも分かった上でそれでも当時もっと押せば第2の「恋人たちのクリスマス」になっていたはずだし、これからスタンダードになる、みんなカバーするなどとひたすらごり押ししている文章は異様そのもの。この曲の解説だけ完全に冷静さを失っておられる…。
どんな良メロポップな曲なんだと思ったらいやこれは普通に普通なピアノ&ストリングス演奏による量産型歌姫バラードの典型みたいなスローバラードどころか完全なサビどこ案件。C/Wやアルバムの中でも目立たないバラード枠といった佇まいでスタンダードには到底なれそうにはないと思ふ…。
★★★☆☆
4.Christmas Wrapping(feat. Roe)(Live from Madison Square Garden)
初収録音源。2022年12月13日Madison Square Gardenでのライブ音源でThe Waitresses(1981)のカバー。50歳を超えた近年でも歌声は健在のようだ。そんなに飛び抜けてポップな曲ではないが、今作にはバラードとリミックスばかりなのでこれでも1曲目に続いて明るい曲になるか。
★★★☆☆
5.Miss You Most(At Christmas Time)(Video Version)
1994年オリジナルの8センチCD、1996年のマキシシングルまで収録されていた初代C/W。同時発売のアルバム『Merry Christmas』に収録されていたのもあって収録し続ける理由も無かったためか2000年盤ではカットされていたが今回復活した。ただしオリジナルバージョンではなく、当時のビデオクリップのバージョンで収録。
オリジナルとはミックス違いと思われ、オリジナルはピアノっぽい音色だったのがもう少しキーボードっぽい音色に変わっているような感じ。バラード。なんというか「Christmas Time Is In the Air Again」がスタンダードになるならこの曲もとっくになっているだろうというようなザ・バラード。
★★★☆☆
6.Joy To The World(Celebration Mix)
邦題は『もろびとこぞりて/ジョイ・トゥ・ザ・ワールド(Celebration Mix)』。日本ではあまり馴染みがないが讃美歌「もろびとこぞりて」の原題は「Joy To The World」で、同じタイトルの1970年Hoyt Axton作による1971年Three Dog Nightがヒットさせた「Joy To The World」の2曲を組み合わせた曲。同じ曲名なので原題は「Joy To The World」だけだが、日本では「もろびとこぞりて/ジョイ・トゥ・ザ・ワールド」と2曲の組み合わせである事が分かりやすくなっている。オリジナルはアルバム『Merry Christmas』に収録され、1996年マキシシングル、2000年盤のC/Wにも追加収録されていたが、今回はオリジナルのClub Mixではなく、当時プロモオンリーの12インチ盤に収録されていた別バージョン。当時はプロモーション用のみで1995年にオーストラリアでCD&カセットでリリースされていたようだが、2021年に全7バージョンを網羅した『Joy To The World EP』が配信リリースされており、その3曲目に収録されていて既に手軽に聞けるようにはなっていた。
リミックス色の強いリミックスでビートに乗ってほとんどジョーイジョーイ連呼して同じフレーズを繰り返すばかり。かなりアレンジされていたとはいえ「もろびとこぞりて」が感じられたClub Mixとは異なり、このCelebration Mixには「もろびとこぞりて」要素が全く感じられない。Three Dog Nightの「Joy To The World」はそもそもクリスマスでもなんでもないので…あれ?これ…なんでここにいるんだ…?
そしてブックレットにはアーティストの意向を理由に4曲目の「Christmas Wrapping(feat. Roe)」だけ歌詞掲載が割愛されている一方で今作にはフルサイズの歌詞が掲載されているが前述のように掲載されている歌詞はほとんど歌われていない。アーティストの意向でこれこそ載せる必
★★★☆☆
BONUS TRACK FOR JAPAN
7. All I Want for Christmas Is You(Live from the Tokyo Dome)
1996年初来日時の東京ドーム公演のライブ音源。日本盤限定のボーナストラックとして収録された。輸入盤カセットには収録されている模様。音源自体は2020年の『The Rarities』DISC-2がこの東京ドーム公演のライブアルバムになっていてそこに収録されていた(日本盤はBlu-rayで映像としても付属していた)。1996年3月7日、10日、14日の3日間だったが『The Rarities』には7日公演の模様とあったので同じ音源と思われる。
ドームらしい広い空間を感じるライブ音源。
「All I Want for Christmas Is You」には2009年のMariah’s New Dance Mix、2010年の再録音バージョンExtra Festive、2011年のジャスティン・ビーバーとのデュエット版など3年連続で新バージョンが発表された時期があったがこれらは全て未収録。なんだかんだこれらからも15年近く経過しているし、30周年記念盤なら元のC/W以外は歴代バージョン網羅でも良かったように思う。
★★★★☆
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