2025年1月29日
2024年12月12日(卒業写真だけが知ってる)
2025年1月18日(SUZUKA)
2025年1月22日(足の小指を箪笥の角にぶつけた)
初登場1位 売上44.9万枚
初登場16位 売上0.2万DL(卒業写真だけが知ってる)
初登場1位 売上0.2万DL(Special Edition/アルバム扱い)
4ヶ月ぶりのシングル。CD発売1ヶ月以上前の12月12日に先行配信が開始され、12月23日にはMVまで公開されていた。その後発売2週前にひなた坂46曲「SUZUKA」、1週前に4期生曲「足の小指を箪笥の角にぶつけた」が先行配信、MV公開され、MV制作はこの3曲のみとなる。
Type-A,B,C,D,通常盤の5種発売。CD3曲目とA~DのBlu-rayの内容が異なる。Blu-rayには「四期生ライブ」を前・中・後編・ドキュメントに4分割して収録。
1月6日に残る1期生佐々木久美、佐々木美玲、高瀬愛奈が同時卒業を発表し最終参加作となる事が判明(それまでは久々のセンター小坂が卒業してしまうのではないかという見方もあった)。前回の4人同時に続く2連続同時卒業発表により、1期生は全滅。続けて櫻坂46の最後の1期生小池美波も卒業を相次いで発表したため、坂道グループ全体で1期生が全員卒業する事が確定した。10周年で4人残ってた乃木坂46に対して年少者の早期卒業が多かった欅坂・日向坂共に1期生のデビュー10周年での現役在籍は達成できない事となった。
3月5日になって4月5日に特別仕様盤をSony Music Shop限定で販売すると発表。卒業する佐々木久美、佐々木美玲、高瀬愛奈それぞれのスペシャルスリーブケースが付属、スペシャル抽選応募シリアルナンバー、限定生写真(各メンバー3種ランダム)封入となるが、中身はType-Dと同じ。
1.卒業写真だけが知ってる
佐々木久美、金村美玖、河田陽菜、松田好花、佐々木美玲
正源司陽子、小坂菜緒、藤嶌果歩
センターは小坂菜緒。2022年の7thシングル「僕なんか」以来6度目。加藤史帆、東村芽依、丹生明里が卒業したが選抜枠が15人から14人に減ったので自動で空いたのは2枠、森本、山口が選抜制になってから初の選抜、平尾、宮地、山下が2作ぶりに復帰したが、富田・髙橋・小西が選抜落ちとなった。富田は選抜制になってから初の選抜落ちとなった…が…(2曲目に続く)。
作曲はナスカ、編曲は野中“まさ”雄一。15年弱くらい前の全盛期のAKB48、SKE48を彷彿とさせる48王道アレンジな古いタイプの曲だなぁというのが最初の印象だったが編曲者を見て納得。ひらがな時代の代表曲「誰よりも高く跳べ!」の編曲担当ではあるが日向坂46のシングル表題担当は初でこれで野中氏は3坂道表題曲コンプリート、同時に全48/46表題担当を達成した事になるか。作曲ナスカは意外で、欅坂46/櫻坂46で神作家として重宝されている印象で直近でも「桜月」「Start over!」「何歳の頃に戻りたいのか?」「I want tomorrow to come」とほとんど連投状態になっていたが、そっちの雰囲気は皆無でただただ古いあの頃の量産型48感がスゴすぎて2025年の日向坂46の表題曲で今更コレは無いんじゃないかという気がしてしまい、シングルとしては1番下の印象になってしまう。それだけ編曲の影響が強いのだろうか。
歌詞は好きだった彼女に告白できなかった後悔を思い返している純情少年目線という作詞家お得意の内容。いくら何でも手癖過ぎで古すぎるだろと思ったけど最後に仕掛けが。
最後の歌詞で突如”あの頃からずっとイエイイェ 何も変わらないイエイイェ 一生好きでいるイエイイェ”と余った音符にお得意のWOWではなくYeahを当てはめているが、そのままカタカナでイエイイェ表記。こじらせすぎてヤケクソ気味な最終3行の末尾にイエイイェが3連発並ぶ珍妙な字面がシュール。そして締めのフレーズだけ「私も好きだったのに」と相手女性側の台詞となりここはセンター小坂が実際に台詞で締める。いつものやや行き過ぎた一方的片想い陶酔ソングと思いきや、実は両想いだったという奇跡が余計に後悔を増幅させるオチは作詞家の本領発揮だ。卒業写真だけではない、創造主たる策士家だけが知っている真実をリスナーに突きつけてくるのだから…。
★★★☆☆
2.SUZUKA
高瀬愛奈、富田鈴花、髙橋未来虹
けやき坂46。センターは富田鈴花。高瀬愛奈は選抜制導入以降3連続ひなた坂46で最終参加作となった。
作曲は杉山勝彦、編曲は杉山勝彦,谷地学。ここでみん杉投入だが、いわゆる乃木坂でのみん杉的王道を日向坂ではやっておらず今回も昭和歌謡風ナンバー。インパクトがスゴイのはやはりその歌詞で富田鈴花そのものをネタにした異例の内容。バスの中で見かけた女の子に惚れる純情片想い少年という作詞家定番の始まりだが、その子をTVで見かけた少年は衝撃を受け、かつてない方向性へとぶっ飛んでいく。実はそれが日向坂46の富田鈴花だったのである。瞬間この恋が敵わないと悟りながらもいちファンとして富田鈴花を応援しようとするファンの鑑といえる姿勢に徹する姿が描かれ、その過程で調べた富田鈴花のキャラクターが歌詞として紹介されていくという歌詞全編が富田鈴花な1曲。Cメロでの富田鈴花豆知識詰め合わせには笑ってしまうがその最初で「ネットで調べた」とあり、マジでネットで検索したら載っているような基礎情報が並べ立てられていて、富田鈴花について改めて検索した作詞家のメモ書きになってないかここ。
最早禁じ手ともいえる1曲であり、一応平メロで全員にソロパートあるんだけど、こんな歌詞では他のメンバーは完全にその他大勢のバックメンバーであり、富田鈴花しか残らない。あの指原莉乃にもここまでの歌詞は書かなかった作詞家がまさか富田鈴花でこれをやるとは…。卒業曲というわけでもないし、逆に卒業曲がこれだったらそれはそれでイヤだぞこれ。しかも本人不在で使える曲では無いので卒業したら封印確定だよな…。
MVでは歌詞の内容に沿った主人公役を実際にファンだったという髙橋未来虹が演じているので、MV込みだと髙橋未来虹が主役で最もインパクトを残している。また今作が最終参加の高瀬愛奈はその他大勢のファン役の残りの4期生全員が群がる中でSP役で唐突に登場し、最後の最後でSPまなふぃという一撃インパクトを残す。最後まで底が知れない面白い人だったぜ…。フロント3人にはおいしい1曲となった。
★★★☆☆
Type-Aのみ
3.孤独たちよ
佐々木久美、金村美玖、河田陽菜、松田好花、佐々木美玲
正源司陽子、小坂菜緒、藤嶌果歩
センターは小坂菜緒。フォーメーションまで表題曲と同じ選抜曲。
作曲は水流雄一朗,suekiki,Ryo Ito、編曲は水流雄一朗。あまり特徴のない疾走系ナンバー。しかしどこかで聞いたことがある既存曲臭が凄いのは「○○たちよ」というタイトルのザ・秋元康感、サビの頭のメロディーが嵐「Love Rainbow」だからか。このサビ頭からはどうしても“七色のフレーズ”のメロディーに展開していきたくなってしまう。
★★★☆☆
Type-Bのみ
3.あの娘にグイグイ
高瀬愛奈、富田鈴花、髙橋未来虹
けやき坂46曲。センターは富田鈴花。フォーメーションまで「SUZUKA」と同じ。
作編曲は野村陽一郎。「キュン」「ドレミソラシド」「君はハニーデュー」の作者による明るい日向坂46のド王道アイドルナンバー。普通に勢い溢れる明るいアイドルポップロックナンバーでメロディーにその要素は無いが、しかし繰り返されるギュンギュギュギュゥェ~♪のギターリフに一瞬ポイみというかズンみというか言いたい事も言えないこんな世の中を感じるのは気のせいか。気のせいだろう。
グイグイと言っているのに勢いだけでモジモジしていて締めのフレーズが”いつの日か好きと言ってやるぜ!”という全くグイグイしていない口だけグイグイな純情少年という作詞家らしい歌詞が作詞家だなぁという感じ。
★★★☆☆
Type-Cのみ
3.43年待ちのコロッケ
2期生曲。センターは河田陽菜。気がつけば2期生も残り5人と一気に目減りした。1期生全員卒業に伴い、松田好花が最年長、富田鈴花が2番手となる。
作編曲は中村泰輔。チュルチュル言ってるし食べ物系のポップなアイドルソングという3期生の定番路線を何故か変化球多めだった2期生が歌っているのに少し違和感。やれるうちにやっておけ的な?本当は3期生曲の予定だったけどここで2期生曲だけ外すと2期生への“肩叩き”みたいになるのでまだまだ君ら現役だよという大人からのメッセージが込められているのかもしれない(陰謀論)。しかしこれは3期生で聞きたかったなぁ…。
歌詞が何を言っているのか全く分からない、何だそのコロッケ…?と謎しかなかったがどうやら「神戸北野 旭屋精肉店」の「極みコロッケ」が人気過ぎてネット通販約43年待ちと話題になっていたらしく、作詞家が何故かそのまま歌詞に採用したものと思われる。勝手にタイアップソング。冒頭で何年か前に知った時は20年待ちだったとあるので作詞家が少し前から「神戸北野 旭屋精肉店」の「極みコロッケ」に注目していたのか、最近知ってハマったのか。ていうか最早ギャグだろ…20年30年も経てば店主が生きてるかも分からんし、43年後まで行くととっくにあの世だろうし店が続いているかも分からんのに…。
歌詞本編はかなりイカれており、そのくらい片想いを貫いて待っていようかと少しおかしくなっていて片想い相手とコロッケを同一視して待っていればやってくると信じ続けるやべぇ心情が延々歌われる。怖ぇよ。ポップな曲に乗せて恐怖ソングかよ。しかし卒業写真ではない、創造主たる策士家だけが知っている真実「私も好きだった」を知らずそのままこじらせ続けた同曲主人公がたどり着いた真理、続編の心境としてはあり得る話なのかもしれない。
★★★☆☆
Type-Dのみ
3.Instead of you
1期生曲。卒業する3人の卒業曲も兼ねている。けやき坂46時代&アルバムリード曲センター様2人もいるのに一括処理かよ…。
作曲は川口進,坂室賢一、編曲は坂室賢一。バラードではない割と元気なアップナンバーだが歌詞は卒業ソング。3人まとめて一括処理なので通常ソロでの卒バラのいかにも本人に当てはめたような歌詞と異なり、卒業者本人ではなく、卒業メンバーを応援しているファンの目線のように”君”の事を忘れないと歌っている。その後の使い道に困るというかグループとしては使い捨て曲にせざるを得なくなる個人的卒バラと違って、むしろ残留側メンバーが歌う曲としても再利用可能だと思う。
ソロパート回しがすぐに一巡するところに3人しかいないのを改めて感じる。
★★★☆☆
通常盤のみ
3.足の小指を箪笥の角にぶつけた
清水理央、竹内希来里、平尾帆夏、石塚瑶季
宮地すみれ、山下葉留花、小西夏菜実
4期生曲。センターは山下葉留花。今回も4期生曲はMV制作枠。今のところ2度目は無く1曲ごとにセンターを変えている。
作編曲は野村陽一郎。今作で唯一2曲担当。これまたイメージ通りの明るい王道アイドルナンバー。タイトル通りの出来事でのたうち回る様子をコミカルに描いているが、どういうわけか君に告白してフラれた事も同時に思い出して小指の痛みと失恋の思いだし痛みをWで味わうとにかくずっと痛がっているままの1曲。その割にノリは明るいので聞き手には全く痛さが伝わらないし、何ならライブではメンバーも観客も全員笑顔で飛び跳ねていて痛みの要素など皆無というところまで含めて全く痛くない痛みソング。
★★★☆☆
Blu-ray
2024年8月27日〜29日・日本武道館3days開催の「四期生ライブ」をライブ本編3分割+舞台裏映像でA~Dに収録。
4期生によるライブだが特にこれといったライブタイトルが用意されずそのまま「四期生ライブ」だった。発表時に“伝統のあの場所へ”と銘打たれていたので2018年の「ひらがなけやき日本武道館3DAYS!!」を意識して企画されたと思われるが…。
本編セットリストは3日間固定、アンコールの1,2曲目が3日間日替わり、3曲目「ブルーベリー&ラズベリー」は固定、29日公演のみWアンコールがあった模様。このうちアンコール日替わり枠の2曲はカットされており、最終曲固定の「ブルーベリー&ラズベリー」の後に「誰よりも高く跳べ! 2020」が収録されているため、29日最終日公演の収録と思われる。
Type-A
日向坂46「四期生ライブ」<前編>
月と星が踊るMidnight(センター:小西夏菜実)
青春の馬(センター:清水理央)
ロッククライミング(センター:平尾帆夏)
君しか勝たん(センター:竹内希来里)
真夜中の懺悔大会(センター:石塚瑶季)
オープニングや曲間の演出もそのままMCだけカットして冒頭6曲をそのまま収録。1曲目が1stアルバムType-Bのみ収録曲のユニット曲(加藤史帆、齊藤京子、佐々木美玲)というチョイスが渋い。ライブでもほとんどやってなかったはずでいきなりこの曲どこに収録されてたっけ?と割と少なくない観客が思ったのではないか。4期生持ち歌は「ロッククライミング」のみで、1期生曲の「真夜中の懺悔大会」も早速受け継いでやるとか特に1期生曲は今作発売時点でもう全滅なのだからこのまま封印するよりは積極的に歌い継いでいってくれた方がいい。
あと竹内さん、この後秋から現在にかけてグッと痩せてかなり別人に変貌したなと改めて思った。検索予測トップに「竹内希来里 太い」って今でも出てしまうけど今はそんなことない(近影の動画)もんな。
Type-B
日向坂46「四期生ライブ」<中編>
シーラカンス(センター:正源司陽子)
ガラス窓が汚れてる(センター:宮地すみれ)
夢は何歳まで?(センター:宮地すみれ)
You’re in my way(正源司・藤嶌(Wセンター)・竹内・平尾・山下・渡辺)
アディショナルタイム(渡辺(センター)・石塚・清水・平岡・宮地)
キツネ(センター:山下葉留花)
唯一ユニットが登場するパートだがユニットというかただ2分割しただけなのであまりユニットという感じがしない。全体にダンスが激しめな上に、セットに階段が多くて上り下りや移動が多く体力消費は激しいだけにもう少し2~5人程度のユニットを4,5曲回して出番のないメンバーの体力回復タイムに充てても良かったんじゃないかとはメイキング込みで見ていて思った(体力消耗について訴えているメンバーが多いので)。
Type-C
日向坂46「四期生ライブ」<後編>
君はハニーデュー(センター:正源司陽子)
見たことない魔物(センター:藤嶌果歩)
夕陽Dance(センター:渡辺莉奈)
ブルーベリー&ラズベリー(センター:清水理央)
誰よりも高く跳べ! 2020(センター:平岡海月)
「夕陽Dance」はこの時点での最新曲でCD発売前だが24日に先行配信を開始していてライブ初披露となったため初公開ではなかった。終盤のMCのみ残されているが、アンコール1,2曲目がカットされているので若干流れが掴みにくい。この後編が最も4期生の持ち歌が並んでいるし、これぞ4期生っぽい部分だろうか。
Type-D
Behind the scenes of 日向坂46「四期生ライブ」
リハーサルと個別インタビューを軸にした比較的真面目なメイキング映像。あまりワチャワチャしているファンが見たそうな楽しそうなメンバーの様子は出てこない。大変だったのは伝わるし、メンバーの気合や4期生としてのライブはこれが最後かもしれない(5期生も入るし、4期生単独での売り出し期間はそろそろ終わりだろうという乃木坂46の3期生以降の流れから感じられる空気感を察している感じ)という覚悟でメンバーは最高のパフォーマンスをしたとは思うんだけど…。ライブ全体としてはなんか“遊び”が少ないなというか、曲前後の小ネタ的な演出もあるんだけど全体に明確なテーマやストーリー性が無いのでどれも散発的かつ面白いわけでもないような微妙な演出が多く、普通に1曲1曲やるだけでも大変なのにさらに曲間にカッコいい激しめのダンスパートとか体力消費するような曲中移動とかそんな入れなくてもいいのに(そんなんばかりやるよりもっとカワイイ演出とかユルトークとかファンは望んでいるんじゃないの?)っていう妙にパフォーマンス志向に持っていこうとする演出はちょっと気になった。「四期生修行ライブ」みたいな新参者よりも修行させられている感が強い。
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