SHINE ON ME☆/大黒摩季
2025年10月1日
8月28日の「Mira mira mira」に続く『55 RED』への先行配信で2曲同時発売。2曲ともDL版ではMaki’s Vocal(-1)Karaoke、Instrumentalとの3トラックバンドル配信だが、ST版ではこの2音源はグレーアウトしていて聞く事が出来ない状態となっている。B社のAmazon Music拒絶により、大黒摩季はシングル単位では聞かずに(凄い連投する事もあるしDLするほどではないし…)アルバムCDリリース時に聞いていたが、Apple Music導入に伴いシングル単位でも聞けるようになったので取り扱い開始。
Dstyle groupオリジナルソング。フラメンコ、ボサノバ、サルサなどを取り入れたアルバムになると既に発表されているようにこういうアルバムになるんだろうなぁという予想通りなサウンドが流れてきた。ダンサブルな女性鼓舞系というもう1つの王道っぽい大黒摩季らしいナンバー。
★★★☆☆
カカオ de サルサ~episodeⅠ☆カカオの起源~/大黒摩季
2025年10月1日
2曲同時発売。カカオに含まれる健康成分「カカオポリフェノール」にいち早く注目し「チョコレート効果」を発売する(株)明治とコラボ、そのカカオの啓蒙ために作られた作品とされる。
明治チョコレート Cheer Up ソング。親しみやすい曲ではあるんだけど、カカオ連発、カカオの素晴らしさを説明するというちょっとカカオ啓蒙が過ぎるカカオによるカカオのためのカカオ啓蒙ナンバー。あくまで明治との企業コラボソングであって、CMタイアップではない。上のDstyle groupオリジナルソングというのもそうだけどCMですらない企業ソングって一体…。商品名まで出ている「チョコレート効果」の公式サイトでも今作に一切触れていない(「チョコレート効果」のCMではチョッコレイト・チョッコレイト・チョコレイトは明治♪のおなじみのメロディーのアレンジバージョンが流れているのみ)。
…いやじゃあどこで啓蒙するんだよ。YouTubeで振付動画まで公開して大黒摩季のライブでみんなで踊るだけじゃライブに来るファンにしか広がらないが、最初から大黒摩季ファンにカカオを啓蒙するためだけに作られたのだろうか。ていうか振付強要期のDEENもかわいく思えるレベルでこんな覚えられない複雑なダンス踊りましょうとかいうライブなんか絶(早めの自主規制)さらに“続編も用意されている”というが、マジか…。カカオまだ擦るの…?「カカオ de サンバ」とか「カカオ de フラメンコ「カカオ de ボサノバ」とかそういう流れではなく、episodeⅠになってるからサブタイトルがepisodeⅡ,Ⅲと変わっていくんだろう
★★★☆☆
劇上/YOASOBI
2025年10月1日
ドラマ 『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』主題歌。設定遵守により今回も三谷幸喜が小説『劇場ものがたり』を書き下ろしてこれを原作と設定している。しかし三谷幸喜に書き下ろさせた小説を原作とコメントしながらもAyase本人が「事前に(ドラマの)台本を何度も読ませていただきましたし」ともコメントしちゃっているのはいいのか今月なんかみんなアニメタイアップばかりな中でYOASOBIがアニメじゃなくて実写ドラマなのがちょっと面白い。
初の試みとなるコンポーザーAyaseのボーカル参加だとか媒体によってはWボーカルとも書かれているが、強めの男性コーラスが入っているという程度で、Awesome City Clubばりの男女ツインボーカルになっているわけではない。また今まで一切なかった地声の低音男性声がikuraのボーカルに被さって聞こえるというのは…う~ん…あってもなくてもどっちでもいいんじゃないか(無し寄り)とは思ってしまう。個人的には女性ボーカル曲に作者の男性がでっかいコーラスで入ってくるというのは小室プロデュース系やJungle Smileを思い出すなぁ…(全力中年の発想)。
曲自体は完全に「アイドル」がピークになってしまっていて、いつもの感じでさすがにちょっと勢いが落ちてきたというか普通に感じられてしまうところはある。
★★★☆☆
Stellar Days/秦基博
2025年10月3日
7ヶ月ぶり新曲。アニメ『太陽よりも眩しい星』OP。スキマスイッチもそうだけどオーガスタがソニーレーベルと提携していた事でソニー御用達アニメタイアップが多く回ってきていたのが、2017年にオーガスタがユニバーサル傘下になってしまったためにアニメタイアップが途絶える状況となっていた中で久々に回ってきた。
アニメタイアップ同様に久々にアップテンポな爽やかポップス。音数少なめの地味な曲が増えた上に寡作となっていただけに、今回はアニメタイアップがいい効果を生んだように思う。
★★★★☆
灯を護る/スピッツ
2025年10月6日
9月17日に『ハチミツ 30th Anniversary Edition』が出たばかりだが新作としては2023年5月の『ひみつスタジオ』以来2年5ヵ月ぶり、シングルとしては「美しい鰭」以来2年半ぶり。スピッツは配信も通算カウントに含めているため公式に47thシングルとなっている。アニメ『SPY×FAMILY』Season 3 オープニング主題歌。前作が映画コナンだったのでまさかの2作連続アニメタイアップとなった。
アニメタイアップで2作連続でブラスを導入して華やかさを出しているだけでなく、見慣れない”鰭”ってどう読むの?(サビで歌っているので聞けば分かる)という前作に続いて今作も”ひ”なのか”あかり”なのか、”護る”を”譲る”に見間違えたりなどするとやはり読み方に少し迷うが今作も”灯を護ろう”と歌っているので聞けば分かる、いう点が共通している。
Windows版アプリには詳細なクレジット表示機能が無いが、モバイル版Apple Musicで見れるクレジットでは亀田誠治の名前と『空の飛び方』『ハチミツ』30th Anniversary Editionを2年連続でリマスターしたEmily Lazarが”没入型ミキシングエンジニア”としてクレジットされている。空間オーディオ版のミックスを担当したという事なのかもしれないが、通常時のマスタリングエンジニアも長年のStephen Marcussenから30thリマスターを機にEmily Lazarに交代するのかもしれない。中島みゆきは10年前からTom BakerからStephen Marcussenに変更してついには音量的には問題ない迫力サウンドの『Singles 2000』をStephen Marcussenでリマスターやり直すくらいなのでStephen Marcussenもまだまだ現役ではあるようだがキャリアを考えるとこの辺りの昔から見かけるエンジニアは軒並み70代になってきていると思うんだよな…。
というわけで「美しい鰭」に沿ったポップで馴染みやすい雰囲気の楽曲で、2年半も経っているが前作のいい感じの流れを引き継いでいて、今回も好評になりそうな感じはする。『SPY×FAMILY』はなんか一時期坂道系のアイドルが「アーニャ、○○」という幼女キャラモノマネをしていた記憶がある程度しか知らないので適当かつ安易な発想だがその人気のある幼女キャラアーニャ=灯として主題歌的にも合わせているのかもしれない。ただ1期のOfficial髭男dism、BUMP OF CHICKENに比べると2期のAdoがヒットした曲として扱われていた印象が皆無でタイアップ効果やアニメ人気自体が最初ほど勢いがなさそうでもあり、そうなると評判がそこそこなだけでDL/STの数字は動かないのかもしれない。
★★★★☆
アマデウス/Galileo Galilei
2025年10月6日
2ヶ月ぶりの新曲。NHK Eテレ アニメ「青のオーケストラ Season2」OP。案の定ある程度知名度の高いGalileo Galileiの名前にタイアップが集まってくるようになっており、この点で正解だったと言えるがこの状況でBBHF指名でタイアップ依頼を出すのはよほど制作側がファンじゃないと無さそうで、BBHFとしての新作は完全に滞る状態となってしまったのまた必然っていうか…。BBHFも完全に止まっているわけではなく、夏にはBBHFでのライブを開催し、2023,2024年にリリースした2作の配信EPをDouble EPとしてCD化して会場限定で販売するなど動きはあったのと、7月のライブ時点で2026年4月25日に次のライブ開催を告知しているのでその前の2026年冬にはBBHFの新譜ターンも来るのかもしれないが…。
ストリングスを効果的に用いた爽やかな楽曲。ストリングスのイメージはほぼ無いバンドだったのでタイアップ先の都合でストリングス導入を要求されたのかと思ったらSeason1のNovelbright「Cantabile」にストリングスが入っていたためか、アニメサイドから「できればストリングスとは違う方向性で」と真逆の要求をされたが尾崎自らが「やっぱりストリングスでしょう!」とストリングスを全面導入した曲に仕上げた事をインタビューで明かしている。普段ストリングスを使っていなかったためか、J-POPのいつもの感じのラインをなぞるように優雅に壮大に鳴っているあの感じではなく、けっこうスピーディーに鳴っていたりと使い方が新鮮。秦基博もそうだったがアニメタイアップがいい方に作用していて、聞きやすいポップな曲になっているのも良かった。
10月11日になってGalileo Galileiでかつて岩井が脱退して3人編成になってから解散までのサポートメンバーからそのままBBHFでは正規メンバーとなっていたDAIKIをGalileo Galileiでも正規メンバーにすると発表してこれで5人編成となった。全く同じメンバーがGalileo GalileiとBBHFそれぞれの公式サイトでそれぞれの立場からコメントを出すという最早茶番のようなシュールな事態となった。BBHFは正規メンバー3人のままとしていて、7月のBBHFのライブではGalileo Galileiには参加していないサポートベースとしてYohey、Galileo Galileiベースの岡崎真輝をギターやその他楽器というポジションでサポートメンバーとして扱い、岩井の参加は無し、と一応の区別はしているようだ。岡崎真輝は元々脱退したGalileo Galilei時代からのベース佐孝仁司に代わる後任サポートベースとしてBBHFに参加していたが、Galileo Galileiが復活してGalileo Galileiでは正規ベースとなっていた。BBHFでもサポートベースのままだとマジで両バンドのメンバーが全部同じになってしまうので(岩井とDaikiというギタリスト2人が正規かサポートかで立場が入れ替わるだけになってしまう)、BBHFのベースサポートは別の人に変え、岩井を外して岡崎をサポートギターにする事で区別したっぽい。なんかもう無理やり区別しているみたいでワケ分からねーよ。また即座に説明用インタビューが公開され、“Galileo Galileiのステージに立った回数で言うと、岩井くんや岡崎くんよりもDAIKIくんのほうが多い“としながらもDAIKI本人の”違うとすれば、今後はレコーディングにも関わることになるので、自分の音をGalileo Galileiの曲にどう乗せていくか?という意識が出てくるのかなと”という発言からライブと違って少なくともGalileo Galileiが復活してからのレコーディングにはDaikiは参加せずに線引きされていたようだ。
かれこれ10年以上サポートをさせてもらっていたGalileo Galilei。
この事も含めて、そろそろ今後の自分の人生について改めて色々と考えないとな、と思っていたところ、メンバーとして入らないか?と救ってもらいました。… pic.twitter.com/KWNi06jmOL— Galileo Galilei (@galileo_news) October 10, 2025
レコーディングでは線引きしていたとなると昨年のBBHFのEPを最後にずっとGalileo Galileiの制作が続いて他の4人がずっと一緒にいるのにライブにしか呼ばれない状態が続いていた事になるので、”今後の自分の人生について改めて色々と考えないとな”というコメントがなんだか味わい深い。
★★★☆☆
きみがいれば/藍坊主
2025年10月8日
8ヶ月ぶりの新曲。バンド結成25周年を迎えた藍坊主からサプライズ発表として前日に突如告知された。同時に10日にはメンバー選曲『藍坊主 25周年ベストプレイリスト』を”公開”するとして55曲という膨大な曲数のプレイリストを実質CD4枚組相当のベストアルバム的に公開。今作はラスト55曲目に配置された。ベストアルバムのデジタル配信リリースという形ではなく、”プレイリスト”なので”公開”という表現になっているが”2025.10.10(Fri)Release”とも記載されている。中身は各シングルアルバムから既存音源を組み合わせただけの文字通りのプレイリストで各楽曲のアイコンは各シングルアルバムのジャケ写となっているほか、プレイリストが用意されたのはApple/Spotify/LINE/YuTubeの4ヶ所のみ。
実際には「藍坊主」枠ではなく、新たに「Luno Records」名義のユーザーアカウントをApple/Spotifyで作成し(LINEは匿名の「LINEミュージックユーザー」表記)、新規ユーザー「Luno Records」がプレイリストを作成して公開するという一般ユーザーのプレイリスト作成と同じ手順で各シングル/アルバム既配信音源から組み合わせて作ったようだ。配信シングルは単独の配信シングルから引っ張ってきたのとその後収録されたアルバムから引っ張ってきたのがあり統一されていない。当然藍坊主ではない新規の第3者素人が作ったプレイリスト扱いになるので藍坊主の項目内の「アーティストプレイリスト」枠には表示されず、公開設定を間違えたのか新規ユーザーなのでいきなり引っかからない仕様なのか正式プレイリスト名である「藍坊主 25周年ベストプレイリスト」で検索しても一切引っかからない。よってXで発表した公式リンクからしかプレイリストにアクセスできない。一方でYouTubeは他3つとは異なり、公式の藍坊主チャンネルからなんと55曲全部まとめた動画1本として公開する(下記)という荒業だった。なんかもう…スゲー…。
何故こんなやり方なのかと言えばトイズファクトリーと前事務所GOOD-DAYに権利がある曲を藍坊主サイドで勝手に編集して発売する事はCDは当然として配信であってもできず、第3者の一般ユーザーとして既存音源のプレイリストを組むというのが唯一の抜け道だったからだろう。後にhozzyがコラムを更新して選曲を解説しており、シングルとMV制作のリード曲全40曲に加えて「春風」「テールランプ」は代表曲だという事で42曲+3人が4曲ずつ入れたい曲を選んで12曲+今作「きみがいれば」で55曲という内訳だという。改めて前事務所やトイズに感謝を告げたり、トイズスタッフにはたまに会っているらしいので関係が悪いわけではないようだ。
この”バンド結成25周年”は1999年に佐々木健太(hozzy)、藤森真一と初期で脱退し近年のライブでゲスト的に参加して再交流も果たしている亀井栄(Dr)の3人でザ・ブルーボーズとして結成したのは起点にせず、翌2000年に藍坊主に改名したのを起点としている模様。2001年に田中ユウイチが加入して現メンバー3人が揃っているが、インディーズデビューは2003年なので、ファンには実感のないMONKEY MAJIKタイプの周年となっている(MONKEY MAJIKも2000年起点にしているが音源は仙台限定で2002年、全国流通は2004年が最初なので起点を知っているのは当時の周辺の知り合いだけでファンがほぼ存在しない)。
曲自体は藍坊主らしい王道の感じではある。全編ひらがな表記の歌詞でやや異様ではあるがファンへのメッセージを込めつつhozzyの個人的心情を込めた歌詞になっているのかなと思う。トイズ辞めてLunoになって10年、時乗浩一郎を再度迎えた体制で持ち直してからは7年経過して現状維持緩やかに下り坂というのが正直な印象ではある。「群青」での鮮やかな復活以降それを越える衝撃は無く、徐々にあまり印象に残らなくなってきて、「プールサイドヒーローズ」を最後にミニアルバム『月の円盤』以降は覚えている曲も無くなってきてしまっていたが、今作はその中では(3人体制になってからでは)1番いいかなぁくらい。あとフルアルバムが全く出ていないのが大きいよなぁ…。
★★★☆☆
Miracle/Awesome City Club
2025年10月8日
10連続リリースの7作目。ツインボーカル体制だが今回はatagiメインボーカルに普段の単独ボーカルより少し上気味の女性コーラスといった感じ。心地いいトラックでライトに聞ける作風ではあるんだけど、その場限りでさっぱり印象に残らなくて「勿忘」だけであっさり世間が見放してヒットしなくなってしまったのも分からなくもない。
★★★☆☆
DARK MOON/松任谷由実
2025年10月8日
11月18日発売のアルバム『Wormhole / Yumi AraI』収録曲の先行配信。シングル枠ではなく、『Wormhole / Yumi AraI』の1枠開放の形で配信されたため、アルバム発売後は先行配信の形跡が残らない(配信日も分からない)形式となっている。
音数少なめでダークで幻想的なアルバム1曲目の導入曲っぽい楽曲。コアなファンならAIを駆使したどんなアルバムになるのか期待が高まるのかもしれないが、あくまでアルバムの世界観に引き込んでいくオープニングって感じなので先行配信してリード曲になって買わない予定の一般人がこれ良さそうだから買おうとなるタイプの曲ではないような…。
★★★☆☆
浮いているの/rumania montevideo
2025年10月10日
新作を伴う2024年の本格再始動後3曲目の配信シングル。1月に会場限定。5月に公式通販、7月に一般配信を開始したアルバム『FLEX』以来の新曲。
現役当時もそんなに見せていなかった当時の姉弟の担当楽器であるドラムとギターが主軸のアップテンポのロックナンバー。かなり淡々としているものの今になってこんな勢いのある曲が出てくると思っていなかったので驚いた。『FLEX』の曲はもう曲単位で覚えていないがそれよりも遥かに鮮烈な印象の1曲だ。
★★★☆☆
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