通常だと前編として20日前後のタイミングで更新しているんだけど、最初の3日間で3曲出て7日にSILENT SIRENが出た後は単曲配信さっぱり出なくて年末に予告されていた福山やback numberまで完全に途絶える見込みとなったため、12月は全部まとめる『2025年12月の配信シングル』に決定。最初の3日分のも温存する事になった…が最後の数日で急にドカドカ配信されたので1,2日で感想をまとめる事は不可能との英断となり、急遽24日以降の配信曲が『2025年12月の配信シングル(後編)』として分離され、年明け持越しとなった。結果「愛のかたまり」のクリスマスもとっくに過ぎ去ってしまったが書いたのは12月前半である。
Sanitizer/Official髭男dism
2025年12月1日
正式な配信告知ではなく11月26日に特設サイトでカウントダウンを開始して当日配信された4ヶ月ぶり新曲。7年ぶりのノンタイアップシングルとされており、どうやら2018年『Stand By You EP』表題曲「Stand By You」が該当する模様。『HELLO EP』『ミックスナッツ EP』はどちらも4曲のうち4曲目にタイアップが無かったがこれは除外としてシングルCD/配信表題曲は全てタイアップ付だったという事か。
タイアップが無いからといってマニアックで非キャッチーという事もなく、一気に攻めた感じも無く、良くも悪くも普通にOfficial髭男dismな1曲。
★★★☆☆
愛のかたまり/DOMOTO
2025年12月3日
2025年12月26日(THE FIRST TAKE音源)
2025年7月21日のCDデビュー記念日をKinKi Kids最後の日として翌22日よりDOMOTOに改名。しかし一向に活動が無くソロ作品やソロツアーを行っていたがついにDOMOTOとしての初音源。公式に“1st Digital Single”と銘打たれている。『シュレーディンガー』以来2年ぶりとなるが、同作は2023年12月27日発売であったため2024年度集計で1位を獲得、これにより1997~2024年度までのシングルチャート毎年連続1位記録を達成していた(連続1位は他にもいるがみんな毎年は出さなくなるので連続年数記録継続は至難でありKinKi Kidsが独走状態だった)。今作のタイミングでCDを出していれば2025年度達成がまだ見込めたが、配信限定という事でシングルCDチャート毎年連続1位記録は1997~2024年度までで記録終了が確定した。
2002年『Hey! みんな元気かい?』C/Wとして最初に発表された”作詞:堂本剛、作曲:堂本光一”の自作楽曲のセルフカバー。『F album』でのAcoustic Version、『M album』でのセルフカバーに続いて4バージョン目となる。2日後の12月5日にはTHE FIRST TAKEの映像が公開され、12月26日にはTHE FIRST TAKE音源配信もされた。
変わっていくあなたの姿 どんな形より愛しい この冬も越えてもっと素敵になってね
間奏~ラストサビ前に出てくる2番の歌詞を改変した追加歌詞:
変わっていく僕らの愛は 強く光り輝く この冬を越えてもっと素敵になるから
改名を発表した2024年末~年明けにかけてのツアーで今作を歌唱した際に間奏部分にて2番の歌詞を改変追加して歌っていたが、今回その改変追加歌詞でレコーディングしたようだ。YouTubeに出したMVでは2番カットのショートサイズなので1番の後に改変歌詞に飛ぶが、フルサイズの配信音源(とその後のHE FIRST TAKE出演映像)では2番があり、2番はオリジナル歌詞で歌唱、ラストサビ前の間奏部分で改変追加歌詞が入っているという構成。またオリジナルでは2人でサビのメインメロディーを歌ってさらに光一がコーラスを重ねていたそうだが、今回は剛がメインで光一が上ハモで完全に分かれた歌唱になっている。サビの慣れ親しんだメロディーラインに剛の声しか聞こえないのはこのため。
編曲はU-Key zone。シングルは「Time」筆頭にC/Wやアルバムのトラックメイカー系のクールな曲ばかり編曲または作曲もしている作家で個人的にはKinKi Kids最後になった「シュレーディンガー」以外は苦手な方向性の曲を書く作家という印象しか無かったが、今回は2人の意向もあってか原曲アレンジの持ち味もかなり尊重。印象的なピアノのフレーズは残されているし、令和仕様にアップデートしつつ、過度にトラックメイカースタイルに走らない聞きやすいアレンジになっていて良かった。結果的に「シュレーディンガー」から2作連続でU-Key zoneで良かったと思える革命的な事態になった。
元の歌詞は女性目線の失恋ソングであったためにそのまま相手男性への思いが綴られたものだったが、改変歌詞はKinKi Kids→DOMOTOの2人からファンへのメッセージであり、改めて継続的な活動を行っていく決意表明と捉えていいだろう。結果的に昨年と今年と2度冬を越える事になったが、まあ改名や契約形態など相当複雑な事務処理があったんだろうし今後の新曲にも期待したい。
歌い方に関しては剛は一時期よりは発音がハッキリした方向に戻ってきている印象。一転して光一はクセが増しているような。
★★★★☆
スノウゴースト/flumpool
2025年12月3日
3月のアルバム以来の新曲。1年5ヵ月ぶり配信シングル。
作詞:山村隆太、作曲:阪井一生、編曲:トオミヨウ。歌を最大限生かした王道のウィンターバラード。2010年前後の頃は毎年のようにこの手の売れ線バラードが複数出ていたが最近めっきり見かけなくなったな。その中核にいたいきものがかりも12月のシングルバラードじゃないし、ミスチルやコブクロもこのタイミングで新曲出してないし。
ボーカル山村隆太がドラマ『MADDER その事件、ワタシが犯人です』で共演した縁でドラマ主演の五百城茉央(乃木坂46)がMVに出演。君を失った悲しみが歌われた歌詞の内容で明確に死を示唆していないが”君と生きた証”など単に別れた回想にしては大袈裟な言葉やそもそもタイトルにゴースト入ってたりもするのでこのMVでは中盤過ぎに五百城茉央がゴースト(死者)である事が明かされていてかなり切なく儚い雰囲気になっている。五百城茉央の儚い雰囲気を最大限生かした感じで代表作的な存在感がある。
★★★☆☆
棘にハチミツ/SILENT SIREN
2025年12月7日
半年ぶりの新曲。DMMショートドラマ『黒崎くんは独占したがる』主題歌。相変わらず作詞:すぅ、作曲:クボナオキ。若者向け人気少女漫画の若者向けショート動画ドラマ主題歌という事で徹底して推定されるアラサー前後のファン層より下の若い10代女性世代を広げていこうという事なのか。公式にロックバラードと紹介されているほどロックバラードっぽくはないが、ガーリーなカワイイ雰囲気には乗っからず(さすがにKAWAIIプレス界隈には挑まな)、15年選手の貫禄と落ち着きで聞かせる方向性に持っていった感じでロックバンドとしてある程度大人のカッコいい姉さん達といった佇まいの音像になっているのは良かった。これで少女漫画的世界観のキュンキュンラブリーなティーン路線だと一緒に年齢重ねてきた既存リスナーが置いてけぼりでそろそろキツイ頃合いだろうしなぁ…。「棘にハチミツ」っていうのが本当にらしさとバンドの進化と成長とのバランスでちょうどいい感じ。
それはそうとこの記事だとすぅ、あいな、ゆかこと名乗っているのに発言者表記は未だにすぅ、あいにゃん、ゆかるんと愛称のままなのは一体…。公式プロフィールが未だすぅ、あいにゃん、ゆかるんと本名(すぅ以外の結婚した2人は旧姓?)の併記のままになっているせいだとは思うんだけど、活動再開時のコメントでは名義がすぅ、山内あいな、黒坂優香子でその後の公式ニュースでも個人名義での報告は山内あいな、黒坂優香子と個人名義、15周年特設サイトではSuu、Aina、Yukakoなので、あだ名としては残っていても文字媒体における“あいにゃん”、”ゆかるん”名義ってもう破棄されてるんじゃないの?
★★★☆☆
SCORE CRACKER/夏川椎菜
2025年12月22日
2月4日発売のアルバム『CRACK and FLAP』リード曲の先行配信。10月22日には発売告知、早い段階で収録内容も発表済みで随分前倒しな感じがするが…。
作詞:夏川椎菜、作曲:浅利進吾、編曲:川崎智哉。夏川椎菜らしさを確立した後の夏川椎菜らしいロックナンバー…といった感じでもうあまり目に見えての変化や進化という時期は過ぎたのかなと思う。
★★★☆☆

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