超ありがとう/いきものがかり
2026年1月1日
2010年18thシングル「ありがとう」のセルフカバー。2025年11月3日の結成記念日に配信告知された。配信当日に3月11日に新解釈コラボレーションアルバムと称した実質トリビュートアルバム『いきものがかりmeets2』発売が告知され、今作が収録される事も明かされた。
2006年3月のデビューから今年20周年という事でシングルCD最大ヒット作である今作が選ばれたようだ。さすがに「SAKURA」を「SUPER SAKURA」にするわけには20%増しにアップデートとされているのは20周年に引っかけたもので、編曲は原曲同様に本間昭光。当時のメンバー山下穂尊が既に脱退しているが、音源的な影響は皆無と思われる(作詞作曲は水野だし、ギターはサポートが入っているのでたぶん水野も山下もレコーディングには参加していなかった)。それどころか朝ドラ『ゲゲゲの女房』主題歌だったのに合わせてジャケ写が老夫婦となっていたのをセルフパロディして現メンバーの水野と吉岡で老夫婦ジャケを再現(デザイナーも同じ)。山下が在籍していたら1人余るので実現できなかったアイデアをやってしま公式には”メンバーが⽼夫婦に扮し”とあるが特に老人メイクをしている様子はなく、単に衣装を合わせただけのような…。
“ゆったりとした陽気なレゲエサウンド”という紹介通りのアレンジに改変。こってり大作ストリングスバラードという原曲のこってり感を軽減し、ストリングスよりもブラスメインで陽気なノリに変え、実際にはブラス増えた分だけより音数は増えているんだけど少し軽やかな印象。とはいっても同じキー同じテンポ同じ構成を徹底したため長さまで同じ6分5秒。近年長尺化とストバラ連発を明らかに意図的に避けているいきものがかりとしては久々の大長尺となった。
でもやはりストバラを連発して毎回5分6分が延々続く状況で聞く原曲と軽量化を図って大作を避けている流れで聞くここぞという大作(陽気化する工夫付)では受ける印象は全く異なる。当時流行の中で分かっていなかった事が今はハッキリ分かってやっているように思うし、それだけ今のいきものがかりは信用できる。
「超ありがとう」の時点で既にアレだが、MVでも「ありが党」とダジャレに走ってネタ的なプチドラマ風の楽しいMVに仕立てて真面目な名曲であったはずの原曲を本人達しか出来ないようないじり方をしているのが印象的。マイクを運ぶマスター役に原曲MVと同じ人を起用するなど芸が細かい。
確かに水野はこういうふざけた事やるの好きそうだし、吉岡も全力で乗っかりそうなノリはしているけど、山下はこういう時には一緒に乗っからずにクールなイメージだったので冷静な視点の人がいなくなってブレーキかける人がいなくなっているのは今後の懸念事項ではあるけど、今作に関しては『いきものがかりmeets』の時に”サウンドアレンジはもとより、楽曲構成や歌詞にいたるまで、改変自由。”とトリビュートじゃなくてこれは新解釈コラボレーションだから自由にやってくれと言ったのにサンプリングラップ曲みたいにした梅田サイファーとバラードをアップテンポにしたゆずパイセン以外は真面目に普通にカバーしただけだったので、『2』発売を前に御本人自ら「超ありがとう」で参戦してほらこんな風にタイトルごとイジってもいいから!と今度こそ新解釈コラボレーションしようぜ!と呼びかける意図があるのかもしれない…。
★★★☆☆
アドレナ/YOASOBI
2026年1月4日
3ヵ月ぶりの新曲。アニメ『花ざかりの君たちへ』OP。さすがにRADWIMPSトリビュートへの参加は普通のカバーだったので勝手に小説を用意させる事も出来ず初めて無原作(?)だったが、小説献上設定は継続しており、今作も津山冬による書き下ろし小説『Magical』を原作としている。
「アイドル」のインパクトには及ばずとも少しギラついた勢いとバズリそうで引っかかりやすいフレーズを多用したような幾多りらソロとは違うこれがYOASOBIだ!というようならしい1曲。
★★★☆☆
My respect/乃木坂46
2026年1月7日
1月14日発売のアルバム『My respect』からの先行配信。1stベスト『Time flies』以降シングルを溜めすぎたため実質続編ベストみたいになってしまい新曲はこれと3~6期の期別曲しか用意されなかった。通常であればアルバムリード曲はこの前のシングルの選抜メンバー(卒業した久保抜き)となるのが通例だったが、今回はアンダー曲が用意されていない事もあってか(一応期別曲があるのでアルバム新曲全員参加は達成はできる)、全員参加曲となっている。学業休業中の6期生小津玲奈を除く現時点での3~6期生全員参加。
作曲:Uto,河田一真,尾上榛、編曲:河田一真,尾上榛。過去オリジナルアルバム4作のうち3作のリード曲がみん杉(みんな大好き杉山勝彦)だったが、今回は「ビリヤニ」でみん杉と共同作曲、単独編曲していた河田一真ほか3名の作家による共作。3人ともみん杉の会社CoWRITE所属の若手・新人作家達のようだ(尾上榛は既にスクールの講師の1人で指導の立場にも回っている)。みん杉自身のアーティスト活動は全く売れなかったが、作家としては成功した事もあって自身の道を定めたようで2023年に本格的に後進育成スクールと作家事務所を始めていたらしい。乃木坂46を「自分の作曲家としての夢を叶えてくれた」と語っていたみん杉だが今回は自らではなく後進に自身最大のコネクションである乃木坂46のアルバムリード曲を任せたという事か…。
なお前回のリード曲「ありがちな恋愛」の方向性に(作詞家の方向性抜きのサウンド面で)沿ったような曲を同時期にみん杉自身が日向坂46に提供(「クリフハンガー」)しているが、スタッフサイドで意図的に入れ替えたのか、作家側の意向であえてこうしたのかは不明。アルバムリード曲として実に正しい乃木坂46らしさとザ・みん杉曲過ぎずに過去のリード曲とは被らないけど、みん杉フレーバーも感じさせる、正しくみんチル(みんな大好き杉山勝彦チルドレン)な1曲。歌詞は卒業した久保に向けたような…というか卒業ソングの予定もあったのでは。
★★★★☆
Lyrical Tattoo/Base Ball Bear
2026年1月7日
29日発売ミニアルバム『Lyrical Tattoo』からの表題曲先行配信。
淡々としているが電子感のない昔ながらのロックバンド然とした佇まいとベテランらしい佇まいが印象的。それでいい、これでいい。
★★★☆☆
BABY/YOASOBI
2026年1月11日
1週間ぶりの新曲。同じアニメ『花ざかりの君たちへ』ED。1曲1小説なので今作には別の蒼樹靖子(スタジオモナド)による書き下ろし小説『My Dear……』を原作としている。2小説献上する手間をかけてまでOP/EDをYOASOBIで独占したかったのだろうか…頑張ったなアニメサイド…。
エンディングらしい落ち着いた曲。普通にいい曲ではあるが…。曲だけ取り出すとインパクトのある「アドレナ」の陰に隠れるしかないっていうか、シングルCDの時代なら両A面の2曲目でなんとなく一緒にヒットシングル扱いされていたんだろうけど、単曲でランクインすると露骨に差が出てしまうのは不可避というか…。OP/ED欲張らない方が良かったんじゃないかな…。
★★★☆☆
はみだし御免/ポルノグラフィティ
2026年1月11日
アニメ『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』OP。初回放送当日の配信として12月28日に告知されていた。その後1月7日に2月にEP「種」、ツアー開始、2026年秋頃オリジナルアルバム「果実」発売と一気に発表したが、今作がアルバム収録はまあ確実としてもEP「種」の1曲になるのかは明かされていない。
作詞作曲:新藤晴一、編曲:綿引裕太,田中ユウスケ,PORNOGRAFFITTI。綿引裕太というのは事務所がSeed & Flower合同会社でプロデュースが秋元康だったために坂道グループ関連の映画ドラマ主題歌案件が多く10枚もシングルCD出せたのにアルバムは1枚も出せずに(配信で1作だけ)2024年に解散したバンドThinking Dogsのベースを担当していたわちゅ~でバンド時代後期には既に綿引裕太でメインライターとして作編曲を単独名義で手掛けていたようだ(ただし坂道案件タイアップシングルは概ね作詞は秋元康で提供曲ばかりだった)。解散後既にあちこちでサポートベースを担当しているようだがここに来てトップ表記のアレンジャーとしてポルノグラフィティに参加、新たなアレンジャーになるか。
久々に攻めたカッコいい1曲。やや寡作気味でアルバムも数年単位になってきているが、年に何曲もタイアップやシングルリリースに追われなくなって、いざタイアップが舞い込めばじっくり取り組める環境になっているためか、ここに来て再度の黄金期到来を予感させる勢いのあるロックナンバー。上の世代が元気すぎる&まだ50手前のイメージだがデビューが少し遅かったので既に50歳を越えていてこの勢いはなかなか凄い。
★★★★☆
lulu./Mrs. GREEN APPLE
2026年1月12日
4ヶ月ぶり新曲。アニメ『葬送のフリーレン』OP。16日の放送開始前の配信。前作配信時に今年(2025)はもう新曲は出ないと宣言しており、10月に年内でのフェーズ2完結、1月1日からフェーズ3開幕と予告していた。フェーズ1→2は長期休止があった上に途中でベースドラム脱退と大きな区切りとなったが今回は最初から休止期間は無いと宣言しており、フェーズ3最初の新曲も早期にリリースされた。
徐々に盛り上がっていく壮大な1曲。気合のフェーズ3開幕ともいえるが、単にタイアップに合わせたらこうなった感じもあるし、連続リリースから間を開けてじっくり制作されたというのもありそうだが、明確な変化は特に感じない。
★★★☆☆
コバンザメの憂鬱/夏川椎菜
2026年1月13日
2月4日発売アルバム『CRACK and FLAP』からの先行配信2曲目。作詞:夏川椎菜、作曲:田淵智也、編曲:川口圭太。
SCANDAL系統のロックサウンドでサビは田淵智也提供らしさもあるが、サビ以外は喋り口調のラップが展開するかなり忙しない攻めすぎたロックナンバー。パンチ力がありすぎる1曲だがこういうところが夏川椎菜らしさの進化なのだろう。
★★★☆☆
都会/槇原敬之 feat.大貫妙子
2026年1月14日
日本クラウン内のレーベルPANAMの設立55周年を記念したカバー企画「PANAM 55/100 SUPER SONG COVERS」の第5弾。大貫妙子の2ndアルバム『SUNSHOWER』収録曲(1977年)のリメイクカバーで御本人共演。編曲は佐橋佳幸。
大貫妙子は名前しか知らず、シュガー・ベイブでしか聞いた事が無かった上、シュガー・ベイブ『SONGS』再発も完全な山下達郎案件として扱われているのでなんか女性ボーカル曲が入っているくらいの印象しか無かった。シングルヒットは皆無、トップ10ヒットは1982年のアルバム『SIGNIFIE』1作ポッキリで知る人ぞ知る玄人向けシンガーといった売れ具合、楽曲提供も広く行っていたとはいえ、売上の割には名前の知名度はかなり高い感じ。
『SUNSHOWER』自体も特に売上記録は残っていないようだが、「都会」という曲自体は筆頭代表曲の1つとしてシティポップブームの中での再評価もあって2015年に初めてアナログ盤としてシングルカットされていたという。2018年に再プレスされるも現在かなり価格高騰している人気作であるようだ。
ザ・古き良きシティポップといった佇まいの曲。知らなかったが確かにこれは心地いい。槇原敬之のボーカルがややイメージと異なって聞こえるのは自分の曲ではないからか、ここに来て声が細くなってきているのか。
★★★★☆
REFRAIN/rumania montevideo
2026年1月14日
3ヶ月ぶりの新曲。
重めのロックバンドスタイルから打ち込みまで現役時代も幅広かったが、唯一最大のコナンヒット「Still for your love」のイメージの先にあるようなオルタナティヴなロックナンバー。アルバムもそうだったけど、25年以上前と全く変わらないこの佇まいが時空を超越しすぎ。
★★★☆☆



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