2026年2月の配信シングル(後編)

さあはじめよう/レミオロメン

2026年2月18日
3月4日のベスト『SINGLES BEST+』に収録される2曲の新曲のうちの1曲を先行配信。「Your Song」以来15年1ヶ月ぶりの新曲…ではなく厳密には2011年J-WAVEの2011年春のキャンペーンソングとして準備されていたが震災で白紙になり、発表の場を失ったため、レミオロメン名義のまま2012年の藤巻亮太ソロ1stアルバム『オオカミ青年』初回盤ボーナストラックに収録した「シーズンドライブ」以来13年4ヶ月ぶりのレミオロメンの新曲である。

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:小林武史&レミオロメン。プロデュースとキーボードで参加したとしている。藤巻ソロでも『北極星』の一部に参加したので約9年ぶり、レミオロメンとしては2009年の「夢の蕾」、「Sakura(オーケストラVer.)」以来になるか。四家卯大はいないためストバラではない。

ストバラではない…が、クォバァトゥァクェェ!クェェェ!クェェェェェ!って感じ(?)で思ったより目立ってるな…。バンド側が望んであえてこうしたのかもしれないが、あの頃の小林武史の過干渉っぷりを渋い顔で見守っていたリスナーはまた少し渋い顔になってしまいそうな…。いやむしろどこにいたの?ってくらい復活に沸いて出てきた勢はソロどころか「立つんだジョー」って何?「花鳥風月」っておいしいの?くらいの「3月9日」と「粉雪」と「スタンドバイミー」とあといくつか知ってる…くらいの人も多そうだからその層にとってはこれが標準レミオロメンなのもしれキーボードは休止前の共同アレンジャーだった皆川真人か直近の藤巻ソロの曽我淳一(サザン/桑田との関係も深い人)で良かったと思うんだけど…。「雨上がり」での復活スタジオ映像がカッコよかっただけに最初の新曲は3ピースで勝負してほしかったところはある。

もう1曲の新曲は四家卯大も参加した完全にコバオロメンストバラだったので断然こっちの方がマシ。
★★★☆☆

運命と呼んでもいいですか(さよならボヤージュ!!! 2026.02.11 @KAWASAKI)/SHISHAMO

2026年2月19日
ファイナルツアー初日公演のライブ音源配信。映像もYouTubeで同時に公開された。ドラム吉川が長期休養から復帰できずに全面不参加でファイナルツアーを行うとしており(最後のライブでなんとか最悪1曲だけでも復帰をメドにしているのかも)、サポートドラムは元赤い公園の歌川菜穂

結果的にSHISHAMO最後の新曲となった楽曲で昨年9月1日にYouTubeでMV配信のみ行い、音源配信は行わず、ベストアルバムで初音源化されていた楽曲。最後を意識したというよりはごく普通のバラードといった印象。さらっと終わっていくのも美学なのかもしれない。

ただバンド自体は満身創痍のようで吉川の復帰が無さそうどこころか、ボーカル宮崎朝子も謎の体調不良長期化でステージに立てない状態に陥ったようでファイナルツアー2月どころか3月の公演もすっ飛ばす(完全中止)など最後に大負債抱えそうな規模になってきていて心配。
★★★☆☆

Saturday/Mr.Children

2026年2月21日
3月25日発売の『産声』からの先行配信。直前に2曲配信してディスコグラフィー非掲載になった前アルバム時と異なり、今回は”先行配信”ではなく、新曲の配信としてジャケ写も制作して公式ディスコグラフィーにシングルとして掲載する方針のようだ。といってもアルバムジャケットの真ん中右側にある写真の向きを変えたもので全くの新規ジャケではない。今作にはタイアップがあったわけではなく、特に説明されたわけではないが「Saturday」なので”土曜日”配信というところにこだわった模様。

あれ?Amazon MusicはSD(圧縮)に戻った?と思ったら確かに当初HD配信されていたはずの前作「Again」もSD配信に差し替えられており、AmazonでのHDは誤配信であり、Amazonには圧縮しか納品しないつもりらしい。Appleでは普通にロスレスである。

Appleモバイル版のクレジットでは前作同様にアレンジはバンド単独、山本拓夫らホーン隊が3名クレジットされているが、ピアノ/キーボードが聴こえる割に小林武史のクレジットは無かった。打ち込み処理なのか表記漏れなのかはアルバム発売で公式クレジットを待つしかないか。

解禁されるなり識者リスナーによりChicago「Saturday in the Park」(1972)のパロディと評されていたが、直後に発表されたツアータイトルが「Mr.Children Tour 2026 “Saturday in the park”」とそのまんまパロディ元を提示したためさらにざわつく事態となった(一応ツアーは土日の2days日程なので全ての会場に土曜日公演があるというのも引っかけてはいる)。大胆不敵っていうかなんていうかさすがに本家にお伺い立てておかないとロコる(※)のではないかと心配になるレベル。

※「The Loco-Motion」+「Trouble」と主に2つの曲を基にして「ロコローション」を制作したらネタの1つである「The Loco-Motion」作者にだけ抗議されてしまい、”Written by Carole King and Gerry Goffin,with additional lyrics and music contributed by ORANGE RANGE”にクレジットを改める事態となり、紅白出演時は”作詞・作曲:Gerry Goffin・Carole King、日本語詞:ORANGE RANGE”などとさらに簡略化されて表示されたためパクリ糾弾が過激化した騒動。「Trouble」引用部分も重要部分を占めていたため「The Loco-Motion」の日本語詞カバーとするにはさすがに無理があるところでもあり抗議したもん勝ちである。

ミスチルとしては4thアルバム頃までC/Wやアルバムで見せていたちょっとオシャレっぽい作風の路線の延長にある感じで「クラスメイト」とか「Mr.Shining Moon」とかあの辺の雰囲気を思い出す1曲。識者リスナーと違ってChicagoは知らなかったのでどちらかというと初期寄りの懐かしさを感じた。なので元々持ってない要素をシカゴパロディで持ってきたという感じではないと思う。MVで珍しく4人全員が楽しそうに笑顔を見せて演奏しているのも印象的。
★★★★☆

メンソーレ feat.ソイソース/ORANGE RANGE

2026年2月22日
4ヶ月ぶりの新曲。“結成25周年イヤーに突入”としていて周年前倒し商法感の漂う書き方だったが公式プロフィールにおける結成年は2001年と明記されており、きちんと25周年である。ただし最初の作品であるミニアルバム『オレンジボール』は2002年、メジャーは2003年と1年ずつズレるのでデビュー25周年は2027年、みんなが知ってる「キリキリマイ」「上海ハニー」などをリリースしたメジャーデビュー25周年は2028年となるので、3年くらい25周年掲げられそうである。

“feat.ソイソース”は不定期に行っているが、その正体はNAOTOの打ち込み要素が一定以上を越えた際に表記されるようだ。元々11thシングル『お願い!セニョリータ』C/W「はい!もしもし…夏です!」がメンバーが歌っていない女性ボーカルの電波ソングでこれが公式にも初のソイソース名義とされていた。次の12thシングル『キズナ』C/W「ソイソースのTheme」を経て、4thアルバム『ORANGE RANGE』に収録された「DANCE2 feat.ソイソース」から”feat.ソイソース”へと発展。この曲が当時ポッキーCMソングとして新垣結衣がポッキーを手に踊りまくる内容と共に話題となり、アルバム曲ながら人気が低迷しつつあった中で爪跡を残した。さらに人気が低迷していった2008年にはついにシングル表題曲として「おしゃれ番長 feat.ソイソース」をリリース。またもポッキーCMソングとして同じ路線で忽那汐里がポッキーを手に踊りまくる内容と共にさらに”朝も夜も勝俣半ズボン”という歌詞に合わせて半ズボンの勝俣州和が本当に登場するTVパフォーマンスで、売上はイマヒトツながらやはり爪跡を残した。かろうじて当時の人々にヒット曲として認識されている最後のシングルが「おしゃれ番長 feat.ソイソース」になっていたのではないだろうか。

と、全盛期過ぎた後のインパクトポイントとして”feat.ソイソース”は「イケナイ太陽」と共に当時を生きた人々の記憶に残っていた(「イケナイ太陽」はいつの間にか2003~2005年の絶頂期と並ぶヒット曲みたいな扱いになっていたが当時は40万→20万→10万割れという連続半減から前後のシングル5万前後まで落とした中でドラマ主題歌でなんとか15万越えまで引っ張って健在ぶりを示した、程度だった)。その後も”feat.ソイソース”は不定期にやっているが全く話題になってはいない。ソニー復帰以降の明らかに有能ブレーンがついたとしか思えないリバイバルヒット狙いの戦略で紅白出場というデカすぎる結果を得た後の”feat.ソイソース”はウマい。相変わらずブレーン有能。

とはいえ今回はビクター時代の趣味性に走りすぎてヘンテコな印象しか残らないNAOTOの作風全開の謎曲以上の印象はなかなか…。これだとポッキーCMに類似するダンス動画を用意して仕掛けても「DANCE2 feat.ソイソース」「おしゃれ番長 feat.ソイソース」の再来は無い…かなぁ…。
★★★☆☆

やさしさに包まれたなら/小川彩&奥田いろは(乃木坂46)

2026年2月25日
武部聡志プロデュースのスタジオジブリ音楽トリビュートアルバム『ジブリをうたう その2』収録曲。聞いている人だと大原櫻子もあるんだけど、聞いているかつ見たジブリ映画で原曲も知っているのがこれだけだったので単独でピックアップ。荒井由実(1974)のカバー。1989年の映画『魔女の宅急便』エンディングテーマ曲(オープニングは「ルージュの伝言」)。2曲とも1989年時点で10年以上前の古い曲の再利用であった。また「やさしさに包まれたなら」はこの当時シングルバージョンと『MISSLIM』収録のアルバムバージョンの2種あり、アレンジが思いっきり違っていたが当時唯一の公式ベスト『YUMING BRAND』に収録されていたのはシングルバージョンであった。しかし映画で使用されたのが『MISSLIM』収録のバージョンだった事もあり、いつの間にかそっちが世間一般で標準扱いになったものと思われ、以降のベスト盤では『MISSLIM』収録バージョンでの収録が続いている。

という事で今回も『MISSLIM』収録バージョン準拠のテンポ感で現代に蘇らせた感じ。松任谷由実のライブでは松任谷正隆は関わらず武部聡志がライブアレンジ兼キーボードを手掛けている縁もあり、今回のジブリカバーの中でも「ひこうき雲」と並んで普段から関わっている曲だったと思われる。

奥田いろははミュージカルスター路線に進んでおり、歌声の綺麗さには定評があるが、小川彩もピュアでいい声をしていて安定感もある(5期生は基本的に歌える人多い印象でアルノ・和・いろはが3トップにはなると思うんだけどそこに続くイメージ。他の期だったら2番手3番手にはなれるレベル)。良カバー
★★★★☆

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